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サイケロック

  • 2026-10-27
  • 2026-10-26

復刻から創造へ。サイゴン・ソウル・リヴァイヴァルが描く現代のベトナム音楽『Chốn Ta Về』

ベトナム・ホーチミンを拠点に活動するサイゴン・ソウル・リヴァイヴァル(Saigon Soul Revival)が、3作目のアルバム『Chốn Ta Về』をリリースした。今作では収録11曲のうち、終戦の1975年以前の楽曲を取り上げたものはモン・ロン(Mộng Long)作の(8)「Hoạ Mi Ca」のみとなっており、全体的に現在の彼らの音楽を明確にしたアルバムと言えそうだ。

  • 2026-09-30
  • 2026-09-17

レアグルーヴ的多幸感に満ちたカナダ発ネオ・トロピカリア。Orbital Ensemble 新作『Contínua』

ブラジル出身でカナダ・トロントを拠点に活動するマルチ器楽奏者/作曲家フェリピ・セナ(Felipe Sena)を中心としたブラジリアン・サイケバンド、オービタル・アンサンブル(Orbital Ensemble)が第2作目となるアルバム『Contínua』をリリースした。今作ではブラジル音楽の伝統を基盤に、トロピカリアのサイケ感やジャズ、ファンク、ラテンなどの要素を取り込んだ、より多層感のあるアンサンブル・サウンドへと進化している。

  • 2026-09-15
  • 2026-09-14

山の上のディスコへようこそ。ここでは、何も考えずにただ音楽を聴き、踊ればいい──Cavolo Nero『Mountain Disco』

“サイケデリック・グルーヴ”を掲げるオランダ・ユトレヒトの6人組バンド、カーヴァロ・ネーロ(Cavolo Nero)による初のフル・アルバム『Mountain Disco』。山の中にある架空のクラブ「Mountain Disco」では、アフロビートも、ファンクも、ディスコも、クンビアも、サイケデリック・ロックも関係なく、ただ音楽が鳴っている。日常のことはいったん忘れて、踊る──そんな幸せな場所が、このアルバムのテーマだ。

  • 2026-09-08
  • 2026-08-23

微分音だらけの原始スープ的音楽。テルアビブの鬼才イタマール・クルーガー新譜『Primordial Soup』

トルコ系サイケデリック・ロック・バンド、Şatellites(シャテライツ)の創設者として知られるマルチ器楽奏者/作曲家イタマール・クルーガー(Itamar Kluger)が、自身のソロ・プロジェクト「Eje Eje」名義のデビュー作『Primordial Soup』をリリースした。洋の東西を問わず幅広い音楽を混合した音楽性は、生命発生の起源「原始のスープ」を意味するアルバム・タイトルに象徴されている。

  • 2026-09-02
  • 2026-09-01

ブリタニー・ハワードのソロ活動を経て進化したアラバマ、シェイクス。11年ぶり新作『I Must Be Dreaming』

2019年のブリタニー・ハワード(Brittany Howard)のソロ作『Jaime』が唯一無二の素晴らしい出来栄えだったから、彼女のバンドであるアラバマ・シェイクス(Alabama Shakes)が11年ぶりの新譜『I Must Be Dreaming』をリリースしたと知ってさっそく聴いてみた。結論、今作は同バンドの初期の「ブルース・ロックの新星」というイメージからは随分と進化した、“サイケデリック・ソウルの現在地”と呼べるような作品だった。

  • 2026-07-20
  • 2026-07-19

恋愛も映画も、戦争も政治もリアルに捉えるブラジル新世代SSWデュオ。ソフィア・シャブラウ&フェリピ・ヴァケイロ

2020年代ブラジル・インディーを代表する二人の気鋭シンガーソングライター、ソフィア・シャブラウ(Sophia Chablau)とフェリピ・ヴァケイロ(Felipe Vaqueiro)が出会い意気投合、2025年10月にリリースしたアルバム『Handycam』。MPBやトロピカリアに通ずるサイケロックを基調に、親密で文学的なソングライティングによって恋愛や友情といった身近な感情から、戦争やメディアのあり方までを描いた、要注目の作品となっている。

  • 2026-06-18
  • 2026-06-17

世界最高峰の音楽職人3名による新プロジェクト『Proof』。サイケロックと異国語ポップスへの憧憬

ジョーイ・ワロンカー(Joey Waronker)、ルーク・レイノルズ(Luke Reynolds)、そしてザック・レイ(Zac Rae)という長年アメリカの音楽を支えてきた3人のセッション・ミュージシャンによる新プロジェクト『Proof』。その源泉にあるのは、1960〜70年代のサイケロックへの憧憬と、英語以外の言語で歌われるポピュラー音楽への関心だった。

