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ピアノ

  • 2021-10-07
  • 2021-10-07

ピアノ奏者トゥーリオ・モウラォン、多彩なゲストを迎えた傑作ミナス・ジャズ

トロピカリアの伝説的バンド、オス・ムタンチス(Os Mutantes)などで活躍したブラジル・ミナスジェライス州出身のピアニスト、トゥーリオ・モウラォンの『Barraco Barroco』は、クラシック音楽、60年代の器楽、70年代のプログレッシブロックといった彼の中に今も衝動として燃え続ける音楽の軌跡を繋ぐ作品だ。

  • 2021-09-28
  • 2021-09-26

1999年生まれの新星ピアニストEden Giat、モーセ『出エジプト記』に感化された圧巻デビュー作

1999年生まれのイスラエルの新鋭ピアニスト、エデン・ギアット(Eden Giat)がデビュー作となる『Crossing the Red Sea』をリリースした。アルバムタイトル“紅海を渡る”は、救済者モーセがイスラエルの民を率いて紅海を渡ったという『出エジプト記』に因む。

  • 2021-09-27
  • 2021-09-26

ロシアの気鋭女性芸術家クセニア・フェードロワ、創造性溢れるソロ新譜

ロシアのピアニスト/ヴォーカリスト/作曲家クセニア・フェードロワ(Ksenia Fedorova)のソロ新譜『Birds Songs』は、去っていった恋人の元を鳥になって訪れる少女の寓話を描いた前衛室内楽だ。バロック音楽からジャズ、エレクトロニカなどが渾然一体となりアートの渦に飲み込む様は見事としか言いようがない。

  • 2021-09-25
  • 2024-09-23

豪華なゲストを迎えたスペイン文化のルーツを辿る旅路。ダニエル・ガルシア傑作新譜

これはびっくりするくらい良い作品が届いた。スペインのピアニスト/作曲家ダニエル・ガルシア(Daniel García)のトリオ新譜『Via de la Plata』。アルバムタイトル“銀の道”はスペイン南西部の都市セビリアからひたすら北上しアストルガまで約705km続くローマ時代の交易路・巡礼路のこと。

  • 2021-09-22
  • 2021-09-20

トルコの天才ピアニスト率いる国際派カルテット、Ayna Veer

チック・コリアに“世界一のピアニスト”と称えられたトルコ出身のアイデン・エセン(Aydin Esen)が、国境を越えた3人の若手奏者を率いてスタートさせた新しいプロジェクト「Ayna Veer」。ここにはジャズの即興演奏の醍醐味が詰まっている。

  • 2021-09-14
  • 2021-11-08

デンマーク発・北欧アンビエント・フォークジャズ、Hvalfugl

デンマークのピアノ、ギター、ベースのトリオHvalfuglの2020年作『Øjeblikke Vi Husker』は、北欧ジャズの真髄が味わえる優れた作品だ。テクニックの誇示よりもアンサンブルでの空気感や世界観を重視したトリオで、北欧の伝統音楽に根ざしたシンプルで美しいメロディーを豊かに響きあうサウンドで届けてくれる。

  • 2021-09-06
  • 2023-07-11

バトゥライ・ヤルキン。超絶技巧ジャズと伝統音楽MIXで魅せるトルコ注目株ピアニスト

トルコのピアニスト/作曲家、バトゥライ・ヤルキン(Baturay Yarkın)の2018年作『Su』は、東欧〜中東的抒情あり、超絶技巧あり、スウィングありの良盤だ。独自のジャズ文化を築き、活況を極めるトルコのジャズシーンの中でも注目すべき存在なのではないだろうか。

  • 2021-08-29
  • 2021-10-05

トルコの現代ジャズをリードするチャグリ・セルテル、コロナ禍の小品集

トルコの現代ジャズを代表する鍵盤奏者チャグリ・セルテル(Çağrı Sertel)の新譜『Burada Buysa Budur』は、打ち込みリズムと鍵盤での即興を中心とした良質なハイブリッド・ジャズに仕上がっている。どの曲も洒落たコード進行とリズム、ピアノの即興のいずれも心地よく、彼の類稀なセンスが垣間見える作品だ。

  • 2021-08-23
  • 2023-07-02

マーティン・ティングヴァル、北欧の“異常に美しい春”を描く傑作ソロピアノ

スウェーデンの人気ピアノトリオ、ティングヴァル・トリオ(Tingvall Trio)のピアニスト、マーティン・ティングヴァル(Martin Tingvall)の自身4枚目のソロ作『When Light Returns』は、ジャズピアノの歴史的傑作たちに並ぶ屈指のソロピアノ・アルバムだ。全曲がマーティン・ティングヴァルの作曲。

  • 2021-08-18
  • 2021-08-18

ブラジルとポルトガルを繋ぐピアノと声+αの美しく文化的な大傑作

ブラジルのピアニスト/作曲家ルイス・フェリピ・ガマ(Luis Felipe Gama)と歌手アナ・ルイーザ(Ana Luiza)のデュオと、ポルトガルの詩人ティアゴ・トーレス・ダ・シルヴァ(Tiago Torres da Silva)の共同名義の『Contrabando』は、両国の豊かな文化が混合した、この上なく美しい15の室内楽的ヴォーカル・ジャズを堪能できる傑作だ。

  • 2021-08-14
  • 2021-10-01

水面にゆらめく光のような清らかな音楽。クララ・プレスタ待望の2nd『Pájara』

アルゼンチンの伝統ある都市コルドバ出身のシンガーソングライター/ピアニストのクララ・プレスタ(Clara Presta)が新譜 『Pájara』をリリースした。コルドバを代表するSSWのロドリゴ・カラソ(Rodrigo Carazo)が全面的に参加し、清らかで心地よい未来志向のアルゼンチン・ポップ・フォークに仕上がっている。

  • 2021-08-11
  • 2021-10-01

言葉では語れないリスニング体験。クラリネット×ピアノ/オルガンの芸術的デュオ

スイス出身のクラリネット奏者マルコ・サンティリ(Marco Santilli) と、イタリアのピアノ/オルガン奏者イヴァン・ティボラ(Ivan Tibolla)のデュオアルバム 『CheRoba in due』が素晴らしい。全体的にクラシックの室内楽を現代的なジャズで拡張したような音楽で、ピアノ/オルガンに乗せて自由な即興を聴かせるクラリネットの音色がこの上なく美しく響く。