アルメニア生まれの次世代ジャズ・スター、エッサイ・カラペティアン 注目のデビュー作

Yessaï Karapetian

アルメニア生まれ/パリ拠点のピアニスト、エッサイ・カラペティアン

アルメニア生まれ、現在はフランスを拠点に活動するピアニスト、エッサイ・カラペティアン(Yessaï Karapetian)は、次世代のジャズのスターかもしれない。アルメニアといえば、ティグラン・ハマシアン(Tigran Hamasyan)という世紀のカリスマの登場で2010年代から注目を浴びているが、このエッサイ・カラペティアンという野心的な演奏家によって再び注目を集めることになるだろう。

自身の名を冠した『YESSAÏ』(2022年)はそんな彼の晴れてのソロデビュー作だ。ベースに兄弟のマルク・カラペティアン(Marc Karapetian)、ドラムスにレユニオン出身のテオ・ムートウ(Théo Moutou)、ギターにガブリエル・ゴス(Gabriel Gosse)、そしてサックスのムニール・サフソーフ(Mounir Sefsouf)が参加する。

マルク・カラペティアン作曲の(8)「The Impartial Bear」を除き全曲がエッサイ・カラペティアンの作曲で、ロジカルかつ熱量の高いアレンジと演奏は現代ジャズの最先端を行く。その表現力や構成力は驚くべきものがあり、あらゆる音から音まで、アルバム全編に止まることのない刺激的なインスピレーションに満ちた要注目作だ。

(4)「TI(M)ES」

Yessaï Karapetian プロフィール

エッサイ・カラペティアンは1993年アルメニア共和国の首都エレバンの生まれで、パリを拠点に活動するピアニスト/作曲家。2019年にパリ国立高等音楽院を卒業後、ボストンのバークリー音楽大学への全額奨学金を受け取り、10か月後に現代演奏の修士号(グローバル・ジャズ・インスティテュート)を取得した。ダウンビートの“Best Jazz Soloist and Best Original Composition”や“LetterOne RISING STAR Jazz Award 2021”を受賞し、パリに戻った後にも“Jazz à la Défense Competition”で優勝するなどその実力は折り紙つき。

(7)「Seth」

Théo Moutou – drums
Marc Karapetian – bass
Yessaï Karapetian – piano
Gabriel Gosse
– guitar
Mounir Sefsouf – saxophone

Yessaï Karapetian
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