- 2023-01-06
- 2023-01-04
伊ピアニスト/作曲家アレッサンドロ・スゴビオ、社会の喜びと絶望を繊細に描くソロピアノ作
イタリア出身、ノルウェー音楽アカデミーなどで学んだピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオ(Alessandro Sgobbio)の2022年のソロピアノ作『Piano Music』は、世界中で起こる出来事に時に喜び、時に心を痛め、驚きを噛みしめながら淡々とその心情を描き出す繊細な作品だ。
イタリア出身、ノルウェー音楽アカデミーなどで学んだピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオ(Alessandro Sgobbio)の2022年のソロピアノ作『Piano Music』は、世界中で起こる出来事に時に喜び、時に心を痛め、驚きを噛みしめながら淡々とその心情を描き出す繊細な作品だ。
セルビア・ベオグラード出身のピアニスト/作曲家マヤ・アルヴァノヴィッチ(Maja Alvanovic)が率いるピアノトリオ、マヤミスティ・トリオ(Majamisty TriO)の2022年作『Wind Rose』。大きな話題を呼んだ2012年のデビュー作『Mistyland』から数えて4枚目の作品となる今作でもミステリアスな雰囲気を纏い、抒情的だが内面が激しく燃える独創的な音楽を聴かせてくれる。
スペインのコンテンポラリー・フラメンコ・ギタリスト、ニーニョ・ホセレ(Niño Josele)『Galaxias』は、チック・コリア(Chick Corea)やルベーン・ブラデス(Rubén Blades)といった巨匠との共演も楽しめる最高のアルバムだ。圧倒的な技巧で繰り出される歯切れ良く乾いたギターの音も心地よく、現代的なフラメンコ・ジャズの魅力を充分に味わえる。
アルゼンチンのギタリスト二人とパーカッション奏者から成るトリオ、ドス・マス・ウノ(Dos Más Uno)の新作 『Las Canciones Más Lindas del Mundo』は、堂々と冠した“世界でもっとも美しい歌”とというアルバム名に恥じない作品だ。アルゼンチンをはじめとした中南米やカリブのスペイン語圏の名曲たちを2本のスパニッシュギターとパーカッション、そして3人の歌とハーモニーでカヴァー。オーガニックなサウンドが魅力的で、近年のアルゼンチン音楽、特にアカ・セカ・トリオが好きな方に全力でおすすめしたい。
トリオ・コヘンチ(Trio Corrente)のドラマーとして知られるエドゥ・ヒベイロ(Edu Ribeiro)が、ベーシストのブルーノ・ミゴット(Bruno Migotto)とギタリストのヴィニシウス・ゴメス(Vinícius Gomes)と組んだトリオで録音した『News』(2022年)は、終始ブラジルのリズムとジャズの技法による超絶的なアンサンブルに圧倒される最高にエキサイティングな作品だ。
心が、精神が浄化されるような一枚だ。ドイツのピアノ奏者フランク・ヴェステ(Frank Woeste)、アメリカ合衆国のトロンボーン奏者ライアン・ケバリー(Ryan Keberle)、そしてフランスのチェロ奏者ヴァンサン・クルトワ(Vincent Courtois)によるトリオ、レヴェルソ(Reverso)による『Reverso - Harmonic Alchemy』。
スペイン・カタルーニャ州トルトーサ出身の作曲家/クラリネット奏者オスカル・アントリ(Oscar Antoli)の新譜『Isthmus』は、フラメンコからバルカン音楽、トルコ音楽まで地中海沿岸に根付く伝統的な音楽を大胆に取り入れた個性的で優れたジャズ/ワールド・ミュージック作品だ。
ルゾフォニア(ポルトガル語圏)の最重要ミュージシャンの一人であるカーボベルデのシンガーソングライター、マリオ・ルシオ(Mário Lúcio)の2022年新作『Migrants』。“移民”を意味するタイトルの本作は、国境を越える彼の音楽を象徴的に示している。
ブエノスアイレス出身のテオルボ奏者エドゥアルド・エグエス(Eduardo Egüez)率いるアンサンブル、ラ・キメラ(La Chimera)が素晴らしい。古楽器を多く用いた編成からクラシックにカテゴライズされてはいるが、その音楽性はジャンルを超え、多くの音楽を愛する人々の心に刺さるだろう。
ブラジルとアメリカで活動する作曲家/指揮者/木管奏者ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer)の2作目となる新作『Nosso Carnaval』は、自身もアルトサックスで参加するセクステット編成に、数曲でブラジル屈指の歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)を迎えたオリジナル曲中心の作品だ。
傑作だったデビュー作『Árbola』から早10年。アルゼンチンの女性シンガーソングライター、メリーナ・モギレフスキー(Melina Moguilevsky)の第3作目となるアルバム『Huecos』がリリースされた。共同プロデューサーにOchoを率いるフアン・ベルビス(Juan Belvis)とマルチ奏者のルシアナ・ビターレ(Luciano Vitale)を迎え、アルゼンチン音響派の流れを取り入れつつもこれまでの彼女の作品に見られたオーガニックな感触を失わない、美しく先鋭的なフォーク・ミュージックとなっている。
Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2022年のベストアルバム。基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。R&B~HipHop、Jazz、日本人アーティストまで、幅広い選出となりました。共通するのは間違いなく「いい音楽」であること。今年1年お世話になった作品を振り返っていきましょう。
Música Terra(ムジカテーハ)を主宰するlessthanpandaが選ぶ2022年のベストアルバム。今年もほぼ毎日、新しく聴いて何かしら感じるもののあった音楽作品を当サイトにて紹介してきましたが、その中でも特に感銘を受けた作品群です。判断基準は自分の耳のみ!
“サイケデリック R&B”を自称する英国ロンドン南東部出身のSSW、グリーンティー・ペン(Greentea Peng)が面白い。2021年のデビューアルバム『MAN MADE』に続く2022年作『GREENZONE 108』で、彼女は更なる飛躍を遂げて見せた。