- 2023-03-20
- 2024-07-07
イスラエル発の極上ショーロ! ブラジルから最高の音楽家も参加したChorolêの新作
フルート/アコーディオン奏者/作編曲家サリット・ラハヴ(Salit Lahav)率いるイスラエルのショーロ・アンサンブル、ショローレ(Chorolê)の新作『Encontros』。ほとんどはブラジルのショーロのカヴァーで、ショーロとしてはオーソドックスな編成に、即興ではジャズのアプローチをしっかりと持ち込んだ極上のアルバムになっている。
フルート/アコーディオン奏者/作編曲家サリット・ラハヴ(Salit Lahav)率いるイスラエルのショーロ・アンサンブル、ショローレ(Chorolê)の新作『Encontros』。ほとんどはブラジルのショーロのカヴァーで、ショーロとしてはオーソドックスな編成に、即興ではジャズのアプローチをしっかりと持ち込んだ極上のアルバムになっている。
LAを拠点とするシンガーソングライター、プロデューサーのジェネヴィーヴ・アルタディ(Genevieve Artadi)の新作『Forever Forever』がリリースされた。マインドフルネスを世界に広めたベトナムの僧侶ティク・ナット・ハンの精神的な教えを基に、彼女の人生や人間関係、成長、冒険について振り返るというコンセプトの作品だが、リスナーにとってはとてつもなく新鮮な音楽体験ができる作品となっている。
Orbitalの最新作『Optical Delusion』。UKテクノ四天王(Underworld,Chemical Brothers,Prodigy,Orbital)の一角である大ベテランが約5年ぶりに放つ本作は、まさに作品とも呼べるOrbitalらしいメッセージ性の強いアルバムに仕上がった。
ウクライナ出身で、スタンリー・クラークのバンドでの活躍で知られるピアニスト/作曲家ルスラン・シロタ(Ruslan Sirota)が2019年に発表した2枚目のリーダー作『A Lifetime Away』。国と時代に翻弄されながらも、アメリカ西海岸でジャズ・ピアニストとして成功した音楽家の半生の物語を繊細なタッチで描いた傑作だ。
今もっとも“北欧的”で、底知れぬ叙情を感じさせてくれる高い音楽性を誇るピアノトリオといったら、彼らの右に出るものはほかになかなか居ないだろう。スウェーデン出身のドラマー、エミール・ブランドクヴィスト(Emil Brandqvist)が率いるEmil Brandqvist Trio。2013年に弦楽四重奏も加えたファースト・アルバム『Breathe Out』をリリースし、徐々にヨーロッパでの地位を築き上げていった彼らは、2023年の通算6枚目のアルバム『Layers of Life』でもその音楽に宿る見えない力を失わない。
現在はニューヨークを拠点に活動するオーストラリア出身のトランペット奏者、ナジェ・ノールデュイス(Nadje Noordhuis)の新作『Full Circle』。ピアノにフレッド・ハーシュ(Fred Hersch)、ベースにトーマス・モーガン(Thomas Morgan)、ドラムスにルディ・ロイストン(Rudy Royston)という名手を迎えたカルテットでこの上なく耽美な音楽を聴かせてくれる。
オーストラリア出身でNYで活動するシンガー、ジョー・ローリー(Jo Lawry)が、ベースにリンダ・メイ・ハン・オー(Linda May Han Oh)、ドラムスにアリソン・ミラー(Allison Miller)を迎えて制作した新作『Acrobats』。声とベースとドラムスという珍しい編成が3人の創造性を極限まで引き出した、素晴らしいジャズ・ヴォーカル・アルバムとなっている。
イスラエルのバンド、スシータ(Susita, ヘブライ語表記:סוסיתא)が2005年にリリースしたアルバム『סוסיתא』が素晴らしい。シンガー/マルチ奏者のメイロン・エガー(Meiron Egger, מירון אגר)と鍵盤奏者ナダフ・ヴィキンスキー(Nadav Vikinski, נדב ויקינסקי)を中心にリモン音楽学校の同級生たちで2003年に結成されたバンドで、本作が唯一のアルバムとなっているが、これがとんでもなくクオリティが高く、驚きと興奮に満ちている。
ブラジルの打楽器奏者、ジャッキ・ウィル(Jack Will)の2022年新譜『Black Buddha』は、ミナス・ジェライス州の音楽の歴史を受け継ぎ、独自のエッセンスを加え、次世代に伝えようとする重要な作品だ。アルバムにはミナスを代表するギタリストのトニーニョ・オルタが1曲でゲスト参加しているほか、既に日本でも注目されている“ミナス新世代”の面々も参加している。
イスラエルを代表するピアニストのひとり、オメル・クライン(Omer Klein)の最新作『Life & Fire』は、気心の知れた二人の奏者──ベースのハガイ・コーエン・ミロ(Haggai Cohen-Milo)とドラムスのアミール・ブレスラー(Amir Bresler)──との共同名義のピアノトリオ作品だ。
ブラジルを代表するピアニスト、ジョアン・カルロス・アシス・ブラジル(João Carlos Assis Brasil)が、ショーロの生みの親のひとりである独学のピアニスト/作曲家エルネスト・ナザレー(Ernesto Nazareth, 1863 - 1934)が遺した数々の名曲を卓越したピアノ演奏でカヴァーした作品集『Nazareth Revisitado』。適度な即興を交えた思慮深さを感じさせるピアノがどこまでも美しく、まさにブラジル音楽やショーロ・ピアノの名盤と呼べる作品だ。
アンゴラの歌手、ヨラ・セメード(Yola Semedo)の7枚目となる新作『Sou Kizombeira』がリリースされている。今作はアンゴラ生まれのダンス音楽であるキゾンバをベースとしたダンサブルでパンチの効いたサウンドが特長的で、レゲエやソウル、R&Bといった要素も感じさせ、アンゴラの歌姫の貫禄を感じさせるアルバムに仕上がっている。
ケープタウンで最も危険な街といわれるニャンガ生まれのドラマー Lumanyano Unity Mzi を中心に結成されたジャズ・オクテット、ユニティ・バンド(The Unity Band)の2ndアルバム『Breaking Bread』がリリースされた。さまざまなリズムを取り入れた現代的で洗練されたサウンドに、女性ヴォーカリスト Thandeka Dladlaの歌も適度にキャッチーで魅力溢れるアルバムに仕上がっており、注目される南アフリカのジャズ・シーンの最先端と呼んでも過言ではない。
2001年生まれの彼女もまた、サン・アンドレウ・ジャズバンド出身で、ジョアン・チャモロの傍を離れてアーティストとしての新しい道を歩み始めたスペインの将来を嘱望される新世代の音楽家だ。名はアルバ・アルメンゴウ(Alba Armengou)。サン・アンドレウ・ジャズバンド(SAJB)の最初のスターであるアンドレア・モティスの後継的な存在だった彼女が、同バンドを卒業して初めてのソロ作である『Susurros del Viento』をリリースした。