危険で魅力的な航海譚。ペール・マティセン新譜はグェン・レをギターに迎えた『Sounds of 3』第三弾!

Per Mathisen - Sounds of 3 Edition 3

ベース奏者ペール・マティセン『Sounds of 3』第三弾

ノルウェーのベーシスト、ペール・マティセン(Per Mathisen)が毎回メンバーを変えて挑む“ギタートリオ”プロジェクトの第三弾『Sounds of 3 Edition 3』

今作はベトナム系フランス人ギタリストのグェン・レ(Nguyên Lê)と、ノルウェーのドラマー、アウドゥン・クライヴェ(Audun Kleive)とのトリオ。プロジェクトの最初の作品である『Sounds of 3』(2016年)ではギターにフローデ・アルネス(Frode Alnaes)、ドラムスにヒラルド・ピロート(Giraldo Piloto)。第二弾『Sounds of 3 Edition 2』(2019年)ではギターにウルフ・ワケニウス(Ulf Wakenius)、ドラムスにゲイリー・ハズバンド(Gary Husband)という編成でそれぞれ音楽性も少しずつ異なるが、今作はジャケットのイメージ通りサイケデリック・ジャズ色を強めている。

どこに飛ぶかも分からない(1)「Birds’Unrest」(鳥たちの胸騒ぎ)は今作の幕開けに相応しい1曲で、空間的なエフェクトのなかでギターとベースは彷徨いながら飛び交い、ドラムスはそれを煽り立てる。

(1)「Birds’Unrest」

曲名を順に追っていくと、これは航海の物語ということがわかる。危険を伴う旅は予測不可能だが魅力的だ。(7)「Navigating Stars」まではペール・マティセンが作曲し航海日誌の筋書きを作っている。ラストの(8)「Free At Last」は3人による完全即興。物語の終着地を、ぜひ聴いて確かめていただきたい。

Per Mathisen – upright bass, electric basses, sound effects
Nguyên Lê – guitar, sound effects
Audun Kleive – drums

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