静かなる天賦の才能。仏ハープ奏者/シンガー、ソフィー・ソリヴォー 圧巻のデビューアルバム

Sophye Soliveau - Initiation

ソフィー・ソリヴォー、素晴らしいソロデビュー作『INITIATION』

フランスのシンガーソングライター/ハープ奏者ソフィー・ソリヴォー(Sophye Soliveau)のソロデビュー作『INITIATION』が圧巻だ。まずは(2)「Initiation II – Wonder Why」を聴いてみてほしい。

タイトだが主張のないリズムセクションの上で、幾分慎ましやかに分散コードを爪弾くハープ。鳥肌立つほど多層にも重なる女性コーラス。そして何よりも耳を惹くのは、これがデビュー作とは思えない経験値を感じさせるソフィー・ソリヴォーその人のあまりに素晴らしいヴォーカルだ。彼女の声は美しく力強く、自身が弾くハープの音色とも相まって心の琴線に直接触れられるような不思議な感覚を覚えてしまう。

(3)「Can’t Sleep」

(5)「Leave」も良い。ソフィーのソウルフルな声、巧みなヴォーカル・アレンジ、そしてハープの柔らかな音色は、アルバム全編に独創性をもたらす。

ソフィー・ソリヴォーは本作について、孤独についてを歌っているが、同時に他者と一体化したいという渇望や、束縛されることへの恐れについてもテーマとしているという。同時にこのアルバムは軽やかな行動を学ぶことも目指しており、自分自身へと生き返ること、存在し創造する自由への第一歩を踏み出すものでもあるのだそうだ。
「私の作品は癒しの過程を描いています。身体がそのプロセスの起点であり、私の道具であり、重たいハープと身体が相互作用する中で、羅針盤的な役割を果たしているのです」と彼女は語っている

(5)「Leave」

ソフィー・ソリヴォーのアフリカ系アメリカ人の音楽に対する愛情は幼少期に根付いた。音楽院でクラシックハープと合唱を学び、その後、ジャズ、音響音楽、ゴスペル、マロヤ、グウォカやソングライティングを通じて自身を表現するようになっていった。アフロ・カリビアン・グルーヴ・グループ「Ábàjade」の元メンバーである彼女は、現在はオシュン(Oshun)合唱団とマレ・マナンガ(Maré Mananga)合唱団を率いている。

ラップの表現を取り込んだ(8)「Simple Pleasures」

Sophye Soliveau – harp, vocal
Andy Berald Catelo – drums, percussions
Eric Turpaud – bass
Thibaud Merle – flute, bass clarinet

Ariane Bajar Behr – chorus
Kelly Carpaye – chorus
Soula Aime – chorus
Carine Oumouchi – chorus
Pierre et la Rose – chorus

Sophye Soliveau - Initiation
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