喜びが爆発四散するファンキー・ヒップ&ポップな傑作!鬼才デヴィッド・クラカウアーの祝祭音楽

David Krakauer - Mazel Tov Cocktail Party!

デヴィッド・クラカウアーが演出する”マゼルトフ・カクテル”パーティ!

米国のクラリネット奏者、デヴィッド・クラカウアー(David Krakauer)が放つ最高に気分がアガるクレズマー・パーティ・ミュージック!中東欧のアシュケナージ系ユダヤ人の器楽音楽であるクレズマーを大胆に進化させてきたイノベーターによる新作『Mazel Tov Cocktail Party!』は、世界的パンデミックの時代を乗り越え、再び大勢で集い、歌い踊ることが可能になった世の中を最高にファンキーでヒップ&ポップな音楽で心の赴くままに祝福する。

アルバムには魅力的なタレントたちが揃っている。今やクレズマー・クラリネットの巨匠の域に達したクラカウアーのほか、盟友でアルバムの共同プロデューサーも務める南アフリカ出身/NY在住鍵盤奏者キャスリーン・タッグ(Kathleen Tagg)、カナダ出身のラッパー/歌手サラMK(Sarah MK, Sarah Makonnen)、ソニー・ロリンズの盟友ベーシストのジェローム・ハリス(Jerome Harris)、宗教音楽からジャズまで幅広いスタイルのギタリスト/ウード奏者ヨシー・フラクター(Yoshie Fruchter)、そしてイラン出身のダフ奏者マーティン・シャムーンプール(Martin Shamoonpour)。

アルバムのタイトルは、CNNのコメンテーターでありドナルド・トランプの熱烈な支持者であることで知られるスコッティ・ネル・ヒューズ(Scottie Nell Hughes)が、ラッパーのJay Zを批判する中で「彼の主要なヴィデオのひとつは群衆が警官に向かって“マゼルトフ・カクテル”を投げるところから始まる」と言ったことに由来する。これは明らかに“モロトフ・カクテル”、つまり火炎瓶の間違いなのだが、「マゼルトフ(mazel tov)」がヘブライ語における祝福の言葉(英語の”good luck!”や”congratulations!”に相当)だったため、ネット上でミーム化したという経緯がある。

(5) 「Mazel Tov Cocktail Party」

祝祭感溢れる(8)「Wedding on the Cyclone」も最高だ。楽観的なポジティヴ主義でひたすら喜びのアンサンブルを爆発させたあと、曲の後半部分ではユダヤ教徒の結婚式などで演奏される定番曲「ハバ・ナギラ」(הבה נגילה, Hava Nagila)へとメドレーされる。

(8)「Wedding on the Cyclone」

怒りや憎しみによって分断の進む不確実な時代のなかにあっても、やはり音楽や踊りが人類共通の喜びであることをあらためて思い起こさせてくれる。火炎瓶ではなく、祝福の言葉を互いに投げ合い、希望や喜びで満ちた世の中であってほしいものだ。

クレズマーの革新者、David Krakauer

デヴィッド・クラカウアーはアメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタン生まれのクラリネット奏者/作曲家。ユダヤの家系に生まれ育ち、当初はジャズとクラシック音楽でプロのキャリアをスタートしたが、1988年にNYのクレズマー音楽グループ、クレズマティックス(The Klezmatics)への参加を機にクレズマー音楽に傾倒。クレズマーを”自分の音楽の故郷”と形容し、クレズマーを軸にファンクやヒップホップ、エレクトロニックなど様々な要素を実験的に練り込んでいくスタイルで人気を得てきた。

The Klezmaticsで2枚のアルバムに参加した後、1996年に自身のバンド、クレズマー・マッドネス!(Klezmer Madness!)を結成。カーネギーホール、米国議会図書館、スタンフォード・ライブリー・アーツなど国内外で多くの公演を行い次第に若い聴衆の支持を拡大していく。祝祭感に溢れる2001年の『The Twelve Tribes』は革新的なクレズマー作品として高い人気を得た。

(2)「Krakky’s Rainbow Polka」

David Krakauer – clarinet and vocals
Kathleen Tagg – piano, prepared piano, keyboard, accordion, cello, beats/electronics
Sarah MK – rap, vocals, extra organ, tambourine
Jerome Harris – electric bass, vocals
Yoshie Fruchter – electric guitar, oud, mandolin
Martin Shamoonpour – daf, jaw harp, whistles

Guests :
Bergsonist – sampler/electronics (1)
Jeremy Flower aka Keepalive – sampler/electronics (2, 5, 8)
Socalled – sampler/electronics (4)

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