キャラバン・パス20周年!灼熱のエネルギー渦巻くジプシー音楽最高峰バンドの集大成アルバム

La Caravane Passe - Hôtel Karavan

流浪の民の名もなきキャラバンは、世界中からゲストを迎えるホテルへ。

ジプシー音楽(ロマ音楽)を揺るぎない軸とし、ヒップホップやレゲエ、フラメンコ、ジャズなどを独自の感性でミックスしカルトな人気を得てきたフランスのバンド、ラ・キャラバン・パス(La Caravane Passe)が結成20周年という節目の2023年にリリースした新譜『Hôtel Karavan』は、彼らの集大成ともいうべき必携の作品だ。タイトルには“小さなジプシーのキャラバンが、世界中から招かれた20人のゲストが宿泊できるホテルになった”という感慨が含まれている。

収録曲は長いキャリアの中で積み上げてきた過去のレパートリーに再訪し、新たに録音したもの(一部はリミックス)。アレンジが大きく変わっているわけではないが、いつものようにバンドのフロントマンでマルチ奏者/ヴォーカリストの トマ・フェテルマン(Toma Feterman)を中心に、独特のエネルギッシュなバンド・アンサンブルに加え、今作では数えきれないほどのゲストを“ホテル”に招き入れており聴きどころは満載。

中でもクレオールのSSWオリアーヌ・ラカイユ(Oriane Lacaille)やブラジル出身パリ在住歌手フラヴィア・コエーリョ(Flavia Coelho)、マヌーシュ・スウィング最高峰のギタリストであるストーケロ・ローゼンバーグ(Stochelo Rosenberg)、そしてトマ・フェテルマンと長い友情を培ってきたアルジェリア出身のSSWラシッド・タハ(Rachid Taha, 2018年没)らの参加は特筆すべきだろう。

(1)「Insulaire」
フラヴィア・コエーリョがゲスト参加し、ポルトガル語で歌う(2)「Zinzin Moretto」

La Caravane Passe は2000年末に作曲家/歌手/マルチ奏者のトマス・フェテルマンを中心に結成された。音楽性はバルカン音楽やマヌーシュスウィング、ジプシーパンク、フラメンコ、レゲエ、ヒップホップなどが混ざり合ったもので、コンセプトには“パーティー”がある。2004年にアルバム『Go to Plèchti』でデビューし、これまでに7枚のアルバムをリリース。日本を含む世界各地で広くライヴを行い、流浪の楽団として大きな成功を収めている。

フロントマンのトマ・フェテルマンは1979年パリ生まれ。ポーランドとルーマニアにルーツを持つアシュケナジーの家系に育ち、ギターとトランペットを独学で学び、若い頃にはコントラバス奏者の兄と、その後俳優になるティボー・ヴィンソン(Thibault Vinçon)とトリオを組み音楽活動を行なっていた。

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