TAG

2022

  • 2022-10-09
  • 2022-10-09

急速に混ざりゆく世界の今を描く。話題の中東サイケロック、Al-Qasar デビュー作『Who Are We?』

フランス・パリで結成された“アラビアン・ファズ”バンド、アル・カサール(Al-Qasar)のデビュー作『Who Are We?』が最高に面白い。バンドリーダー/作曲家でエレクトリック・サズやギター、鍵盤を担当するトマ・アタル・ベリエ(Thomas Attar Bellier)はロサンゼルス、パリ、ニューヨーク、リスボンといった国際都市に住んできた経験から、多様な人々に調和する音楽をつくりたいと願っていた……

  • 2022-10-09
  • 2022-11-23

万人を巻き込むソウルフルな歌声。ジョン・レジェンド初のセルフタイトル『Legend』

レジェンドイズバック、00年代のR&Bが帰ってきた。ジョン・レジェンド(John Legend)の最新作で初のセルフタイトル『Legend』を聴いた率直な感想はこうだ。本作は約20年もの間、現代R&Bのメインストリームに居続けている彼にしか出来ないR&Bの歴史の教科書と言ってもいいものであり、それがまったく違和感なくジョン・レジェンド・サウンドとして受け入れられることもまた、彼がデビュー時から色褪せることないタイムレスな作品を作り続けてきた証左とも言えるのではないだろうか。

  • 2022-10-08
  • 2022-10-08

秋晴れのように爽快。トランペットとピアノの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール新譜

ドイツの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール(Julian & Roman Wasserfuhr) が4年ぶりの新譜『Mosaic』をリリースした。今作では12人のミュージシャンをゲストに迎え、ロマンティックでポジティヴな音楽を創出。秋晴れのように爽やかな気分にさせてくれる素敵なジャズに仕上がっている。

  • 2022-10-07
  • 2023-06-14

ジャズ、ボサノヴァ、クラシックそして稀代のポップセンスを持ち合わせた新世代SSW、レイヴェイ

アイスランドのSSW、レイヴェイ(Laufey)のフルレンス・デビューアルバム『Everything I Know About Love』が素晴らしい。アイスランド人の父と中国人の母の間に1999年に生まれ、ピアノとギター、チェロを弾き、米国バークリー音楽大学で学んだという彼女のこの作品は、個人的にはグラミー賞で7冠を達成したあのノラ・ジョーンズのデビュー作のときと同種の衝撃と感動を覚えた。

  • 2022-10-03
  • 2022-10-02

2022年を象徴する一枚。ウクライナ情勢への憂いと怒りに満ちたゴーゴル・ボルデロ新譜

ウクライナ難民として米国に渡ったユージーン・フッツ(Eugene Hütz)が率いる“ジプシーパンク・バンド”のゴーゴル・ボルデロ(Gogol Bordello)が5年ぶりの新譜『SOLIDARITINE』をリリース。バンド史上もっとも強い“怒り”をもって、この絶望的な世界に抗い続ける姿勢を見せている。状況がそうさせているのか、今作はかなり切迫感があり……強烈だ。

  • 2022-10-01
  • 2022-10-01

現行イスラエル・ジャズ最高峰のピアノトリオ!ヨセフ・ガトマンの新譜『Upside Down Mountain』

イスラエル・ジャズ・シーンの中心的存在になりつつあるベーシスト/作曲家のヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が、ピアノトリオ編成による新作『Upside Down Mountain』をリリースした。現行イスラエル・ジャズ・シーンの最高峰とも言えるメンバーを迎え、ヨセフは本来のベースの役割である低音から、和音弾きやシーケンス、高音弦での主旋律やソロまで幅広い音域で躍動しまさしく音楽の骨格を支える。

  • 2022-09-30
  • 2022-09-30

南アのサックス奏者リンダ・シカカネ、進化するアフリカの現代ジャズを象徴する傑作2nd

ズールー族にルーツを持つ南アフリカのサックス奏者、リンダ・シカカネ(Linda Sikhakhane)の新作『Isambulo』は、独自の進化と発展を遂げる南アフリカの最新のジャズの象徴するような傑作だ。アルバムタイトルの意味は「啓示」、プロデューサーはブルーノート・レコードで活躍するンドゥドゥーゾ・マカティニ(Nduduzo Makhathini)が務めている。

  • 2022-09-28
  • 2022-09-25

イスラエル発、現代のアフロビートを追求するLiquid Saloon 新作『Took a Second』

ドラムスを中心とするマルチ奏者アミール・ブレスラー(Amir Bresler)、トランペッターのセフィ・ジスリング(Sefi Zisling)、鍵盤奏者ノモク(Nomok)から成るイスラエルの気鋭のバンド、リキッド・サルーン(Liquid Saloon)が待望の2ndアルバム『Took a Second』をリリースした。

  • 2022-09-27
  • 2022-09-26

インドネシアの4組の人気アーティストが集結!超ハイセンスな『Bermain Rintik Di Musim Hujan』

インドネシアの4組の人気ミュージシャン──2009年結成の4人組ハイファイ(HIVI!)、ギタリストのジェラルド・シタモラン(Gerald Situmorang)、女性SSWイフィー・アリッサ(Ify Alyssa)、そしてジャズピアニストのスリ・ハヌラガ(Sri Hanuraga)による豪華コラボレーションが実現したアルバム『Bermain Rintik Di Musim Hujan』。

  • 2022-09-26
  • 2022-09-25

国境を超えてラテンジャズの俊英達が集ったロクシャナ・アメー新譜『UNÁNIME』

アルゼンチン生まれの歌手/作曲家ロクシャナ・アメー(Roxana Amed)の新譜『UNÁNIME』は、ラテンアメリカやブラジルの作曲家たちのカヴァーを中心に、スペイン、キューバ、ペルー、コロンビア、ブラジルなどから傑出した音楽家たちを招いて制作された多様な作品となった。

  • 2022-09-25
  • 2022-09-25

奇跡的な美しさ!ピアノと声のデュオ、ブラジル・パラー州の知られざる詩人/作曲家の作品集を歌う

ブラジル・パラー州の重要な詩人/作曲家のジョルジ・アンドラージ(Jorge Andrade)の珠玉の楽曲群を、歌手のアンドレア・ピニェイロ(Andréa Pinheiro)とピアニストのジャシント・カワジ(Jacinto Kahwage)がカヴァーしたアルバム『Voz Passional: Jorge Andrade』が素晴らしい。

  • 2022-09-24
  • 2022-09-23

ボルネオ島の伝統文化を現代に伝えるSSW/サペ奏者アレナ・ムラン、洗練された2nd『Sky Songs』

マレーシア・サラワク州クチン出身のSSW/サペ奏者のアレナ・ムラン(Alena Murang)が台湾のレーベルから新譜『Sky Songs』をリリースした。彼女のルーツであるボルネオ島の先住民族ケラビット族らの伝統にインスパイアされた物語をサペの温かな音色に乗せて歌う、聴きやすく素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2022-09-24
  • 2022-09-24

イスラエル在住ブラジル人SSW、テルアビブの気鋭音楽家たちと作った注目のデビュー作

イスラエル在住のブラジル人シンガー/作曲家のフェウ・マリーニョ(Feu Marinho)が、プロデューサー/ベーシストとして新進気鋭のダニエル・ハーレヴ(Daniel Harlev)を迎えてデビュー作『Velocidade Futura』をリリースした。3年の制作期間でじっくりと練られたサウンドは70年代のブラジルのサイケロックの香りを現代に蘇らせたような印象。