フランス発、少しノスタルジックなお洒落センスの要注目新人SSW、LUIZA デビュー!『Fantastik』

Luiza Fernandes - Fantastik

LUIZA、完璧なポップセンスを発揮したデビュー作

フランスからは度々、高度な音楽性とキャッチーでキュートな魅力を兼ね備えたヒロイン歌手が現れるが、彼女もまたそうした存在になるかもしれない。シンガーソングライターのルイーザ(Luiza)のデビューEP『Fantastik』は、そう思わせるに充分な傑作だった。

フレンチポップ、ヒップホップ、ロマ音楽、ブラジリアン・ポップ、ジャズ、レゲエ、エレクトロニックといった要素を独自の感性で巧みに組み合わせ、甘さ、切なさ、懐かしさといった感情を呼び覚ます歌にはすでに大物の貫禄すら漂わせる。7曲入りのEPという扱いだが、デビュー作でこの完成度は衝撃的だ。

作品は洗練されたネオソウル/ジャジー・ヒップホップの(1)「Tous les jours」で幕を開ける。リズムは打ち込みのようだが、生演奏のサックスやギターを交えたサウンド・デザインがとにかく洒脱。つづく(2)「Wadidadu」や(3)「Demain demain」はロマ(ジプシー)の雰囲気を纏う短調の楽曲で、フランス語で歌いつつスペインやキューバの音楽的要素も絡み合わせるセンスが素晴らしい。

(3)「Demain demain」

ポップセンスが発揮された耳に残るフレーズを繰り返す(4)「Chica」、ブラジリアン・ポップの流行の最先端を取り入れ、ポルトガル語で歌う(5)「OXALÁ」も最高だ。

ポルトガル語で歌われる(5)「OXALÁ」

(6)「Fantastik」もポルトガル語。未確認だが、Luizaは本名ルイーザ・フェルナンデス(Luiza Fernandes)のようなので、ルーツはブラジルにあるのかも。

Luiza Fernandes - Fantastik
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