水面にゆらめく光のような清らかな音楽。クララ・プレスタ待望の2nd『Pájara』

Clara Presta - Pájara

ロドリゴ・カラソ参加。クララ・プレスタ2nd『Pájara』

アルゼンチンの伝統ある都市コルドバ出身のシンガーソングライター/ピアニストのクララ・プレスタ(Clara Presta)が新譜 『Pájara』をリリースした。コルドバを代表するSSWのロドリゴ・カラソ(Rodrigo Carazo)が全面的に参加し、清らかで心地よい未来志向のアルゼンチン・ポップ・フォークに仕上がっている。

2018年のデビューアルバム『Casa』ではベース奏者フェデリコ・セイマンディ(Federico Seimandi)とのデュオで夢のような音世界を築いていたが、その後彼女の生活には別居やパンデミックといった様々なことが起こり、今作ではそうした変容を受け入れた新しい世界を彼女のピアノと歌をメインに落ち着いた演奏で紡いでいく。

曲の様式も多彩で、やはり全体的にアルゼンチンのサンバ(zamba)の色が濃いが、米英のフォークやポップス、そしてジャズやアルゼンチン周辺の南米音楽からの影響も強い。正確なピアノと囁くように歌うクララは自然体で相変わらず魅力的だ。何よりも穏やかな水面に揺れる光のようなきらめきを湛えた楽曲のセンスの良さも群を抜いている。前作でも感じたシンガーソングライター/メロディメイカーとしてのクララ・プレスタの魅力がより発揮された作品なのではないだろうか。

(4)「Todo el Cielo」にはコルドバのライチャ(Laicha)が参加。チリのSSWナノ・スターン(Nano Stern)が参加した(6)「Desde Lo Alto」はアンデスのフォルクローレの香りも。

夢の中のようなサウンドが印象的な(3)「Efímera」

2年間を費やして丁寧に制作された極上の音楽。
これはクララ・プレスタという若い才能をあらためて強く印象付ける傑作だ。

Clara Presta – piano, keyboards, Rhodes, accordion, guitar, vocal, chorus
Rodrigo Carazo – guitar, bouzouki, mandolin, uke-bass, bass, percussion, programing, chorus
Federico Seimandi – contrabass, cello
Jonatan Szer – percussion
Rodrigo Lagos – bass
Juan Arabel – guitar, cajon, programing
Santiago Bartolomé – flugelhorn
Francisca Granja Presta – spoken words
Laicha Mansilla – vocal
Paulina Muratore – chorus
Diego Cortez – bass flute, quena
Pablo Gonzalez – drums
Ailín Gazzo – cello

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