南アフリカの現行ジャズを牽引するボツワナ出身のピアニスト

Bokani Dyer Trio - Neo Native

ボツワナ出身、南アフリカで活躍する注目のピアニスト、Bokani Dyer

ボツワナ生まれのピアニスト、ボカニ・ダイアー(Bokani Dyer)が率いる南アフリカのピアノトリオ、ボカニ・ダイアー・トリオ(Bokani Dyer Trio)の2018年作『Neo Native』。注目される南アフリカのジャズシーンの中でも頭ひとつ抜けたピアニストによるエキサイティングな現行ジャズ作品だ。

(5)「Kgalagadi」のライヴ演奏動画。

時に重く鋭く、時にリリカルなボカニ・ダイアーのピアノが個性的だ。
2年ほど共に活動するトリオのメンバー、女性ベーシストのロミー・ブラントセファス(Romy Brauteseth)と男性ドラマーのスフェレロ・マジブコ(Sphelelo Mazibuko)を率い、オーソドックスなモダンジャズを基調としながらも自らのアイデンティティを反映した演奏を聴かせてくれる。

(2)「Dollar Adagio」は南アフリカ出身の英雄的ピアニスト、ダラー・ブランド(Dollar Brand, 現在は改宗に伴いアブドゥーラ・イブラヒムに改名)に捧げられた曲で、(3)「Fezile」も伝説的トランペッター、フェヤ・ファク(Feya Faku)にインスパイアされたもの。南アフリカのジャズの巨匠たちへのリスペクトに満ちた演奏には、同国の豊かなジャズの歴史の積み重ねと、その最先端が感じられる。

本作のハイライトとなるのが(6)〜(10)「African Piano Suite」だ。
繰り返されるコードと特徴的な訛りのあるリズムで奏でられる即興演奏がとてもアフリカ的な清涼感があり心地いい。

サックス奏者ムトゥンジ・ムヴブ(Mthunzi Mvubu)を迎えたカルテットでの(3)「Fezile」
(アルバムではトリオ編成で演奏されている)
アフリカの民族楽器、コラを模したようなプリペアド・ピアノによる(8)「African Piano Suite (Xikwembu)」のライヴ演奏(アルバムでは通常のピアノで録音されている)。

ボカニ・ダイアー(Bokani Dyer)は南アフリカ共和国の北に国境を接するボツワナ共和国に1986年生まれた。彼の父、スティーヴ・ダイアー(Steve Dyer)もまた著名なミュージシャン(サックス/フルート奏者)で、他の多くのアーティストと同じように南アフリカのアパルトヘイト政策から逃れるためにボツワナに亡命した人物だった。

ボカニ・ダイアーは南アフリカのケープタウン大学で作曲と演奏の学位を優秀な成績で取得。その後すぐに最注目のピアニスト/作曲家/プロデューサーとして知られるようになった。
2011年のセカンドアルバム『Emancipate the Story』ではホーンセクションも加えた編成で若干20代の若者とは思えない卓越した演奏をみせ話題となった。

2014年には最初のドイツ、スイス、チェコ共和国、イギリスのロンドンで最初のヨーロッパツアーを実行している。

Bokani Dyer – piano, keyboards, vocals
Romy Brauteseth – bass, vocals
Sphelelo Mazibuko – drums, vocals
Asmaa Hamzaoui – vocals (14)

Bokani Dyer Trio - Neo Native
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