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アメリカ

  • 2022-10-09
  • 2022-11-23

万人を巻き込むソウルフルな歌声。ジョン・レジェンド初のセルフタイトル『Legend』

レジェンドイズバック、00年代のR&Bが帰ってきた。ジョン・レジェンド(John Legend)の最新作で初のセルフタイトル『Legend』を聴いた率直な感想はこうだ。本作は約20年もの間、現代R&Bのメインストリームに居続けている彼にしか出来ないR&Bの歴史の教科書と言ってもいいものであり、それがまったく違和感なくジョン・レジェンド・サウンドとして受け入れられることもまた、彼がデビュー時から色褪せることないタイムレスな作品を作り続けてきた証左とも言えるのではないだろうか。

  • 2022-09-23
  • 2022-09-23

7年間の制作期間を経てリリースされたマカヤ・マクレイヴン新譜。音楽の未来への確かな標石

ドラマー、マカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)の新作『In These Times』が、インターナショナル・アンセム、ノンサッチ、XLレコーディングスの3レーベルによる合同プロジェクトとして9月23日にリリースされた。そのサウンドは“音を楽しむ”音楽の原点のようでもあり、ジャズやポピュラー音楽の未来を指し示すようでもある。

  • 2022-09-21
  • 2023-02-06

ジャズのジェンダー格差解消を目指すテリ・リン・キャリントン、女性作曲家たちに焦点をあてた新譜

史上最も売れたと言われるジャズのソングブック『The Real Book』には、デューク・エリントン、ディジー・ガレスピー、ジョン・コルトレーン、ハービー・ハンコック、チック・コリアといった偉人たちのスコアが400曲収録されている。そのうち399曲は男性が書いた曲で、女性が書いた曲は1曲のみだ。女性ドラマー、テリ・リン・キャリントン(Terri Lyne Carrington)はそんな状況を疑問に思っていた。

  • 2022-09-18
  • 2022-09-18

現代ジャズギターの“最高”を聴こう。ジュリアン・ラージの最新作はあの鬼才も参加

ピックを持つ指先から6本の弦が張られたエレクトリック・ギター本体、弦の振動を拾うピックアップからケーブルで繋がれたエフェクター、アンプまで。それらすべてが精神や肉体と同化してしまった正真正銘のギタリスト。現代最高峰ジャズ・ギタリストと称されるジュリアン・ラージ(Julian Lage)の新譜『View With A Room』を聴くと、彼こそがギターそのものなのではないかとさえ錯覚してしまうほど。

  • 2022-09-15
  • 2022-09-14

スピリチュアルなインディアン・スロウ・ソウルの新たな旗手、Raveena

米国生まれながら、インドにルーツをもつ歌姫ラヴィーナ(Raveena)はメジャーデビュー作のタイトルを 『Asha’s Awakening』とした。この物語の主人公アシャのモデルはアシャ・プスリだ。今作は遥か遠く古代のパンジャーブの宇宙王女が、数世紀に渡る旅を通じた愛と喪失を経て、その後の癒しと破壊について学ぶというコンセプトを具現化している。

  • 2022-09-09
  • 2022-09-09

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~⑤ラッパーから女優、そしてシンガーへ。今なお進化を続けるマルチアーティスト、クイーン・ラティファ

93年の3rdアルバム『Black Reign』では「U.N.I.T.Y」でグラミー賞(ベスト・ソロ・ラップ・パフォーマンス)を受賞と、もはや性別を超え、ラッパーとして確固たる地位を築いた彼女は今、前述のように映画スターとして、そしてシンガーとして今を歩んでいる。そんな"シンガー"クイーン・ラティファの名刺がわりとなるのが、今回紹介する07年作『Trav'lin' Light』である。

  • 2022-09-02
  • 2022-08-30

米国の歌手アン・ウォルシュ、“ボサノヴァの代名詞”アストラッド・ジルベルトに捧げる新譜

長年サンバやボサノヴァといったブラジル音楽に魅了されてきたという米国マサチューセッツ州出身のシンガー、アン・ウォルシュ(Anne Walsh)もまた、アストラッド・ジルベルトの影響を受けたひとりだ。2022年の新作『The Astrud Project』で、彼女はボサノヴァへの大きな愛を米国流に表現している。

  • 2022-08-18
  • 2025-06-19

ジャズ・ヴィブラフォンの未来を拓く女性奏者、サーシャ・ベルリナー新譜『Onyx』

サンフランシスコ生まれのヴィブラフォン奏者/作曲家サーシャ・ベルリナー(Sasha Berliner) 『Onyx』は、ジェイムズ・フランシーズ(James Francies, p, key)、マーカス・ギルモア(Marcus Gilmore, ds)、バーニス・トラヴィス2世(Burniss Travis II, b)らNYの俊英たちを迎えた意欲的な作品だ。

  • 2022-08-16
  • 2024-08-07

グラミー賞5回、文学や経済界でも活躍する天才カビール・セガール、洋の東西をつなぐ新作

10冊を超える著書を持つ文学者であり、投資銀行の重役も務め、音楽家としてはベーシスト/プロデューサーとしてグラミー賞5回、ラテングラミー賞3回の受賞歴を持つインド系アメリカ人カビール・セガール(Kabir Sehgal)が、北インドの楽器サロード奏者のアマーン・アリ・バンガシュ(Amaan Ali Bangash)とアヤーン・アリ・バンガシュ(Ayaan Ali Bangash)の兄弟とともに制作した2022年新譜『Sand and Foam』。

  • 2022-07-30
  • 2022-07-30

ジャズの常識を覆す個性派ベーシスト、ハリシュ・ラガヴァン 待望の2ndアルバムが登場

前作『Calls for Action』から3年、ハリシュ・ラガヴァン(Harish Raghavan)の2作目のリーダーアルバム『In Tense』がリリースされた。従来のジャズ・ベーシストの常識に当てはまらない個性の持ち主として知られることになった彼が、さらにチャレンジングな“新しいジャズ”を提示した素晴らしい作品だ。

  • 2022-07-22
  • 2022-07-22

TikTok世代による新たなHipHop。Jack Harlowが蘇らせた「Glamorous」

白人ラッパーは、ヒップホップをメインストリームへ導き出してきたという意味では無視することのできない存在である。80年代のヴァニラ・アイス(Vanilla Ice)に始まり、90年代にはハウス・オブ・ペイン(House of Pain)のエヴァーラスト(Everlast)などがそれに当たるだろうか。00年代にはエミネム(Eminem)が登場し、10年代はドレイク(Drake)を筆頭に、ポスト・マローン(Post Malone)やマックルモア(Macklemore)といった多くの白人ラッパーを輩出した年代となった。