イスラエルのフラメンコギター奏者イダン・バラス、独自の音楽を探求する3rd『Un Momento』

Idan Balas - Un Momento

イダン・バラス、独自のフラメンコを探求するサード・アルバム

イスラエルのフラメンコ・ギタリスト、イダン・バラス(Idan Balas)の3rdアルバム『Un Momento』がリリースされた。彼のこれまでの作品と同様に優れたコンテンポラリー・フラメンコの作品となっており、彼のギター・インストゥルメント曲を中心にスペインから歌手を招いた曲や、イスラエル・ジャズの要素を強めた楽曲など非常に幅広くクオリティの高いアルバムだ。

(1)「Dudas」にはイスラエルを代表するピアニストのシャイ・マエストロ(Shai Maestro)が参加し、彼らしい特徴的な旋律のアドリブで魔法を見せてくれる。イダン・バラスのバンドメイトであり、シャイの実妹でもあるベーシストのガル・マエストロ(Gal Maestro)は前作に引き続き低音を支え、ドラムスにはこちらもイスラエル随一のドラマー、オフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya)が参加という超豪華布陣。チェロはベーシストのアヴィシャイ・コーエンと共演歴のあるヤエル・シャピラ(Yael Shapira)で、クラシックに精通した彼女の音色も楽曲に程よい深みを与えている。

(1)「Dudas」

(2)「Un Momento」にはスペインのギタリストのフアニート・マカンデ(Juanito Makandé)と歌手ロサリオ・ラ・トレメンディータ(Rosario La Tremendita)が参加。切れ味の鋭いギターや哀愁のカンテ(歌)が楽しめる本格派フラメンコだ。

ポジティヴな印象を与えるイントロで始まる(4)「Balas de Alegría」にはアンダルシア州都セビリア生まれのロマ歌手アルバ・モリーナ(Alba Molina)がゲスト参加。

インストと歌もののバランスも良く、フラメンコ・ギターの豊かな響きを存分に楽しめるアルバムとなっている。

(5)「Eres Natural」

Idan Balas 略歴

イダン・バラスは1983年イスラエル・エルサレム生まれのギタリスト/作曲家。
2017年に『Endless Love Stories』でデビュー、その高い音楽性で注目を集めた。伝統的なフラメンコ以外にも様々なジャンルから影響を受け、自身のスタイルに取り入れたコンテンポラリー・フラメンコのスタイルで知られている。

2020年に2ndアルバム『Dreams in Transition』をリリース。

Idan Balas – guitar, vocal
Shai Maestro – piano
Gal Maestro – double bass
Ofri Nehemya – drums
Yael Shapira – cello
Israel Katumba – percussion
Javi Katumba – percussion
Miron Rafajlovic – trumpet
Juanito Makandé – vocal
Rosario La Tremenditac – vocal
Alba Molina – vocal
Kiki Cortiñas – vocal
Fran Cortes – vocal
Torombo – palmas
Petete – palmas
Manuel Cantarote – palmas
Juan Diego Valencia – palmas
Juan de Juan – baile

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