アミール・ブレスラー、Nomok、ニタイ・ハーシュコヴィッツによる現代の電化ジャズ

Amir Bresler, Nomok & Nitai Hershkovits - Rollin' Until Late

有機と無機の絶妙なMIX。テルアビブ音楽シーンの熱気を感じる一枚

ルーズなグルーヴとチープながら体温を感じさせる電子音が心地よい。
ドラマーのアミール・ブレスラー(Amir Bresler)、鍵盤奏者のノモク(Nomok)ニタイ・ハーシュコヴィッツ(Nitai Hershkovits)という現行イスラエル・ジャズ・シーンを代表する3人によるEP『Rollin’ Until Late』。鬼才鍵盤奏者二人による無機的な質感のシンセの音色と生演奏による温もりを持ったニュアンスの旋律やハーモニーと、アミール・ブレスラーやゲストのオフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya)、ユヴァル・ガリン(Yuval Garin)が叩き出す細やかで有機的なドラムの絶妙な絡み合いがなんとも良い作品だ。

彼らはいずれもジャズ畑だが、アミール・ブレスラーとニタイ・ハーシュコヴィッツが参加するApiferaなどでの活動で知られるようにエレクトロニックによる表現の拡張を追求している。どことなくヘッド・ハンターズ時代のハービー・ハンコックを彷彿させる(1)「Third Wave Mischief」から、懐かしいようで新しいサウンドに期待感が高まる。

(1)「Third Wave Mischief」

各人が楽器を持ち替えて演奏していることも興味深い。ドラマーとして知られるアミール・ブレスラーは3〜5曲目ではエレクトリック・ベースを演奏。ノモクも1曲目、ニタイ・ハーシュコヴィッツも2曲目でそれぞれベースを演奏しており、このあたりからも彼らがのびのびと音楽を楽しんで演奏していることが感じられる。

作品の制作は2020年5月に開始された。長年ニューヨークに住んでいたニタイ・ハーシュコヴィッツは故郷イスラエルに戻ったばかりで、パンデミックの不安を払拭することを熱望していた。彼らは2021年まで即興セッションを重ね、その中から精選されたトラックをEPに収録。充実するテルアビブの音楽シーンの熱気が凝縮された音楽作品を生み出した。

(3)「Oozing」ではアミール・ブレスラーはベースを担当し、ドラムスにオフリ・ネヘミヤ、ギターにはウジ・ラミレスを迎えている。

Amir Bresler – drums (1, 2), drum programming (4), bass (3, 4, 5), oud (2)
Nomok – bass (1), keyboards (2, 3, 4, 5)
Nitai Hershkovits – keyboards (1, 3, 4, 5), bass (2)

Uzi Ramirez – guitar (3, 5)
Ofri Nehemya – drums (3)
Yuval Garin – drums (5)

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