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ショーロ

  • 2024-10-13
  • 2024-10-12

ブラジル史上最高のギタリスト、ガロートの優美なワルツを現代に伝える傑作。『Valsas de Garoto』

ブラジルの名手、ギタリストのアンドレ・シケイラ(André Siqueira)とアコーディオン奏者のトニーニョ・フェハグッチ(Toninho Ferragutti)が、ブラジル音楽史最高のギタリストと称えられるガロート(Garoto)が遺したワルツ曲集『Valsas de Garoto』をリリースした。その洗練された楽曲、そしてアレンジと演奏は驚くばかりで、クラシカルな優美さと、フランスのミュゼットにも通じる静かに踊りたくなるような抒情性、ショーロの即興に潜む独特のサウダーヂは、どれをとっても一級品だ。

  • 2024-08-09
  • 2024-08-10

生粋の天才サンビスタ、ニルジ・カルヴァーリョ 音楽や人生への限りない愛に満ちた久々の新作

ブラジルの天才音楽家ニルジ・カルヴァーリョ(Nilze Carvalho)。芸歴45年を迎えた彼女が久々の新譜『Nos Combates da Vida』をリリースした。ほとんどの曲でヴォーカルとカヴァキーニョを弾き、生粋のサンビスタとしての強かな生き様を静かに見せてくれる素晴らしい作品に仕上がっている。呼吸をするように楽器を弾き、声だけでなく体中で音楽を表現する。その姿はあまりに自然で、まるで体の中から音楽が溢れ出しているかのように思える。

  • 2024-07-22
  • 2024-07-21

豊潤なギター・アンサンブルで魅せるクアルテート・マオガニ、結成30周年を記念する新譜

1994年に結成され、以来ジャンルを問わず“ブラジルの音”を表現し続けるギター・カルテット、クアルテート・マオガニ(Quarteto Maogani)。30周年の節目となる新作『Maogani Autoral』は、誰もが知る有名曲などはなく分かりやすさや派手さはないものの、真摯に音楽に向き合う彼ららしい美しく完璧なギター・アンサンブルに心を洗われるような素晴らしい作品だ。

  • 2024-02-22
  • 2024-02-22

アンドレ・メマーリ、ブラジル音楽史に埋もれた作曲家を甦らせる新譜『Sombra e Luz』

ブラジル随一のピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)が新しいソロピアノ・アルバム『Sombra e Luz』をリリースした。これはショーロ黎明期の作曲家マルセロ・トゥピナンバ(Marcello Tupynamba, 1889 - 1953)の作品集で、これまでに作家単体をテーマとしたアルバムとしてはエルネスト・ナザレー作品集『Ouro Sobre Azul – Ernesto Nazareth』(2014年)やノエル・ホーザ作品集『Noël: Estrela da Manhã』(2020年)に続くものとなる。

  • 2023-07-16
  • 2023-07-22

音楽文化をつくった偉大な7弦ギタリストたちに捧ぐ9つの讃歌。ギリャルメ・ラマスの多幸ショーロ

ブラジルの7弦ギター奏者/作曲家ギリャルメ・ラマス(Guilherme Lamas)の『Bem acompanhado』(2022年)は、7弦ギター(Violão de sete cordas)をブラジルの大衆音楽にとって重要な楽器に引き上げた偉大なギタリストたちに敬意を込めて作られたハイレベルなオリジナル・ショーロ曲集だ。

  • 2023-05-21
  • 2023-05-20

サンバやショーロの美しい結晶。クラウヂオ・ジョルジ&ギンガ、燻銀の初デュオ作

クラウヂオ・ジョルジ(Cláudio Jorge)とギンガ(Guinga)。ブラジル音楽界における二人の個性的な実力者によるデュオ・アルバム『Farinha do Mesmo Saco』が登場した。ともにリオデジャネイロ出身、年齢もほぼ同じ二人は50年ほど前、ジョアン・ノゲイラのアンサンブルで知り合ったが、その共演はごく短いもので、以来二人が切望していた再会と共演がついに叶った形の作品だ。

  • 2023-05-20
  • 2023-05-20

カエターノに魅入られたクラリネットとギターのデュオ、ブラジルをジャズで描く初のアルバム

カエターノ・ヴェローゾとのデュオ・アルバム『Caetano Veloso & Ivan Sacerdote』で一躍その名を知られることになったクラリネット奏者イヴァン・サセルドーチ(Ivan Sacerdote)が、 長年デュオを組むギタリストのフェリピ・ゲヂス(Felipe Guedes)と作ったアルバム『Festival de Jazz do Capão 2021』。

