• 2020-01-11
  • 2020-05-21

知られざるショーロの巨匠チア・アメリアの魅力を映す、エルクレス・ゴメスの優美なピアノ

軽やかに踊るようなタッチが魅力のブラジルのピアニスト、エルクレス・ゴメス(Hercules Gomes)の2020年新作『Tia Amélia para Sempre』はショーロの作曲家チア・アメリアの楽曲集。2018年の前作『No Tempo da Chiquinha』でシキーニャ・ゴンザーガの楽曲を取り上げたブラジルを代表するピアニストが、2作連続でショーロ黎明期の女性作曲家の作品に集中して取り組んだ。

  • 2020-01-08
  • 2020-01-08

夭折の詩人ノエル・ホーザ魅惑の楽曲をソロピアノで!天才アンドレ・メマーリ新譜が素晴らしい

ジャズにクラシック、MPBやショーロなど縦横無尽に活躍するブラジルを代表するピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)が2020年最初に放ったアルバムは26曲入りと大ボリュームのリオ最高の詩人と称賛される早逝のサンビスタ、ノエル・ホーザ曲集だった。

  • 2020-01-07
  • 2021-11-24

パリとシカゴ、ふたつの都市の間を漂う現代JAZZ。アントワーヌ・ベルジュー&マカヤ・マクレイヴン『Moving Cities』

現代ジャズをアップデートし続ける気鋭アーティストの双頭名義による2019年作『Moving Cities』は、ジャズやヒップホップ、ファンクといった音楽性のベクトルを共にする二人の共演が見事に効果的に作用したエキサイティングなライヴ録音盤だ。近年、あらゆる種類の音楽を吸収することが進化の原動力となっているジャズの最先端の熱量を肌で感じられる。

  • 2020-01-05
  • 2020-01-05

刺激的すぎる…!モダン・パンデイロの巨匠、トゥーリオ・アラウージョが奇才ピアニストと組んだ『Quantum』

ブラジルのパンデイロ奏者のトゥーリオ・アラウージョ(Túlio Araújo)がピアニストのダニエル・グラジェウ(Daniel Grajew)とデュオを組んだ2019年作『Quantum』。トゥーリオ・アラウージョがパンデイロひとつで叩き出すグルーヴに乗せて、ダニエル・グラジェウのサーカスのようなピアノが舞う。

  • 2020-01-05
  • 2024-06-02

ラーシュ・ダニエルソン『Liberetto』シリーズに凝縮された北欧ジャズの多様性と魅力

北欧ジャズを代表するベース/チェロ奏者、ラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)のバンドプロジェクト、Liberetto が始動したのは2011年。ジャズという世界共通言語のもと、国籍を越えて集まったメンバーがヨーロッパ・ジャズの真骨頂ともいえる音楽を美しく結実させた。

  • 2020-01-03
  • 2020-01-03

ハンマーダルシマーの超絶技巧に魅了される個性派バンド、House of Waters

アメリカのジャズトリオ、ハウス・オブ・ウォーターズ(House of Waters)は非常にユニークな存在だ。彼らの音楽を聴けば、まずその非常にきらびやかなサウンドに耳を奪われるだろう。彼らは3人編成だが、特徴はなんといってもバンドメンバーのMax ZTが超絶技巧で演奏する楽器「ハンマーダルシマー」だ。

  • 2019-12-31
  • 2023-03-19

超強烈な現代アフロジャズ!MABUTA(まぶた)の凄まじい音楽

南アフリカのジャズバンド、MABUTAはシェーン・クーパーのベースを中心に、ピアノ(キーボード)、ドラムス、サックス、トランペットというクインテット編成。2018年作『Welcome to This World』は、たった5人のバンド編成ながらラージアンサンブルをも思わせるダイナミックなサウンドで世界の度肝を抜いた。

  • 2019-12-28
  • 2019-12-28

かつて『マリオカート64』の驚きの演奏で話題となったSAX奏者Chase Baird、豪華メンバーによる待望の2ndアルバム

米国のサックス奏者チェイス・ベアード(Chase Baird)の2019年作『A Life Between』は、ブラッド・メルドー(Brad Mehldau, p)やアントニオ・サンチェス(Antonio Sanchez, ds)など現代NYジャズを代表するミュージシャンが参加した傑作。太く重く、かつ洗練された知的なソロを吹くチェイス・ベアードに、これからのジャズへの期待を強く感じずにはいられない。

  • 2019-12-28
  • 2021-12-14

ジャズ、クラシック、民俗音楽が神秘の融合。カテリーナ・ラドコヴァの音楽が美しすぎる

ジャズやクラシック、民俗音楽などが同居した有機的な音楽性が特徴のベラルーシ出身・ポルトガル在住の作曲家/ピアニスト/歌手のカテリーナ・ルドコヴァ(Katerina L'dokova)の2019年新作『Singularlugar: Travessia』は、その多様な音楽的バックグラウンドに裏打ちされた驚くほど上質なアルバムだ。

  • 2019-12-22
  • 2019-12-22

ジャンルを超えた音楽の悦び。名ギタリスト、ベルタ・ロハスによるブラジル名曲集

パラグアイ出身で主にクラシックの分野で活躍するギタリスト、ベルタ・ロハス(Berta Rojas)がブラジル音楽に挑んだ2017年作『Felicidade』は、日本ではあまり知られていないがクラシックギターとブラジル音楽、さらにはジャズの架け橋となる名盤だ。アルバムにはトッキーニョやイヴァン・リンス、ジルベルト・ジルといったブラジル音楽の頂点にいる音楽家たちもゲスト参加。