- 2021-01-05
- 2022-03-17
北欧ジャズの異才ヤコブ・カールソン、内なる大海をテーマに描く映画的音楽
スウェーデンのピアニスト/作曲家、ヤコブ・カールソン(Jacob Karlzon)の2019年作『Open Waters』は、彼自身の“内なる映画”を表現した壮大な芸術的なピアノトリオ作品だ。
スウェーデンのピアニスト/作曲家、ヤコブ・カールソン(Jacob Karlzon)の2019年作『Open Waters』は、彼自身の“内なる映画”を表現した壮大な芸術的なピアノトリオ作品だ。
ジャケットに描かれているのはアララト山とノアの方舟(Noah's Ark)。トルコのピアニスト/作曲家のバキ・デュヤラー(Baki Duyarlar)の2020年新譜『Jazz Ark』は、ジャズとトルコの伝統音楽(マカーム)、そしてスペインやブラジルの音楽まで融合した文字通りの“ジャズの方舟”だ。
アルゼンチンのマルチ奏者/作曲家/プロデューサーのネストル・ディアス(Néstor Díaz)と、歌手/女優/作曲家のルス・ヤシアンシ(Luz Yacianci)による共作アルバム『India, Sinfonía Circular Aborígen』は、オーガニックで瞑想的なサウンドがとても美しい良作だ。
イスラエルの男女デュオを中心としたグループ、ザ・フラワーショップ(The Flower Shop)の2020年作『The Flower Shop』では世界各国から20名以上のミュージシャンが参加し、アフリカ音楽、インド音楽、ブラジル音楽、ラテン音楽、クラシック、そしてジャズなどが渾然一体となった素晴らしい演奏と歌の数々を聴くことができる。
アルゼンチンの打楽器奏者/作曲家、レアンドロ・サヴェロン(Leandro Savelón)の2019年作『De Ver』は、知られざる名盤といっても過言ではない作品だ。
優れた新世代ジャズ・アーティストが次々登場するイスラエルから、またまた楽しみな人材が現れた。テルアビブを拠点に活動する女性ピアニスト、スタヴ・アハイ(Stav Achai)。彼女のソロデビュー作となるEP『Plastic Cocoon』はベースにギラッド・アブロ、ドラムスにアヴィヴ・コーエンという手練れを迎え、現代感覚に溢れる独特のジャズが展開される。
作曲家、ベーシスト、ヴォーカル・パフォーマー、SF作家、映画作家、編集者、プログラマーなどマルチな才能を持つイスラエルの鬼才ニル・ヤニブ(Nir Yaniv, ヘブライ語:ניר יניב)の2018年作『The Voice Remains』はプログレばりの変拍子のリズムに怒涛のヴォーカル・アンサンブルが折り重なる驚異的な音楽作品だ。
スウェーデンのトロンボーン奏者/作曲家、カリン・ハマー(Karin Hammar)の2020年新譜『Strings Attached』は、自身のカルテットを基本編成としつつ、数曲でゲストにクロマチック・ハーモニカ奏者のオリヴィエ・ケル・オゥリオ(Olivier Ker Ourio)と弦楽四重奏が参加。クラシカルな雰囲気が漂う落ち着いた良盤だ。
イスラエル出身、現在はカナダのバンクーバーを拠点に活動するギタリスト/ピアニスト/作曲家のイタマール・エレズ(Itamar Erez)の2019年作『Mi Alegría』、これはかなり凄い作品だ。自ら作曲した様々なジャンルを横断する難曲をギターとピアノでそれぞれ卓越した技術で弾きこなす圧倒的な個性。これだけの才能があまり世に知られていないのが不思議なほど。ぜひ、この作品は聴いてみてもらいたい。
現代アルゼンチン音楽の中心人物であるSSW/マルチ奏者のカルロス・アギーレ(Carlos Aguirre)と、南米音楽に傾倒するイスラエル出身のギタリスト、ヨタム・シルバースタイン(Yotam Silberstein)のデュオがついに実現!
イスラエルのピアニスト、ヨナタン・パールマン(Jonathan Perlman)がセクステットを率いて録音したデビューアルバム『Connections』(2019年)。ピアノ、ベース、ドラムスにトランペット、トロンボーン、テナーサックスというオーソドックスでバランスの良い編成で、この編成を最大限活かしイスラエルジャズ、ラテン音楽、バルカン音楽といった多彩なジャンルを表現する。
フランス北部のピアノトリオ、ヤニック・セディキ・トリオ(Yannic Seddiki Trio)の2ndアルバムとなる新譜『E-Life』はその名の通り電子機器が支配する現代生活を描いたジャズ作品だ。
クラリネットというお馴染みの楽器の、驚きに満ちた新たな可能性を知りたければ、トルコの若きクラリネット奏者オヌール・チャリスカン(Onur Çalışkan)のデビューアルバム『Esrik』(2020年)をぜひおすすめしたい。(1)「Dımbıllı」から、微分音を駆使した不思議な旋律のクラリネットの音色を聴くことができる。
ギリシャのピアニスト/作曲家、タニア・ジャンノウリがトランペット奏者アンドレアス・ポリツォゴプロスとウード奏者キリアコス・タパキスという変則ピアノトリオで制作した2020年作『In Fading Light』は、ジャズとクラシックの境界線に静かに香る地中海の空気のような感覚をもった作品だ。