- 2021-10-03
- 2021-10-03
西洋クラシックとトルコ伝統音楽を結ぶ異色の架け橋
トルコを代表するジャズベーシスト/作曲家のグロル・アギルバス(Gürol Ağırbaş)が2006年にリリースした名作(迷作?)がこちら、『Köprüler / Iki Dünya』。タイトルは「橋 / ふたつの世界」の意味で、どことどこに橋を架けているのかというと、西洋クラシック音楽とトルコの伝統音楽という二つの世界なのだ。
トルコを代表するジャズベーシスト/作曲家のグロル・アギルバス(Gürol Ağırbaş)が2006年にリリースした名作(迷作?)がこちら、『Köprüler / Iki Dünya』。タイトルは「橋 / ふたつの世界」の意味で、どことどこに橋を架けているのかというと、西洋クラシック音楽とトルコの伝統音楽という二つの世界なのだ。
トルコのクラシックギタリスト、エルデム・スクマーン(Erdem Sökmen)とハサン・メタン(Hasan Meten)が南米音楽をテーマにデュオで録音したアルバム、『1』(2019年)。2013年からデュオを組む二人による素晴らしい演奏が楽しめる。
チック・コリアに“世界一のピアニスト”と称えられたトルコ出身のアイデン・エセン(Aydin Esen)が、国境を越えた3人の若手奏者を率いてスタートさせた新しいプロジェクト「Ayna Veer」。ここにはジャズの即興演奏の醍醐味が詰まっている。
トルコのピアニスト/作曲家、バトゥライ・ヤルキン(Baturay Yarkın)の2018年作『Su』は、東欧〜中東的抒情あり、超絶技巧あり、スウィングありの良盤だ。独自のジャズ文化を築き、活況を極めるトルコのジャズシーンの中でも注目すべき存在なのではないだろうか。
トルコの現代ジャズを代表する鍵盤奏者チャグリ・セルテル(Çağrı Sertel)の新譜『Burada Buysa Budur』は、打ち込みリズムと鍵盤での即興を中心とした良質なハイブリッド・ジャズに仕上がっている。どの曲も洒落たコード進行とリズム、ピアノの即興のいずれも心地よく、彼の類稀なセンスが垣間見える作品だ。
アゼルバイジャン生まれの木管楽器奏者アラフサル・ラヒモフ(Alafsar Rahimov)の新譜『Panik』は、ピアノにアゼルバイジャンのエティバル・アサドリ、ベースにコソボ生まれのエンヴァー・ムハメディ、そしてトルコのドラマー、イーキン・チェンギスカンという若手の俊英たちを迎えたムガームジャズの範疇にとどまらないオリエンタル・ジャズの絶品だ。
トルコの現代ジャズを代表するピアニスト/作曲家のチャグリ・セルテル(Çağrı Sertel)新譜『Kuytu』はピアノの機構音も生々しく収録したアンビエントなソロピアノ。エレクトロ・ジャズバンド Sonic Boom での活動や、自身のエレクトロ・ジャズ路線のアルバムの制作も並行して進めている彼が魅せるアンビエントな世界観が心地いい、わずか16分間の音楽紀行だ。
ギリシャ生まれ、南アフリカ育ちのヴァイオリニスト/作曲家、マリア・マノウサキ(Maria Manousaki)の『Sole Voyage』は、東地中海周辺の精鋭ジャズミュージシャンが集った知られざる傑作だ。アルバム自体は2015年にリリースされていたが、2020年末になってサブスクリプション・サービスやBandcampにも登場した。
トルコ・イスタンブールのシンガーソングライター、デニス・タシャル(Deniz Taşar)の初のフルレンス・ソロアルバム『Pişman Olunmayan Dünler』は、ジャズの生バンドのサウンドを軸にエレクトロニカも随所に交えた本格的なオルタナティヴ・ジャズ/ポップスが光る注目作。
トルコのジャズ・ギタリスト/作曲家のサープ・マデン(Sarp Maden)の2021年新譜『Aperlai』は、フォービートジャズ、フュージョン、そして現代ジャズといった時代の移ろいにあわせ変化してきたジャズの、それぞれの時代感覚を器用にブレンドしたようなサウンドが印象的な作品だ。
ジャケットに描かれているのはアララト山とノアの方舟(Noah's Ark)。トルコのピアニスト/作曲家のバキ・デュヤラー(Baki Duyarlar)の2020年新譜『Jazz Ark』は、ジャズとトルコの伝統音楽(マカーム)、そしてスペインやブラジルの音楽まで融合した文字通りの“ジャズの方舟”だ。
クラリネットというお馴染みの楽器の、驚きに満ちた新たな可能性を知りたければ、トルコの若きクラリネット奏者オヌール・チャリスカン(Onur Çalışkan)のデビューアルバム『Esrik』(2020年)をぜひおすすめしたい。(1)「Dımbıllı」から、微分音を駆使した不思議な旋律のクラリネットの音色を聴くことができる。
エルカン・オグル(Erkan Oğur)は1954年、トルコ・アンカラ生まれのギタリスト/作曲家。1976年に最初のフレットレスのクラシックギターを発明し、トルコの伝統音楽やクラシック音楽、ジャズを組み合わせた独自の音楽性で生きる伝説となっている音楽家だ。
トルコのギタリスト/作曲家、トルガ・シャンル(Tolga Şanlı)の新譜『Vouves』は中東的エッセンスも多めのジャズロック/プログレ系のおすすめ作品だ。