ジャズ│Musica Terra
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Jazz

  • 2021-03-06
  • 2021-03-07

母親になったグレッチェン・パーラト、包容力と優しさに満ちた傑作新譜

米国のシンガー、グレッチェン・パーラト(Gretchen Parlato)の新譜の新譜『Flor(花)』は母性の比喩でもある。出産と育児のためしばらく自身のアルバム制作からは遠ざかっていたグレッチェン・パーラトだが、この稀代のシンガーの復帰作は母親という新たな立場になったことで視点が変化した彼女からの最高の贈り物だ。彼女の歌と音楽は、あらゆる生命の存在を肯定する優しい包容力に満ちている。

  • 2021-03-05
  • 2022-01-15

トロピカルジャズ新世代の旗手セドリック・デュシュマン

フランス海外県レユニオン出身のピアニスト/作曲家、セドリック・デュシュマン(Cédric Duchemann)のソロデビュー作『Tropicalism』はクレオール・ジャズの近年の良盤だ。レユニオンの伝統楽器のサウンドも取り入れた爽快なジャズで、完成度はとても高い。

  • 2021-03-03
  • 2021-03-02

クラシックを超えた類稀な創造性、ポーランドのピアノとギターデュオ

ポーランドのピアニスト、アレクサンドル・デンビチ(Aleksander Debicz)と同じくポーランドのギタリスト、ウーカシュ・クロパチェフスキ(Łukasz Kuropaczewski)のデュオアルバム『Adela』はクラシックにカテゴライズされてはいるが、明らかにその範疇を超えているオリジナリティに溢れた作品だ。

  • 2021-03-01
  • 2021-10-01

魂震わす低音、現代JAZZ屈指のベーシスト、ペトロス・クランパニス新譜

ペトロス・クランパニス(Petros Klampanis)は間違いなく現代屈指のベーシストだ。2017年、彼は“ルーフトップ・ストーリーズ(屋上の物語)”と呼ばれる一連のプロジェクトを開始した。これは公演で訪れた世界の都市の建物の屋上で、その土地に因んだ楽曲をソロで演奏するというもので、彼が愛する音楽と旅行の最大の産物でもある。

  • 2021-02-27
  • 2021-02-27

トルコの新世代オルタナ・ジャズ才媛、デニス・タシャル新譜

トルコ・イスタンブールのシンガーソングライター、デニス・タシャル(Deniz Taşar)の初のフルレンス・ソロアルバム『Pişman Olunmayan Dünler』は、ジャズの生バンドのサウンドを軸にエレクトロニカも随所に交えた本格的なオルタナティヴ・ジャズ/ポップスが光る注目作。

  • 2021-02-17
  • 2022-01-15

マルティニーク出身の注目ピアニスト、グザヴィエ・ベリン。カリブ海の風を感じるデビュー作

フランス海外県マルティニーク出身の気鋭音楽家二人──ピアニストのグザヴィエ・ベリン(Xavier Belin)と、同じくマルティニーク出身のドラマー、ティロ・ベルトロ(Laurent-Emmanuel "Tilo" Bertholo)の双頭名義のアルバム『Pitakpi』は、近年盛り上がりを見せるマルティニークのジャズの要注目作だ。

  • 2021-02-14
  • 2025-01-14

インド音楽と中東音楽、そしてディジュリドゥの珍グルーヴ。イスラエル発「ババ・ガネーシュ」

インド音楽から大きな影響を受けたイスラエルの6人組バンド、ババ・ガネーシュ(Baba Ganesh)がとても面白い。バンドはサックス、トランペット、バンスリ、ドラムス、パーカッション、ディジュリドゥーという珍しい編成で、サウンドにもクロスジャンルな無国籍感が漂う。