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アメリカ

  • 2022-08-16
  • 2024-08-07

グラミー賞5回、文学や経済界でも活躍する天才カビール・セガール、洋の東西をつなぐ新作

10冊を超える著書を持つ文学者であり、投資銀行の重役も務め、音楽家としてはベーシスト/プロデューサーとしてグラミー賞5回、ラテングラミー賞3回の受賞歴を持つインド系アメリカ人カビール・セガール(Kabir Sehgal)が、北インドの楽器サロード奏者のアマーン・アリ・バンガシュ(Amaan Ali Bangash)とアヤーン・アリ・バンガシュ(Ayaan Ali Bangash)の兄弟とともに制作した2022年新譜『Sand and Foam』。

  • 2022-07-30
  • 2022-07-30

ジャズの常識を覆す個性派ベーシスト、ハリシュ・ラガヴァン 待望の2ndアルバムが登場

前作『Calls for Action』から3年、ハリシュ・ラガヴァン(Harish Raghavan)の2作目のリーダーアルバム『In Tense』がリリースされた。従来のジャズ・ベーシストの常識に当てはまらない個性の持ち主として知られることになった彼が、さらにチャレンジングな“新しいジャズ”を提示した素晴らしい作品だ。

  • 2022-07-22
  • 2022-07-22

TikTok世代による新たなHipHop。Jack Harlowが蘇らせた「Glamorous」

白人ラッパーは、ヒップホップをメインストリームへ導き出してきたという意味では無視することのできない存在である。80年代のヴァニラ・アイス(Vanilla Ice)に始まり、90年代にはハウス・オブ・ペイン(House of Pain)のエヴァーラスト(Everlast)などがそれに当たるだろうか。00年代にはエミネム(Eminem)が登場し、10年代はドレイク(Drake)を筆頭に、ポスト・マローン(Post Malone)やマックルモア(Macklemore)といった多くの白人ラッパーを輩出した年代となった。

  • 2022-07-10
  • 2022-07-09

シンプルながら深く心に刺さるインディ・フォーク。ナッシュビルのSSWエリン・レイ新譜

アメリカーナ・ミュージック・アワードの新人部門にノミネートされるなど大いに注目されたソロデビュー作『Putting On Airs』から3年、アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビルのSSWエリン・レイ(Erin Rae)の待望の2ndアルバム『Lighten Up』がリリースされた。ギターを手に歌い、素朴なアメリカーナを体現する彼女の音楽は今回も純朴で親しみやすく、多くの人の心に響くことだろう。

  • 2022-07-04
  • 2022-07-02

LAジャズシーンのひとつの本流──兄弟ユニット、Black Nileの新譜『River of Emotions』

米国ロサンゼルス出身のサックス奏者のアーロン・ショウ(Aaron Shaw)と、ベーシストのローレンス・ショウ(Lawrence Shaw)の兄弟ユニット、ブラック・ナイル(Black Nile)。2019年のデビュー作『Sounds of Color』がLAのジャズシーンの新たな才能と絶賛された彼らが、3枚目となるアルバム『River of Emotions』をリリースした。

  • 2022-07-03
  • 2022-07-03

グラミー賞受賞アーティストにして、ピューリッツァー賞受賞アーティスト。現代ヒップホップの王が発表した「人間宣言」

先日プリンス・ポール(Prince Paul)の記事で触れたストーリーテリングヒップホップ。それを体現している現代最高のストーリーテラー、それがケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)である。これまでにオリジナルアルバムとして発表された3枚のアルバムは全てコンセプトアルバム。とりわけ、グラミー賞を初めて受賞した『To Pimp A Butterfly』はBLM(ブラック・ライブス・マター)の時流を捉えた黒人コミュニティを代弁するような作品であったし、続く『DAMN.』は宗教問題に言及した内容が高く評価された。

