現代最高峰のオーセンティック・ジャズ。アリ・ホーニグ・トリオ新作『Tea for three』

Ari Hoenig - Tea for three

米国を代表するドラマー、アリ・ホーニグの新譜

米国のドラマー、アリ・ホーニグ(Ari Hoenig)の新譜『Tea for three』。ピアノのガディ・レハヴィ(Gadi Lehavi)、ベースのベン・ティベリオ(Benjamin “Ben” Tiberio)とのトリオ編成は前作『Golden Treasures』(2022年)と同じ面子で、長いキャリアを持つアリにとっても同じメンバーで2枚続けてアルバムをリリースするのは初めてのようだ。

作品は非常にレベルの高い現代ジャズで、アリ・ホーニグによるオリジナルのほかに(5)「You Stepped Out of a Dream」や、小洒落たアルバム名の元ネタである(8)「Tea for Two」といったスタンダードのカヴァーも収録されている。三位一体のトリオの演奏には随所にアイディアや創造性が発揮されており、オーセンティックなスタイルの最先端の心地よさを感じさせてくれる。

スタンダードの(8)「Tea for Two」にも、独自のアレンジが加えられている

Ari Hoenig プロフィール

アリ・ホーニグは1973年米国フィラデルフィア州生まれ。
父親は指揮者でクラシックの歌手、母はヴァイオリンとピアノを演奏するという音楽的に恵まれた環境で育ち、4歳の頃からヴァイオリンとピアノを習い始めた。
12歳でドラムスを始めフィラデルフィアのクラブなどで経験を積み、名門ノース・テキサス大学やウィリアム・パターソン大学で学び、その後ブルックリンを活動の拠点に移しマイク・スターン、リチャード・ボナ、パット・マルティーノといった著名ミュージシャンとの共演を重ねる。

1999年に初リーダー作『Time Travels』をリリース。その後もリーダー、客演問わず活躍し、現代のニューヨーク・ジャズのシーンで欠かせないドラマーとして存在感を示している。

Ari Hoenig – drums, vocal (11)
Gadi Lehavi – piano
Ben Tiberio – bass

関連記事

Ari Hoenig - Tea for three
Follow Música Terra