  • 2023-04-18
  • 2023-04-17

パウリーニョ・ダ・ヴィオラ生誕80年を記念する、マリオ・セヴィによる珠玉のショーロ/ワルツ集

パウリーニョ・ダ・ヴィオラのバンドで活躍したブラジルのサックス/フルート奏者マリオ・セヴィ(Mário Sève)による、珠玉のパウリーニョ・ダ・ヴィオラ曲集『Ouvindo Paulinho da Viola』。今作は1942年11月生まれのパウリーニョの80歳を祝うもので、2曲の未発表曲──(4)「Carinhosa」(パウリーニョとマリオ・セヴィの共作曲)と(8)「Chuva Grossa Molha Mesmo」が含まれている。

  • 2023-04-17
  • 2023-04-17

鶏も飛び立つ最強グルーヴ!? アミルトン・ヂ・オランダ新譜は現代ブラジルJazz最高峰の超絶トリオ!

ブラジルを代表するバンドリン奏者アミルトン・ヂ・オランダ(Hamilton de Holanda)が、ドラマーのチアゴ・ハベーロ(Thiago Rabello)とピアニストのサロマォン・ソアレス(Salomão Soares)とのトリオで作り上げた新譜『Flying Chicken』は、ショーロの香りを残しながらもNYを中心とする現代ジャズに大きく寄せた楽曲や、3人の超絶技巧が堪能できるアルバムだ。

  • 2023-03-20
  • 2024-07-07

イスラエル発の極上ショーロ! ブラジルから最高の音楽家も参加したChorolêの新作

フルート/アコーディオン奏者/作編曲家サリット・ラハヴ(Salit Lahav)率いるイスラエルのショーロ・アンサンブル、ショローレ(Chorolê)の新作『Encontros』。ほとんどはブラジルのショーロのカヴァーで、ショーロとしてはオーソドックスな編成に、即興ではジャズのアプローチをしっかりと持ち込んだ極上のアルバムになっている。

  • 2023-03-10
  • 2023-03-03

ブラジルの名ピアニストによるナザレー曲集。ゲスト歌手も魅力的な『Nazareth Revisitado』

ブラジルを代表するピアニスト、ジョアン・カルロス・アシス・ブラジル(João Carlos Assis Brasil)が、ショーロの生みの親のひとりである独学のピアニスト/作曲家エルネスト・ナザレー(Ernesto Nazareth, 1863 - 1934)が遺した数々の名曲を卓越したピアノ演奏でカヴァーした作品集『Nazareth Revisitado』。適度な即興を交えた思慮深さを感じさせるピアノがどこまでも美しく、まさにブラジル音楽やショーロ・ピアノの名盤と呼べる作品だ。

  • 2022-11-20
  • 2022-11-20

現代ジャズギター最高峰、ヨタム・シルバースタイン新譜は南米音楽への深い情熱が生んだ傑作

イスラエル出身のギタリスト/作曲家ヨタム・シルバースタイン(Yotam Silberstein)の新作『Universos』は、近年の彼の作品の傾向に漏れず南米音楽への愛が詰め込まれた楽しい作品だ。現代NYのシーンで最も注目されるジャズ・ギタリストとしての技巧はもちろん、伝統音楽への深い理解の表れた音楽性豊かな作曲家としての才能を存分に発揮している。

  • 2022-09-13
  • 2022-09-12

音楽で繋がるブラジルとデンマーク。国境を越えるブラジリアン・ジャズの優雅な調べ

デンマーク出身のベーシスト、モーテン・アンカーフェルト(Morten Ankarfeldt)とブラジルのサックス&フルート奏者エドゥアルド・ネヴィス(Eduardo Neves) 、そして同じくブラジルのギタリスト、カイオ・マルシオ・サントス(Caio Marcio Santos)。伝統に即しつつも常に先進的な音楽を追求してきた彼ら3人の共同名義のアルバム『Cadência Verde e Amarela』が登場した。

  • 2022-06-13
  • 2022-06-12

ショーロ特化型ピアニスト、エルクレス・ゴメス新譜は作曲家マルセロ・トゥピナンバ楽曲集

現代ブラジル屈指のショーロ・ピアニスト、エルクレス・ゴメス(Hércules Gomes)の新作EP『Sarau Tupynambá』は、ショーロ黎明期の作曲家マルセロ・トゥピナンバ(Marcello Tupynamba, 1889 - 1953)の作品集だ。全4曲とボリュームは物足りないものの、 ブラジルを代表するピアニストの一人となったエルクレス・ゴメスによる珠玉のショーロを楽しめる絶品となっている。