インド生まれのクラリネット奏者アルン・ゴーシュ、多様な楽器を自演した注目の新作

Arun Ghosh - Seclused in Light

インド生まれのクラリネット奏者、アルン・ゴーシュ

インド系イギリス人クラリネット/マルチ奏者、アルン・ゴーシュ(Arun Ghosh)の5枚目のアルバム『Seclused in Light』は、適度にポップで適度にエキゾチックな、なかなか他にはない興味深いジャズ作品だ。インド・ベンガル州コルカタに生まれ、イングランドのボルトンで育ち、マンチェスターで成熟し、現在はロンドンに住む彼の音楽は、その豊かな地理的土壌を強く反映したミクスチャー音楽となっている。

アルン・ゴーシュはクラリネットのほか、ハーモニウムやピアノといった鍵盤楽器、ベースやギターの弦楽器、北インドの太鼓ドーラクや和太鼓その他パーカッションなどをほとんどのトラックで担当し強烈な個性を放つ。アルバムの全16曲は全てアラン・ゴーシュによって作曲されており、ジャズの即興の技術を追求すると言うよりはコンポージングや音作りでのリスニング体験にフォーカスされている。空間に溶け込むクラリネットの音色も確かにユニークだが、彼自身クラリネット以外にも多くの楽器を演奏しているように、表現の手段としての音楽を最大限に楽しんでいるように思う。

ほとんどの楽曲で多重録音が用いられているのにも拘らず、不思議とライヴ感は失われていない。
急速に多様化するジャズシーンの中でも、このアルン・ゴーシュは面白い存在だ。

インド音楽要素の強い(2)「Hanji!」
(10)「Seclused in Light」

Arun Ghosh – clarinet (except 10), harmonium (4, 5, 6, 16), keyboards (except 4, 5, 10
), piano (1, 4, 5, 10, 14, 15, 16), organ (10), bass (except 12, 13), guitar (except 3, 11, 12),
dholak (6), ruan (3), percussion (2, 5, 6, 15, 16), production (3, 7, 11, 12), taiko (1, 2, 5, 6, 8), backing vocals (2)
Aref Durvesh – tabla (2, 3, 9), dholak (2)
Chris Williams – alto saxophone (2, 3, 5, 6, 8, 11, 15)
Dave Walsh – drums (1, 2, 4, 6, 7, 14, 15)
Idris Rahman – tenor saxophone (1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 9, 11, 15), bass clarinet (9), backing vocals (2)
Myke Wilson – drums (1, 2, 3, 5, 6, 8, 9, 10, 14)
Harry Brown – backing vocals (2)

Arun Ghosh - Seclused in Light
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