- 2021-06-13
- 2021-10-01
これは地上で最も美しい芸術。孤高の音楽家ギンガ、個性際立つ“声とギター”
ブラジルの作曲家/ギタリストのギンガ(Guinga)が自身の71歳の誕生日にあわせリリースした新譜『Zaboio』は、多くの新曲を彼のギターとヴォーカルで表現した類稀な芸術作品だ。子供時代の思い出をテーマに、まだ誰も聴いたことがない音楽を奏でる孤高のアーティスト。西洋音楽の十二音技法の制約の中での表現の極みがここにある。
ブラジルの作曲家/ギタリストのギンガ(Guinga)が自身の71歳の誕生日にあわせリリースした新譜『Zaboio』は、多くの新曲を彼のギターとヴォーカルで表現した類稀な芸術作品だ。子供時代の思い出をテーマに、まだ誰も聴いたことがない音楽を奏でる孤高のアーティスト。西洋音楽の十二音技法の制約の中での表現の極みがここにある。
現在のブラジルを代表する歌姫のひとり、ホベルタ・サー(Roberta Sá)によるサンバ&ボサノヴァ曲集が発表された。アルバム・タイトルはそのまんま『Sambas & Bossas』。この作品は2003年に録音されていながら公式にはリリースされていなかったもので、サンバやボサノヴァの名曲がずらりと並ぶ“幻のアルバム”だ。
ブラジルのシンガー/作曲家、リリ・アラウージョ(Lili Araujo)。彼女がウィーンに住んでいた2005年に出会ったギタリスト/SSWアレグリ・コヘア(Alegre Correa)との長年のパートナーシップから生まれた新譜『Dájazz』は、MPB、ボサノヴァ、サンバ・ジャズといったジャンルをミックスしたブラジルらしさ全開の爽快なアルバムだ。
ブラジルの歌手/ピアニストのデリア・フィシェール(Delia Fischer)がほぼ全編ピアノと歌のみで録音した2021年新譜『Hoje』がリリースされた。もしあなたが先の見えない世の中で窮屈な日々に疲れていて、心が浄化されるような音楽を探しているのであれば、これは間違いなくおすすめできる作品だ。
ブラジルの人気シンガーソングライター/マルチ奏者、シウヴァ(Silva, 「シルヴァ」とも表記、本名:Lúcio Silva de Souza)の『Cinco』は、サンバやMPBなどのブラジル音楽にスカやソフトロックの要素などもゆるく融合したとても聴き心地の良いポップス作品だ。
ポルトガルのヴォーカル・オーディション番組で“発掘”されたSSWのチアゴ・ナカラト(Tiago Nacarato)と、彼が所属するサンバ集団オルケストラ・バンバ・ソシアル(Orquestra Bamba Social)による、洪水のごとく溢れ出るサウダーヂに語彙を失わずにはいられない素晴らしいEP『Samba de Bolso』。
ブラジルの歌手マリアーナ・アイダールとギター奏者ジュリオ・フェジューカがコロナ禍のなかで自宅録音した『Aqui em Casa, Vol. 1』がEPとしてリリースされた。アルバムには数曲でサンフォーナ(アコーディオン)奏者のコスミ・ヴィエイラとシンガーのホベルタ・サーも加わり、ブラジル北東部音楽を中心にシンプルながら洗練された美しさを持つ歌とギターを楽しめる良作だ。
ブラジル・サンパウロ州に2000年に生まれたSSW/ギタリストのルアン・カルボナリ(Luan Carbonari)。デビューEP『Quando Parei de Contar Segredos (Acústico)』はブラジル音楽の長い歴史の中で育まれた音楽の遺伝子と、アルゼンチンのネオ・フォルクローレにも通じる豊かな感性で紡がれた素敵な作品。
ボサノヴァやMPBの最盛期の最重要人物のひとり、ガル・コスタ(Gal Costa)。彼女は1945年生まれだから、2021年の今年は76歳になる。そんな彼女の新作のタイトルは『Nenhuma Dor』。アルバムには若い頃の彼女の歌声に惹かれた人なら聴き入らずにはいられない楽曲が並ぶ。
ブラジルのベテラン歌手、アライヂ・コスタとピアニスト/作曲家のゼー・ミゲル・ウィズニキの初共演は1968年、TVで披露された「Outra Viagem」だった。このとき、アライヂ・コスタは33歳、ゼー・ミゲル・ウィズニキは20歳。そこから半世紀の時を経て、アライヂ・コスタが歌うゼー・ミゲル・ウィズニキの作品集『O Anel - Alaíde Costa Canta José Miguel Wisnik』が完成、アントニオ・カルロス・ジョビンの命日である12月8日にリリースされた。
ブラジル・サンパウロ出身の作曲家/ピアニストのファビオ・トーレス(Fábio Torres)の新譜『Além do Jardim』は、ブラジルを代表する女性シンガーを迎えたヴォーカル作品となっている。
一聴して、ブラジルの伝説的フュージョン・バンド、Azymuthが思い浮かんだ。シコ・サイエンスのバンド、ナサォン・ズンビのドラマー/作曲家/プロデューサーのプピロ(Pupillo)率いるバンド、ソノラド(Sonorado)のデビュー作『Sonorado Apresenta: Novelas』はブラジリアン・フュージョンの新たな傑作だ。
前作『Belo Horizonte』でラテングラミー賞「Mejor Álbum Música Popular Brasileña」部門を受賞したトニーニョ・オルタ(Toninho Horta)の新譜は、歌手バーバラ・カッシーニ(Barbara Casini)との親密なデュオアルバム『Viva Eu: As Canções Brasileiras de Novelli』。こちらもまた素晴らしい内容だった。
ブラジル音楽×サイケロックが好きな方にぜひ聴いてもらいたいのが、ルシアーノ・ファッシーニ(Luciano Faccini)をリーダーとするブラジルのバンド、イマ(ímã)のデビューアルバム『ímã de nove pontas』。パラナ州都クリチバの9人組。メンバーの多くが楽器を持ち替え、さらにヴォーカルも取るという興味深いバンドだ。