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田方 春樹(Haruki Tambo)

  • 2022-01-08
  • 2022-01-08

巨匠セルジオ・ヒカルドの芸術精神を受け継ぐ二人の子供、それぞれのソロデビュー

新型コロナ禍で亡くなったセルジオ・ヒカルド。偉大なピアニスト/SSWであり、映画監督や俳優としても活躍した彼の功績は計り知れないが、没後1周年が経過した2021年、彼の娘であるマリーナ・ルトフィと、息子であるジョアン・グルジェルがそれぞれ父親の文化的遺産を受け継いだ素晴らしい音楽作品を完成させた。

  • 2022-01-05
  • 2022-01-15

ブラジルの自然と音楽を愛する女性歌手マイラ・マンガの美しいデビュー作【インタビュー有り】

ブラジル・ミナスジェライスの歌手マイラ・マンガ(Maíra Manga)が待望のソロデビューを果たした。アルバム『Lá』は全曲がミナスを代表するSSWセルジオ・サントス(Sergio Santos)の新曲。詩的で魔法のような楽曲と演奏、そしてマイラ・マンガの歌声のすべてが調和した深く美しい作品だ。

  • 2022-01-03
  • 2022-01-03

多数の旬な音楽家が参加したスコット・キンゼイ&メル・サルのデュオ作『Adjustments』

ジョー・ザヴィヌルの最後の愛弟子として知られる鍵盤奏者スコット・キンゼイ(Scott Kinsey)と、シンガーソングライターのメル・サル(Mer Sal)の双頭名義によるアルバム『Adjustments』は、これまでインストゥルメンタル作品を中心に発表してきたキンゼイにしては異色の作品だ。

  • 2022-01-02
  • 2022-01-02

現代の地中海音楽を体現するキプロスのバンドMonsieur Doumani、社会の闇を描く強烈な新譜

トルコの南に浮かぶ島国キプロス共和国のバンド、ムッシュ・ドゥマニ(Monsieur Doumani)の2021年作『Pissourin』。一聴すると地中海地域や中東地域の伝統音楽をロックやヒップホップ、エレクトロ・ミュージックといった現代の広域的な共通価値観とブレンドすることに成功した面白い作品だ。

  • 2021-12-29
  • 2023-03-18

アンビエント・ジャズの鬼才デヴィッド・ビニー、現代JAZZのキーマンを迎えた新譜

米国のサックス奏者/作曲家デヴィッド・ビニー(David Binney)の2021年作『Aerial 2』は、ゲストにマーク・ジュリアナやアントニオ・ロウレイロといった現代ジャズを代表するミュージシャンたちを迎え、シンセを多用した繊細で広がりのある恍惚のサウンドが展開される。

  • 2021-12-26
  • 2024-09-23

フランス現代ジャズシーンの才女ドラマー、アン・パセオの傑作『Bright Shadows』

フランスのドラマー/作曲家アン・パセオ(Anne Pacéo)の6枚目のアルバム『Bright Shadows』は、成熟の域に達しつつもさらに表現力を拡張し続ける稀代のアーティストのこれまでの最高傑作だ。所謂ジャズを軽々と飛び越え、力強く重厚なリズムと電子楽器/電気楽器を大胆にミックスしたサウンドに風光明媚なヴォーカルを乗せる。