- 2022-03-23
- 2023-09-17
南北アメリカの文化をつなぐベニー・エスゲーラ、躍動する社会派ラテン・ヒップホップ
カナダのトロントを拠点とするコロンビア出身の音楽家、ベニー・エスゲーラ(Beny Esguerra)の『Northside Kuisi, A New Tradition, Vol. 3』は、南米の民族楽器と北米のヒップホップ文化を折衷した興味深い作品だ。
カナダのトロントを拠点とするコロンビア出身の音楽家、ベニー・エスゲーラ(Beny Esguerra)の『Northside Kuisi, A New Tradition, Vol. 3』は、南米の民族楽器と北米のヒップホップ文化を折衷した興味深い作品だ。
2022年年明け早々に2年ぶり5枚目のアルバム『Dawn FM』をリリースした現代R&Bの旗手・ウィークエンド(The Weeknd)。考えてみれば、POP/R&Bの垣根を超え、ここまで市民権を得、チャートを賑わしているR&Bに触れるのはどれくらいぶりだろうか。そこに浮かび上がるのは一人のR&Bシンガー、今から約15年前『In My Own Words』で鮮烈なデビューを果たしたニーヨ(Ne-yo)の存在だ。The Weekndが「陰」だとしたら、Ne-yoは「陽」。嗜好も音楽性も違う2人のR&Bアーティストの意外な共通点から、今注目を集めるThe Weekndを考察していきたい。
ドラマーのルイ・ムータン(Louis Moutin)、ベーシストのフランソワ・ムータン(François Moutin)の兄弟と、サックス奏者ジョウィー・オミシル(Jowee Omicil)によるトリオ作品『M.O.M』。三者が対等に自由な即興を通じて、目には見えない“対話”を積み重ねてゆく。
イスラエル出身、現在はカナダのバンクーバーを拠点に活動するギタリスト/ピアニスト/作曲家のイタマール・エレズ(Itamar Erez)の2019年作『Mi Alegría』、これはかなり凄い作品だ。自ら作曲した様々なジャンルを横断する難曲をギターとピアノでそれぞれ卓越した技術で弾きこなす圧倒的な個性。これだけの才能があまり世に知られていないのが不思議なほど。ぜひ、この作品は聴いてみてもらいたい。
カナダ・モントリオールのバンド、クレストリー(Kleztory)はクレズマー、マヌーシュ・スウィング、クラシック、ジャズ、フォークなどに幅広く影響された楽しい音を聴かせてくれるバンド。結成は2000年と活動歴は長く、これまでにワールド・ミュージック(最近は“グローバル・ミュージック”か)の分野で数々の賞を受賞しているインストバンドだ。
現代ジャズで最も高い評価を得ている7人の女性アーティストたちが結集したスーパーグループ、アルテミス(ARTEMIS)がブルーノート・レコーズからデビューした。北米、南米、中東、欧州、そして日本…地域を超え最高の女性奏者が結集し傑出した演奏を聴かせてくれる必聴盤だ。
ヴォーカルのターニャ・アイヤー(Thanya Iyer)を中心とするカナダのスリーピースバンド、Thanya Iyerの音楽は実験的でありながら穏やかな聴き心地があり、懐かしさと新しさの不思議な感覚を併せ持つ。
フランス出身のピアノやフルートの演奏家、作曲家、プロデューサーであるダヴィド・オーベイル(David Aubaile)が、カナダ生まれで欧州を拠点に活躍するベーシスト、クリス・ジェニングス(Chris Jennings)とアルジェリア出身のドラム奏者カリム・ジアド(Karim Ziad)とのトリオで作り上げた『Thinko』は欧州ジャズの知られざる傑作のひとつだ。
カナダ在住のフィリピン系女性5人組、Pantayoのサウンドを特徴付ける楽器クリンタン(kulintang)はフィリピン南部のイスラム教徒たちの民族楽器で、インドネシアのガムランのような西洋音楽にはない調律が施された旋律打楽器である。その演奏をEDMやヒップホップ、R&B、ポップと結びつけ、これまでに聴いたこともないような音楽を創り出してしまった。
カナダ出身のドラマー、エルネスト・セルヴィニ(Ernesto Cervini)の新譜『Tetrahedron』は、“ポスト・カート・ローゼンウィンケル”の呼び声高い注目のギタリスト、ニア・フェルダー(Nir Felder)を迎えたカルテット編成でのグルーヴィーなアルバムだ。
ヒップホップ、エレクトロニカからジャズまで、ジャンルに囚われない音楽性で一躍スターダムにのし上がったカナダの4人組グループ、バッドバッドノットグッド(BADBADNOTGOOD)のマシュー・タヴァレスとリーランド・ウィッティの双頭名義での初リリース『Visions』。サウンドはよりジャズ寄りになり、二人の天才的なマルチ奏者による有機的な即興セッションが軸になっている作品だ。
カナダ出身のR&Bシンガー、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)の新譜『After Hours』が素晴らしい。正直これまでの彼の作品にはあまり惹かれるものはなく、ほぼ聴いていなかったのだが、今作はなぜかとても魅力的で繰り返し聴きたくなるのだ。