重厚なコーラス隊がもたらす不穏な感覚のジャズ。南アのドラマー、トゥミ・モゴロッシ新譜

Tumi Mogorosi - Group Theory: Black Music

トゥミ・モゴロッシ新作『Group Theory: Black Music』

南アフリカのドラマー/作曲家、トゥミ・モゴロッシ(Tumi Mogorosi)の新譜『Group Theory: Black Music』がリリースされた。今作は10人規模のクラシカルで重厚な唱歌隊を迎え、剛柔併せ持つトゥミ・モゴロッシの独特の踊るようなドラミングの上で、主にギター、アルトサックス、トランペットが自在に踊る。スピリチュアル・ジャズに近しい作品だが、特徴的な唱歌隊はほぼ男声・女声のオクターブユニゾンで歌われており、楽曲に重々しく不気味な印象を与える。

アルバムにはトゥミ・モゴロッシのオリジナルのほか、名曲「Sometimes I Feel Like a Motherless Child」が2トラック(5, 10)収録。ともに異なるアレンジで、前者では男性歌手シヤ・ムテンブ(Siya Mthembu)が、後者では女性歌手ガビ・モトゥバ(Gabi Motuba)がゲストで参加している。

重く不穏な空気が漂う(2)「The Fall」

Tumi Mogorosi 略歴

トゥミ・モゴロッシは南アフリカ・ヨハネスブルグを拠点に活動するドラム奏者。13歳で最初にギターを始め、その数年後にドラムスを始めている。
2014年に最初のリーダーアルバム『Project ELO』をリリースし高く評価された。
UKジャズシーンを代表するテナーサックス奏者シャバカ・ハッチングス(Shabaka Hutchings)率いるバンド、シャバカ・アンド・ジ・アンセスターズ(Shabaka And The Ancestors)でもドラマーとして活躍している。

Andile Yenana – piano (4, 5, 9, 11)
Dalisu Ndlazi – upright bass
Gabi Motuba – vocals (10)
Lesego Rampolokeng – vocals (11)
Mthunzi Mvubu – alto saxophone
Reza Khota – electric guitar
Siya Mthembu – vocals (5)
Tumi Mogorosi – drums
Tumi Pheko – trumpet

Voices :
Brenda Thulo
Cecilia Phetoe
Charles Shikwambana
Fortunate Jwara
Noluthando Biyana
Sibongile Mollo
Steve Mthombeni
Tebogo Magwe
Themba Maseko – conductor
Thulisile Ntetha

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