- 2021-08-03
- 2021-08-03
イタリアの実力派歌手とフランスの好奇心旺盛なバンドが繰り広げる一大音楽絵巻
イタリアの歌手マリア・マツォッタ(Maria Mazzotta)と、2004年結成のフランスのバンド、プルチネッラ(Pulcinella)が地中海周辺音楽とロック、ジャズをディープに融合させた共演作『Grifone』をリリースした。国際的に活躍する稀有な音楽性を持った彼らならではの、荘厳な景色を見せる傑作と言って良い作品だ。
イタリアの歌手マリア・マツォッタ(Maria Mazzotta)と、2004年結成のフランスのバンド、プルチネッラ(Pulcinella)が地中海周辺音楽とロック、ジャズをディープに融合させた共演作『Grifone』をリリースした。国際的に活躍する稀有な音楽性を持った彼らならではの、荘厳な景色を見せる傑作と言って良い作品だ。
1989年フランス生まれのピアニスト/作曲家カミーユ・トーヴノ(Camille Thouvenot "Mettà")のソロデビュー作『Crésistance』は、ジャズや音楽への深い愛、それを演奏を通じて表現する技術と才能が最大限に発揮された良盤だ。
あまりに孤独で芸術的な前作『Call for Winter』を経て、ノルウェーの鬼才チューバ奏者ダニエル・ハースケダール(Daniel Herskedal)がトリオで戻ってきた。新譜『Harbour』はピアノにエイヨルフ・ダーレ、ドラムスにヘルゲ・アンドレアス・ノールバッケンという名手を迎え、チューバとバストランペットを駆使する彼にしか表現できない厳粛な音世界を描き出す。
フランス出身のピアニスト、フロリアン・ペリシエ(Florian Pellissier)が率いるクインテットの新譜のジャケットはシンプルだが、ここには人類のロマンが詰まっている。タイトルの『Rio』はスペイン語やポルトガル語で「河」。河の両側にはアフリカ大陸と南米大陸が描かれている。
YouTubeでも人気のイギリスの若き女性クラシック・ギタリスト、アレグザンドラ・ホイッティンガム(Alexandra Whittingham)の待望のデビューアルバムの登場だ。『My European Journey』と名付けられた本作で、彼女はフランシスコ・タレガやヨハン・カスパル・メルツ、アーネスト・シャンドといった19世紀の欧州のギター音楽作曲家たちに優雅な指先で触れてゆく。
ドイツの音楽シーンで活躍する4人のミュージシャンが集い結成したジャズバンド、マリアージュ・マテリアル(Marriage Material)がセルフタイトルのデビュー作『Marriage Material』をリリースした。アルバムには結婚式に因んだ皮肉っぽいタイトルの楽曲が18曲。
ドイツ・ベルリン生まれの作曲家/サックス奏者/シンガーのファビア・マントウィル(Fabia Mantwill)が、自身の管弦楽団を率いて初のアルバム 『Em.Perience』を発表した。ジャズ・オーケストラと西洋のクラシック音楽に根ざしつつ、アフリカの伝統音楽にも強く感化された壮大な作品で、カート・ローゼンウィンケルやニルス・ラングレンも参加している。
フランス・リヨンを拠点に活動するピアノトリオ、フェーン・トリオ(Foehn Trio)。イスラエルジャズからの影響が色濃く反映されていたデビュー作『Magnésie』に続いてリリースされた2枚目のアルバム『Highlines』は、前作の雰囲気を継承しつつもより個性や現代的な音楽を模索。シンセやエフェクターの利用も増え、多彩な音を楽しめる作品に仕上がっている。
スウェーデンを代表するコントラバス/チェロ奏者/作曲家ラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)の“Liberetto”グループでの第4作目となる新譜『Cloudland』がリリースされた。これまでの作品でもヨーロッパ周辺諸国の音楽文化を取り込み、独自の“北欧ジャズ”を築き上げてきたラーシュ・ダニエルソンだが、今作もスケールの大きな傑作に仕上がっている。
フラメンコにジャズを持ち込み、さらにクラシック、プログレ、エレクトロニカなどのスパイスも効かせた音楽性が魅力的なスペインのバンド、セルヒオ・デ・ロペ(Sergio de Lope)が、6年ぶりの2ndアルバム『Ser de Luz』をリリースした。
スペイン生まれ、ロンドンで活躍するトランペッター、ミゲル・ゴロディ(Miguel Gorodi)をリーダーとするノネット(九重奏)のデビュー作『Apophenia』は、緻密で丁寧なアレンジによって9人の奏者それぞれが複雑に絡み合うアンサンブルが、まるで幾何学模様のような不気味な美しさを湛える知られざる良盤だ。
ブルガリアのギタリスト/作曲家、Ateshことアテシュハーン・ユセイノフ(Ateshkhan Yuseinov)の2019年作『Strange Suite』はジャズと東欧/中東音楽の融合、そしてギターの驚異的な速弾きが楽しめる珍しくも素晴らしい、ワールド・ミュージックのファンにはぜひ聴いていただきたい逸品だ。
ドイツの女性ギタリスト/シンガーソングライター、ジュール・マリシュケ(Jule Malischke)は8歳から始めたクラシックギターではドイツ国内のいくつかのコンクールで受賞するほどの実力を持ちつつ、一方では多感な少女らしくポピュラー音楽への関心の高まりとともに15歳頃からフォークギターやエレクトリックギターも手に取り演奏するようになった。
ノルウェー出身のカンテレ奏者/SSWのシニッカ・ランゲラン(Sinikka Langeland)によるソロ作品『Wolf Rune』は、フィンランド発祥のツィター属の楽器カンテレの音色と、神秘的で美しい歌声が美しく響くECMらしいサウンドのアルバムだ。