- 2021-05-05
- 2021-10-01
アンドレ・メマーリの鳥のように自由なピアノに乗せ、マファルダ・ミノッシがナポリを歌う
かねてよりアンドレ・メマーリの歌伴は世界最高だと信じているのだが、この新譜でその確信もより深まった。アンドレはこれまでに様々な歌手と共演を重ねてきたが、今回のお相手はイタリア出身ながらブラジル音楽への造詣が深い歌手のマファルダ・ミノッシ。
かねてよりアンドレ・メマーリの歌伴は世界最高だと信じているのだが、この新譜でその確信もより深まった。アンドレはこれまでに様々な歌手と共演を重ねてきたが、今回のお相手はイタリア出身ながらブラジル音楽への造詣が深い歌手のマファルダ・ミノッシ。
コロンビア出身の女性シンガーソングライター、マルタ・ゴメス(Marta Gómez)による美しい曲と歌声が至福の時間を与えてくれるアルバム『La alegría y el canto』。マルタ・ゴメス自身はヴォーカルとギターを弾き、そのお供はドラムレスの小編成のアコースティック楽器たち。乾いた弦楽器の音やフルート、ピアノなどが丁寧に作曲された音楽を彩る。極上の音楽とはまさにこのこと!
「招き猫」ジャケで知られる南アフリカのエレクトロ・ポップスで最も成功しているユニット、グッドラック(GoodLuck)が突如完全アコースティックのジャズ&ボッサなアルバム『Goodluck Up Close』をリリースした。
ジャズピアニストであり、同時にヒップホップのMCでもあるという肩書きを持つミュージシャンを探すことは容易ではないが、ロンドンの鍵盤奏者/SSW/MC/プロデューサーのアルファ・ミスト(Alfa Mist)は、これまでに2017年のデビュー作『Antiphon』などでそれらを両立する稀有な才能を示し証明してきた数少ないアーティストのひとりだ。
スペインで最高の“声”を持つシンガーソングライターのひとり、ジュディット・ネッデルマン(Judit Neddermann)の2021年新譜『Aire』。ソロ4作目となる今作ではアコースティックギターを中心としたオーガニックなサウンドに乗せた絶品の歌を堪能することができる。
イタリアのSSW、ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri)はこれまで全く聴いたことがなかったが、新譜『Tratto Da Una Storia Vera』が好みの超ど真ん中で驚いた。ジャジーで南米音楽の香りのする爽やかなアレンジに、伊達男な感じの優しく落ち着いた声。どうしてこんな素晴らしいアーティストを今まで聴いてこなかったんだろう…。
ジャズオルガンのカリスマ、ロニー・スミス(Lonnie Smith)の新譜『Breathe』がブルーノート・レコーズからリリースされた。今作ではなんとイギー・ポップ(Iggy Pop)が2曲でフィーチュアされている。
デンマークのジャズシンガー、リリー(Lilly)が、イスラエルのギター奏者ギラッド・ヘクセルマンと米国のコルネット奏者カーク・クナフキと共に録音した極上のアメリカン・ソングブック『The Song is You』をリリースした。リリーとギラッド・ヘクセルマンは2017年に『Tenderly』で共演しているので、今作はその続編という位置付けになる。
トロンボーン奏者/ヴォーカリストのリタ・パイエス(Rita Payés)と、その母でギタリストのエリザベト・ローマ(Elisabeth Roma)が絶賛された前作『Imagina』(2019年)に続く2作目となるデュオアルバム『Como la Piel』をリリースした。ジョアン・チャモロの元を離れたリタ・パイエスは暖かさや優しさだけではない新たな側面も見せ、アーティストとしての表現力の幅を格段に広げている。
ボストンのバンド、クロスウォーク・アナーキー(Crosswalk Anarchy)が面白い。鍵盤奏者/作曲家のエヴァン・ワーラマー(Evan Waaramaa)を中心とする5人組で、2019年にアルバム『Composite』でデビュー。ジャズ、ロック、ヒップホップ、R&Bなどに影響されたサウンドで、アルバム収録曲のジャンルも多岐にわたる。
マリのコラ奏者バラケ・シソコ(Ballaké Sissoko)の新譜『Djourou』は、ハープやギターの原型とも言われる西アフリカの弦楽器コラの幽玄な響きがどこまでも美しい、マスターピース的な作品だ。パーカッション類を用いず、後述するゲストが奏でる楽器を除けば全てバラケ・シソコのコラのみというスピリチュアルな音楽は、この世の希望や嘆き、生きることの喜びや哀しみの全てを表現していると言っても過言ではないように、とにかく美しく深く聴こえる。
ブラジルのギタリスト、ダニエル・サンチアゴ(Daniel Santiago)が個性的な感性で綴る新譜『Song For Tomorrow』。ブラジルで今もっとも注目される若手ペドロ・マルチンスやフレデリコ・エリオドロらの全面参加に加え、ゲストにエリック・クラプトン、カート・ローゼンウィンケル、ジョシュア・レッドマン、アーロン・パークスが参加。この面子でないと出せないであろう音が最高に楽しい。
アルゼンチンのSSW、ニコラス・カロウ(Nicolás Carou)が様々なゲストを迎えて制作した知られざる傑作盤『Antes, Último』(2020年)。ネオソウル、ヒップホップ、ジャズといった要素が絡み合い、全体としてオーガニックで心地よいグルーヴを形成する。
ブラジルの歌手マリアーナ・アイダールとギター奏者ジュリオ・フェジューカがコロナ禍のなかで自宅録音した『Aqui em Casa, Vol. 1』がEPとしてリリースされた。アルバムには数曲でサンフォーナ(アコーディオン)奏者のコスミ・ヴィエイラとシンガーのホベルタ・サーも加わり、ブラジル北東部音楽を中心にシンプルながら洗練された美しさを持つ歌とギターを楽しめる良作だ。