南米最高峰の弦楽アンサンブル!『La Quinta Esencia』
南米の土と緑の匂い、人々の風流な生活を感じさせる極上の弦楽器アンサンブル。『La Quinta Esencia』は、ブラジル出身のギタリスト、ヤマンドゥ・コスタ(Yamandu Costa)、そしてベネズエラ出身のヴァイオリニストのアレクシス・カルデナス(Alexis Cárdenas)と彼が率いるアンサンブル・レコベコ(Ensemble Recoveco)との共作アルバムだ。ヴァーチュオーゾたちの血肉に染みついた伝統音楽と、洗練された室内楽の技法、そして自由なジャズの饗宴だ。
今作にはヤマンドゥ・コスタやアンサンブル・レコベコのクアトロ奏者ミゲル・シソ(Miguel Siso)のオリジナル曲に加え、ベネズエラ、コロンビア、ブラジルの様々な作曲家たちの楽曲を織りまぜた多彩な構成となっている。作曲された年代も(5)「La Piragua」や(9)「El Diablo Suelto」といった古典とも呼べる古いものから、2000年以降の新しいものまで。極端なアレンジは加えられておらず、この弦楽アンサンブルのために丁寧に編曲されている。
個人的にはブラジルの巨匠トニーニョ・オルタ(Toninho Horta)作の(8)「Party in Olinda」のカヴァーが嬉しい。ステファン・グラッペリ(Stéphane Grappelli)を思わせるような優雅で伸びやかなヴァイオリン、高揚感を煽るクアトロのラスゲアードが、トニーニョ・オルタらしい喜びに満ちた曲調とも相まって素晴らしい演奏となっている。
Yamandu Costa プロフィール
ヤマンドゥ・コスタは1980年にブラジル南部のリオグランデ・ド・スル州パソ・フンドに生まれた、現代最高峰の7弦ギタリスト。音楽一家に育ち、父からギターを学んだ後、巨匠ルシオ・ヤネル(Lúcio Yanel)に師事。15歳までに南ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイのフォーク音楽を中心に吸収し、その後ハダメス・ニャタリ(Radamés Gnattali)らの影響を受けながらブラジルの伝統的なショーロやサンバにも傾倒。21歳の時にブラジルの著名なコンクールで優勝し、同年にアルバム『Yamandu』で鮮烈なデビューを飾って以降、その驚異的な技巧と深い叙情性で国際的に活躍している。
Ensemble Recoveco プロフィール
ベネズエラとコロンビア出身の演奏家による弦楽アンサンブルで、1996年にフランス・パリで結成された。ヴァイオリニストのアレクシス・カルデナス(Alexis Cárdenas)を中心に、南米の伝統楽器とクラシック音楽の両面に精通した名手たちによって構成されている。
彼らの音楽の核は、ベネズエラやコロンビア、アンデスおよびカリブ地域の伝統的なリズムを室内楽的な緻密さとジャズの即興性をもって昇華させる点にある。特にクアトロやマンドリン、バイオリンが交錯する高速かつ正確なアンサンブルは、伝統音楽の枠を超えた芸術性を持つ。欧州を拠点に活動することで、南米のルーツ音楽を洗練された現代的なアプローチで世界へ発信し続けており、伝統の保存と革新を両立させる稀有なグループとして高く評価されている。
Yamandu Costa – 7-string guitar
Alexis Cárdenas – violin
Miguel Siso – cuatro
Francisco Gonzalez Giraldo – guitar
Nelson Gómez – guitarron