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ヴォーカル

  • 2020-09-04
  • 2020-09-03

アルゼンチンのSSWティンチョ・アコスタ、南米音楽の良心のような新譜『Silencio』

悠久の時の流れさえ感じさせるこの曲で始まる、アルゼンチンのシンガーソングライター/7弦ギタリストのティンチョ・アコスタ(Tincho Acosta)の2020年新譜『Silencio』。近年人気の良質なアルゼンチン音楽の一派や、“ミナス新世代”と呼ばれるブラジル音楽が好きな方には確実に突き刺さる素晴らしい音楽だと思う。

  • 2020-09-02
  • 2020-09-02

超ハイクオリティ!新世代ネオソウル、Sample Kulture デビュー

ネオソウル系の新人ユニット、サンプル・カルチュア(Sample Kulture)のデビューアルバム『Upstairs Headroom』が俄かに注目を集めている。ジャジーなキーボード/ピアノに、安定感のある女性ヴォーカル、タイトだが遊びのあるドラムとベースのグルーヴ、適度なエレクトロニック、そしてオリジナル楽曲の圧倒的クオリティ。間違いなく次世代の音楽シーンを担うユニットの登場だ。

  • 2020-09-01
  • 2020-08-31

ブラジル新世代歌手アイルトン・モンタホヨス、ジョアン・ジルベルトが愛したボサノヴァの真髄に迫る

2015年、ブラジルの人気勝ち抜き歌番組で優勝し、以降MPBやボサノヴァなど日本でも馴染みの深いブラジル音楽を武器にその天性の歌声を披露し続けているペルナンブーコ州レシフェ出身の歌手、アイルトン・モンタホヨス(Ayrton Montarroyos)の2020年新譜はボサノヴァの神様ジョアン・ジルベルトが愛した古き良きサンバ歌曲集。

  • 2020-08-26
  • 2021-07-11

ティグラン作品でお馴染み、アレニ・アグバビアン 深淵なるECMデビュー作

ティグラン・ハマシアンの作品にヴォーカリストとして参加していることでも知られる作曲家/ピアニスト/シンガーのアレニ・アグバビアン(Areni Agbabian)のECMデビュー作『Bloom』。共作者としてドラマー/パーカッショニストのニコラス・ストッカー(Nicolas Stocker)がクレジットされている。

  • 2020-08-23
  • 2021-01-05

論争を巻き起こすレバノンのバンド、マシュロウ・レイラ新譜『The Beirut School』

西側諸国を巻き込んで様々な論争を引き起こしてきたレバノンのバンド、マシュロウ・レイラ(Mashrou' Leila)の2019年作『The Beirut School』。中東の不安定な政治情勢下で、社会には人々の不満や怒り、諦めが蔓延する。彼ら以前のアラブの音楽は自身が抱える問題をほとんど歌ってこなかったが、この特異なバンドは彼ら自身の言葉で痛烈に社会を批判する。

  • 2020-08-22
  • 2020-08-22

相次いで両親を失ったベベウ・ジルベルト、喪失からの“今”を描く6年ぶり新譜

タイトル「Agora」はポルトガル語で「今」を意味する。彼女の前作『Tudo』から実に6年ぶりの新作。この6年の間に、彼女は母ミウシャを2018年の年末に、父ジョアン・ジルベルトを2019年の6月に相次いで失うという経験をした。この作品には、そうした困難な時期を乗り越えた彼女が表現する「今」が詰まっている。

  • 2020-08-21
  • 2021-03-20

“クラシック界のロックスター” 奇想のヴァイオリニスト、ジャンルを超越する快作

アラ・マリキアン(Ara Malikian)はレバノンの首都ベイルート生まれのアルメニア系。現在はスペインを活動の拠点にしている異色のヴァイオリニスト。ボサボサの髪、伸ばしっぱなしの髭。ステージでは舞い踊りながら派手なパフォーマンス。奇想のヴァイオリニスト新作の紹介。

  • 2020-08-15
  • 2020-08-15

セヴダの革命児。セクシャリティを超越する歌手ボジョ・ヴレッチョ、魅惑の音楽世界

セクシャリティを超越した印象を残すその佇まいと歌声。観るもの聴くものに強烈なインパクトを与えるボスニア・ヘルツェゴビナの歌手、ボジョ・ヴレッチョ(Božo Vrećo)は、ボスニアの伝統的な大衆音楽であるセヴダをベースにしながら、同時に半世紀以上も伝統に縛られ続け変化を恐れてきたその音楽の表現に革新をもたらした。

  • 2020-08-14
  • 2020-08-17

雑多な音楽が自然に融け合う。サウスロンドンの新鋭オスカー・ジェローム、デビュー!

ロンドンの新鋭SSW/ギタリスト、オスカー・ジェローム(Oscar Jarome)のデビューアルバム『Breathe Deep』は、R&Bやヒップホップ、ジャズがほどよい塩梅にブレンドされた、どこか懐かしさもある良作だった。Kokorokoのメンバーでもある彼の挨拶代わりともなる素晴らしいアルバム。

  • 2020-08-14
  • 2023-06-03

バルカン音楽のカリスマ、ゴラン・ブレゴヴィッチが放つロマ賛歌

サラエヴォ出身の音楽家ゴラン・ブレゴヴィッチ(Goran Bregovic)の『Champagne for Gypsies』。ジプシー音楽を愛するゴラン・ブレゴヴィッチらしいブラス中心のサウンドが轟く。聴けば全身の血が沸き立ち、気持ちの昂りを抑えずにはいられなくなる音楽。粗野と洗練の好対照が同居する奇妙な時間が全体を支配する。

  • 2020-08-08
  • 2020-08-08

イスラエル発、驚愕のライヴルーピング・パフォーマー Eldad Zitrin

エルダッド・ツィトリン(Eldad Zitrin)は様々な楽器をルーパーを用いてリアルタイムで多重録音し、音楽を築き上げているスタイルで知られるワンマンバンドだ。2018年のEP『Three Old Words』は、彼が一人で作り上げていくハイセンスなサウンドと、個性的なゲストとの交錯による化学反応がとても面白い作品。