ジャズ・ハーモニカ新世代の旗手アリエル・バルト 2ndアルバム
イスラエルの新星ジャズ・ハーモニカ奏者、アリエル・バルト(Ariel Bart)が2021年のデビュー作『In Between』に続き、早くも第2作目となる『Documentaries』をリリースした。
前作でもクインテットを構成していた日系人チェロ奏者マユ・シュヴィロ(Mayu Shviro)、Shaloshのベーシストでもあるダヴィド・ミハエリ(David Michaeli)、ドラマーのアミール・バール・アキヴァ(Amir Bar Akiva)の3人は今作でも引き続きメンバーに名を連ね、今作ではピアノが1999年生まれのエデン・ギアット(Eden Giat)に交代。そしてさらには曲によってはイエメン・ブルース(Yemen Blues)での活動などで知られるトランペット奏者イタマール・ボロホフ(Itamar Borochov)が参加したセクステット編成が特徴的だ。アリエル・バルトの繊細な表現力は前作にも増して磨かれ、中東の叙情詩を感じさせる彼女の魅力的なオリジナル曲が次々と展開される。楽曲の構成はハーモニカだけが目立つことはなく全体的なバランスが熟考されており、アリエル・バルトの作曲家/編曲家としての才能が際立つものとなっている。
新世代のハーモニカ奏者、Ariel Bart 略歴
アリエル・バルト(ヘブライ語:אריאל ברט)は7歳からクロマチック・ハーモニカを演奏している。
2020年5月にNYのニュースクールを卒業しており、渡米前にはエルサレム・オーケストラとも共演をしている。
トゥーツ・シールマンスやスティーヴィー・ワンダー、それにカレン・マントラーといったハーモニカ奏者に影響を受けつつ、中東、アンダルシア、マグレブなどの音楽も研究し独自の表現を追求する。最近はチュニジアのウード奏者アヌアル・ブラヒム(Anouar Brahem)やトルコの音楽をよく聴いているそうだ。作曲はピアノで行っており、ピアニストでは特にキース・ジャレットが好きだという。
Ariel Bart – harmonica
Itamar Borochov – trumpet
Mayu Shviro – cello
Eden Giat – piano
David Michaeli – bass
Amir Bar Akiva – drums