トロンボーンが主導するUKサイケジャズ、エビ・ソーダ(Ebi Soda)

Ebi Soda - Ugh

英国サイケジャズの急先鋒、Ebi Soda

地を這うようなベースのグルーヴに、人力ジャングル&ドラムンベースなドラム。トロンボーンやギターはエフェクターを幾重にも重ねどこまでもサイケデリック。現代UKジャズのカオスなエネルギーが凝縮されたような音楽が最高に楽しい英国ブライトン拠点のサイケジャズバンド、エビ・ソーダ(Ebi Soda)の2ndアルバム『Ugh』

海老が描かれた缶ソーダのバンドロゴを持つ彼らのアルバムは、(1)「Ecchi」で幕を開ける。タイトルのエッチってどういう意味の単語だろう?と思って調べてみると、英語のWikipediaにもちゃんと日本語の俗語だという説明まであるので、どうやらHentaiなどと同じく日本語がそのまま海外で定着してしまったもののようだ。曲自体は夢遊的なエレピや、トロンボーンのダブ処理などが恍惚感をいざなう。

バンドで目を引くのはやはりトロンボーン奏者のVVilhelmだが、曲によってはトランペットやサックスのゲストも参加する。ギターやエレクトリック・ピアノがつくるサイケデリックな空間を自在に揺蕩うような管のアドリブが面白い。

(4)「Run for President」ではロンドンの注目のネオソウル系シンガー、クロエ・ボドゥル(Chloe Bodur)をフィーチャー。(8)「Summer One」でもヴォーカルが参加している。
2019年のデビューEP『Ebi Soda』以来ジャケットを手がけているAzee Gumi によるアートワークも楽しい一枚。

観ていて楽しくなる(10)「Meow Meow」
(8)「Summer One」
アルバム版ではJ.ハーリ(J Harli)のヴォーカルをフィーチュアしている。

Ebi Soda :
Sam Schlich-Davies – drums
Louis Jenkins – keyboards
Conor Knight – guitar
Hari-Lee Evans – bass, keyboards (2)
VVilhelm – trombone, synths

Guests :
Beth Hopkins – alto saxophone (1, 3)
Jonny Poole – tenor saxophone (1, 3)
Dan Gray – trumpet, flugelhorn (1, 3, 6, 9)
Chloe Bodur – vocals (4)
J Harli – vocals (8)

Ebi Soda - Ugh
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