アルゼンチン・サンバに酔いしれる傑作。男女デュオArroyito Dúo新譜『Raigal』

Arroyito Dúo - Raigal

アルゼンチン男女デュオ Arroyito Dúo、愛情と慈しみに満ちた傑作3rd

アルゼンチンの男女デュオ、アロシート・デュオ(Arroyito Dúo)は、ヴォーカルを担当する女性ヴィクトリア・デ・ラ・プエンテ(Victoria de la Puente)と、ルイス・アルベルト・スピネッタのバンドの鍵盤奏者だったディエゴ・ラポポルトの息子であり、ギター、ベース、ヴォーカルを担当するネウエン・ラポポルト(Nehuén Rapoport)の二人によって2014年に結成された。

彼らの3枚目のアルバム『Raigal』は、アルゼンチンの伝統的な6/8拍子の音楽サンバ(zamba。ブラジルのsambaとは異なる)に基づく豊かなリズムとハーモニー、そして男女デュオならではの深い愛情と慈しみに満ちたヴォーカルが至福の時に誘う、素晴らしい作品になっている。

今作では全曲にピアノのマリオ・ガルヴァンMario Galván)とドラムス/パーカッションのフランコ・ジョヴォスFranco Giovos)が参加、数曲でフルートやバンドネオンも参加しジャジーな彩りを添えている点も見逃せない。

詩的なサンバである(3)「Soy del Sur」は2020年7月にリオ・ネグロ州文化庁が主催したコンテストで最優秀賞を獲得。さらに(4)「Dame el Agua」にはアルゼンチン・ネオ・フォルクローレの生きる伝説であるカルロス・アギーレCarlos Aguirre)がアコーディオンとヴォーカルで参加するなど、話題性も高い。

(3)「Soy del Sur」
(2)「Yo Tuve un Acierto」

Victoria de la Puente – vocal
Nehuén Rapoport – guitar, bass (1, 3, 4, 6, 7), vocal (1, 3, 4, 6, 7)
Mario Galván – piano, keyboard
Franco Giovos – drums, percussion
Paula Giovannetti – bandoneon (2)
Matías Jablonsky – flute (2, 3, 6, 7)
Santiago Rapoport – contrabass (5)
Carlos “Negro” Aguirre – accordion, vocal (4)

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