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  • 2020-11-07
  • 2023-10-07

微分音トランペット先駆者イブラヒム・マーロフ、キャリアを総括する2枚組新譜

現代ジャズの歴史に確実に足跡を残してきたレバノン系フランス人トランペッター、イブラヒム・マーロフの12枚目のスタジオアルバムとなる『40 Melodies』は、彼の40歳の誕生日の翌日である2020年11月6日にリリースされた。前述の「Beirut」を含む、彼の過去作品から選ばれた40曲が、主に10年来の友人でありコラボレーターであるギタリストのフランソワ・デルポルテ(François Delporte)とのデュオで演奏されている。

  • 2020-08-23
  • 2021-01-05

論争を巻き起こすレバノンのバンド、マシュロウ・レイラ新譜『The Beirut School』

西側諸国を巻き込んで様々な論争を引き起こしてきたレバノンのバンド、マシュロウ・レイラ(Mashrou' Leila)の2019年作『The Beirut School』。中東の不安定な政治情勢下で、社会には人々の不満や怒り、諦めが蔓延する。彼ら以前のアラブの音楽は自身が抱える問題をほとんど歌ってこなかったが、この特異なバンドは彼ら自身の言葉で痛烈に社会を批判する。

  • 2020-07-10
  • 2021-01-11

EDM×ブラジル×アラビック!イスラエル最狂音楽家、BEMETがヤバすぎる!

イスラエルのプロデューサー/作曲家/鍵盤奏者ホッド・モショノヴ(Hod Moshonov)の別名ユニット、BEMETは相当にクレイジーだ。EDM、エレクトロポップ、バイレファンキ、レゲトン、インド音楽、アラビア音楽、ドラムンベース、ジャズ、ロックなどの影響がごちゃ混ぜになったジャンル特定不能なサウンドは聴く者を瞬く間に未知の世界に引き摺り込む。

  • 2020-04-11
  • 2020-04-11

狂気のシャアビ×フリージャズ!エジプト・カイロ発の鬼才モーリス・ルカ『Elephantine』

モーリス・ルカ(Maurice Louca)の2019年作『Elephantine』。エレクトロ・アコースティック・シャアビと高く評された前作とは変わり、今作では大編成バンドでの生演奏のみの路線へ。だが音のクレイジーさは相変わらずで、アコースティック楽器が主体となった分、むしろより一層の本質的な狂気を感じる内容になっている。

  • 2020-04-11
  • 2020-12-07

“パレスチナ人の音楽は全て政治的”─パレスチナ初のジャズピアニスト、鮮烈なデビュー作

パレスチナ人ジャズピアニスト 、ファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)のデビュー作。耳に新鮮に響くアラビックな旋律とヨーロッパジャズ的な叙情、そして卓越したピアノの演奏技術と相まって、個性的かつ美しいジャズを聴かせてくれる唯一無二の存在。右手が繰り出すトリルは軽快だが、心に訴えかけるメッセージを載せる。

  • 2020-03-10
  • 2023-01-09

パレスチナから現れた驚くべきJAZZの新たな才能、ファラジュ・スレイマン

パレスチナ出身のファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)という凄いピアニストがいる。彼は1984年にパレスチナ北部のアッパーガリラヤ(Upper Galilee)生まれ。アラビア音楽と東洋のリズムに影響された独特の感性で、近年ヨーロッパや中東でのジャズフェスティバルでも活躍する若い音楽家だ。

  • 2019-10-15
  • 2024-09-23

ヤズ・アハメド。美しきトランペッター、魅惑のアラビック・サイケジャズ

バーレーン出身、現在はUKのジャズシーンで活躍する女性トランペット/フリューゲルホルン奏者/作曲家のヤズ・アハメド(Yazz Ahmed)の新譜『Polyhymnia』は、ジャズ、アラブ音楽、ラージアンサンブルといった要素を混在させつつも、散漫になることなく見事に纏め上げられた傑作だ。

  • 2019-09-27
  • 2024-09-23

アイデンティティは人を殺すか? 微分音トランペッター、イブラヒム・マアルーフの新たな挑戦

物理的に唯一無二の“微分音トランペット”を駆使し、ジャズにアラビックな感覚を持ち込み世界的な人気を博すイブラヒム・マアルーフ(Ibrahim Maalouf)の新譜『S3NS』がリリースされた。叔父は『アイデンティティが人を殺す』の著者アミン・マアルーフ。レバノンの戦火を逃れフランスに移住した彼らの想いとは…