  • 2022-06-27
  • 2022-09-19

故郷キューバへの憧憬も滲む気鋭ピアニスト、マーティン・ベヘラーノ新譜『#CubanAmerican』

キューバ系アメリカ人のピアニスト/作曲家、マーティン・ベヘラーノ(Martin Bejerano)『#CubanAmerican』がリリースされた。自身のルーツを辿りながら、現代的なサウンドプロダクションもしっかりと取り入れた、多様化する現在のジャズシーンのラテンサイドからの好作だ。

  • 2022-06-18
  • 2022-06-18

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~④skitの生みの親、プリンス・ポール

プリンス・ポール(Prince Paul)と聞いて、「?」となる方は多いだろう。ましてやネイティブ・タンの特集であれば、何よりもデ・ラ・ソウル(De La Soul)を取り上げなければならない案件である。ただ、その陰にこういった名プロデューサーがいたことは忘れてはならないし、これを知ってからデ・ラ・ソウルを聴けば、また違った目線で楽しめるはずー。そのような思いで今回、プリンス・ポールを先に取り上げることにする。

  • 2022-05-14
  • 2023-10-07

エレクトロ×エレクトロが生み出す新たなソウルミュージック。不思議な高揚感に包まれるプロデューサーデュオによる快作

新型コロナウイルスの影響で日程を延期しての開催となった2022年グラミー賞。王者ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)率いるシルク・ソニック(Silk Sonic)が主要部門で強さを見せる中、ジョン・バディステ(Jon Batiste)の最多5部門受賞がサプライズを起こしたのは記憶に新しいのではないだろうか。最優秀アルバム賞に輝いた『We are』の楽曲「Sing」を共作・プロデュースしたのが、ザック・クーパー(Zach Cooper)とヴィック・ディモツィス (Vic Dimotsis)のプロデューサーデュオ、キング・ガービッジ(King Garbage)。彼らは同グラミー賞にノミネートされたリオン・ブリッジズ(Leon Bridges)の楽曲「Sweeter」でもペンを執る、まさに今後のアメリカン・ソウルを牽引していくと言っても過言ではないアーティストだ。

  • 2022-05-08
  • 2022-05-08

カリブ×アメリカーナの才女レイラ・マッカラ、チェロもヴォーカルも深く美しい新譜

ハイチにルーツを持つ米国のSSW/マルチ弦楽器奏者のレイラ・マッカラ(Leyla McCalla)の新譜『Breaking the Thermometer』がリリースされた。ハイチ・クレオール語、フランス語、英語で歌われ、ハイチの伝統音楽やアメリカのジャズやフォークの影響がうかがえる、優雅さと素朴さを併せ持った独特の魅力を醸す。

  • 2022-05-04
  • 2023-02-17

自然体でJAZZの未来へ進むHigh Pulp、高密度な新譜『Pursuit of Ends』

2017年に米国シアトルで誕生した次世代ジャズ・コレクティヴ、ハイ・パルプ(High Pulp)が放つ強力な新譜『Pursuit of Ends』。この数年でアヴァンギャルドなジャズからサイケ・ロック、プログレ、シューゲイザー、ファンク、ヒップホップ、エレクトロニカまであらゆるものを吸収しシーンの最前線に躍り出た彼らにしかできないであろう、完成度の高い作品だ。

  • 2022-05-02
  • 2022-05-02

ネオソウルを奏でるマルチジャズバンド・Moonchildが放つ甘美な果実、最新作『Starfruit』

南カリフォルニア大学在学中に結成された新世代ネオ・ソウルバンド、ムーンチャイルド(Moonchild)の最新作『Starfruit』が今年リリースされた。フロントマンであり紅一点のボーカル、アンバー・ナヴラン(Amber Navran)をはじめ、マックス・ブリック(Max Bryk)、アンドリス・マットソン(Andris Mattson)とメンバー全員がマルチプレイヤーであるムーンチャイルドの最新作は、心地よいメロウネスはそのままに、我々にまた新たな色を見せてくれる。