  • 2026-06-06
  • 2026-06-05

境界を超えた自由な音楽を追求する、ドープなインド系サイケロック Ishaaq Aarkistra

インド系スウェーデン人アーティスト、イシャーク(Ishaaq)ことイサク・クラッソン(Isak Klasson)率いるイシャーク・アーキストラ(Ishaaq Aarkistra)。2026年作『Arikomban Space』は、インドのラーガをベースに西洋音楽の馴染みやすさで繕った、サイケデリックでスピリチュアルな怪作だ。ドラムス、タブラ、ペダルスティールギター、バンスリ、シンセ、そしてヴォーカルという奇特な編成で、即興も重視された60〜70年代風のレトロなバンドサウンドも魅力的だ。

  • 2026-05-02
  • 2026-04-22

グナワのDNAを注入するジャムバンド Club d’Elf、亡き盟友に捧げた最新作『Loon & Thrush』

ジャズやファンクにグナワ音楽を持ち込み、その強烈なグルーヴで四半世紀以上にわたり人々を踊らせてきた米国のジャムバンド、クラブ・デリフ(Club d'Elf)。バンドにグナワの遺伝子を注いだ活動初期からの最重要メンバーであるモロッコ出身のブラヒム・フリーブガーン(Brahim Fribgane)は2024年初頭に亡くなったが、彼への追悼とともに“トランス体験”を是とするコレクティヴの根幹的な魂が健在であることを証明したのが、2026年4月にリリースされた最新作『Loon & Thrush』だ。

  • 2026-05-01
  • 2026-05-01

アグレッシヴなサウンドが魅力!オルタナ・ジャズトリオ Last Scene Alive 衝撃のデビュー作

サックス、シンセ、ドラムスというユニークな編成のオルタナティヴ・ジャズトリオ、ラスト・シーン・アライヴ(Last Scene Alive)のデビューアルバム『World Class Pep Talk』が面白い。バンドは米国ワシントンD.C. とオランダ・アムステルダムを拠点とするミュージシャンによって構成されており、即興演奏を主体にジャズやパンクロック、フュージョンなどジャンルを超越した刺激的な音楽を激しく展開する。

  • 2026-04-07
  • 2026-03-22

ジャズの枝葉を広げる変態ギタリスト、デヴィッド・フュージンスキー『Jazzpunk』再評価

米国のギタリスト、デヴィッド・フュージンスキー(David Fiuczynski)の1999年のアルバム『Jazzpunk』は、今こそ再評価されるべき作品かもしれない。彼にとってのヒーローたちの楽曲をジャズの技術とパンクの精神で再解釈したこのアルバムは、主流のブレイク・スルーとはならなかったかもしれないが、潜在的な意識面でジャズという音楽に対する“革新”の流れを加速させた傑作だと思う。

  • 2026-03-30
  • 2026-03-30

ルーツを探求するクルド系SSW率いるデンマークのアナトリアン・ロックバンド、AySay『Mal』

サズ/ヴォーカルのフロントウーマン、ルナ・エルシャヒン(Luna Ersahin)のルーツであるトルコ/クルドの音楽と、北欧デンマークのロックが融合した音楽性が高く評価され、前作『KÖY』(2023年)がデンマーク・ミュージック・アワード(DMA)のワールド・ミュージック部門を受賞するなど人気が高まっているスリーピース・バンド、アイセイ(AySay)が、サードアルバムとなる『Mal』をリリースした。

  • 2026-03-25
  • 2026-03-25

踊らずにいられない! 南米発サイケ・グルーヴ渦巻くギター・トリオ、BALTHVS ハイブリッドな新譜

コロンビア・ボゴタを拠点とするワールド・サイケデリック・ファンク・トリオ、BALTHVS(バルトゥス)の新譜『Transmutations』は、熱気あるライヴ音源を、その後スタジオで再構築した珍しい“ハイブリッド”なアルバムだ。自由奔放なグルーヴとタイトなアレンジが共存、疾走するサイケデリックなギター、ラテン・ロックの陽気さ、スピリチュアル・ジャズを思わせる即興、ファンキーなベースライン。リスナーは踊り出さずにはいられないだろう。

  • 2026-02-14
  • 2026-02-14

ブルーノ・ペルナーダス、5年ぶり新譜は最強のアヴァンポップ快作!『unlikely, maybe』

おそろしいほどの完成度のアルバムだ。 ポルトガル・リスボンの鬼才、ブルーノ・ペルナーダス(Bruno Pernadas)の2026年新作『unlikely, maybe』は、さまざまなジャンルのごった煮を押しも押されもせぬ“ポップス”に仕立て上げる彼の才能が際立つ。前作『Private Reasons』がパンデミック渦中の2021年のリリースだから、実に5年ぶりの満を持しての新作。ジャズやサイケロックを基軸にブラジル音楽やハイライフ、ダブといった要素も混在させ、細部まで音楽的にも音響的にも凝ったことをやっていながら、純然たるポップスとして機能する驚くべき作品だ。