- 2021-11-11
- 2021-11-11
UKジャズを牽引するベース奏者ダニエル・カシミール、超豪華布陣の新譜『Boxed In』
UKジャズ新世代ダニエル・カシミール(Daniel Casimir)の新作『Boxed In』がリリースされた。テス・ハースト(Tess Hirst)との共同名義の前作『These Days』(2019年)も素晴らしかったが、今作もこのベーシストにさらなる注目を集めさせるには充分すぎる内容に仕上がっている。
UKジャズ新世代ダニエル・カシミール(Daniel Casimir)の新作『Boxed In』がリリースされた。テス・ハースト(Tess Hirst)との共同名義の前作『These Days』(2019年)も素晴らしかったが、今作もこのベーシストにさらなる注目を集めさせるには充分すぎる内容に仕上がっている。
フランスのテナーサックス奏者サミー・ティボー(Samy Thiébault)新譜『Awé !』。カリブ海周辺音楽のルーツを探究する『Caribbean Stories』、交響楽団を率いインド音楽の精神世界との融合を試みた壮大な『Symphonic Tales』に続く、ラテンジャズのソロプロジェクト三部作の集大成となる作品。
フランスのフルート奏者のジ・ドリュー(Ji Dru)、カメルーン出身の女優/歌手サンドラ・ンカケ(Sandra Nkaké)らがロックダウン中に呼びかけあって制作開始したプロジェクト、『Tribe from the Ashes』。過去の音楽の延長線上にありながらも、今を超えて未来を見据えたような独特の音楽だ。
ポーランド随一のジャズヴァイオリン奏者アダム・バウディヒ(Adam Baldych)が自身のカルテットに加え、イタリアの名トランペッター、パオロ・フレスらを迎え制作した新譜『Poetry』。ビューク(Björk)の名曲をカヴァーするなど野心的な作品であるとともに、彼の新たな魅力を存分に引き出す傑作になっている。
アイスランド出身のSSW/ピアニストのアンナ・グレタ(Anna Gréta)が名門ACTからソロデビュー作 『Nightjar in the Northern Sky』をリリースした。丁寧な歌とピアノとバンド・アンサンブル、随所にセンスが光るクリエイティヴィティが大きな幸福感を与えてくれる。
フランスのターキッシュ・クラリネット奏者/作曲家、ヨム(Yom)の2021年新譜『Celebration』はピアノとクラリネットを軸に中東音楽に特徴的な微分音、さらにはエレクトロニカなども大胆に用いた、音作りだけを聴けば実験的でありながらも音楽・演奏面ではキャッチーさやスリルも併せ持った非常に興味深い作品だ。
アルメニア系フランス人ピアニストのアンドレ・マヌーキアン(André Manoukian)の新譜『Les pianos de Gainsbourg』はセルジュ・ゲンスブールの没後30周年を記念したトリビュートアルバム。6人の女性ヴォーカリストを迎え、数々のゲンスブールの名曲を歌とピアノを中心に雰囲気たっぷりに聴かせる。
ドイツのバンド、Die Blauen Pilzeはロックのスリーピースバンドとジャズのギタートリオの丁度中間に位置するようなインストバンドだ。ロックのリズムや曲調を軸にしながら、アドリブも多くジャズの要素も取り入れる。彼らの2ndとなる2021年の新譜は『Shinkansen』(新幹線)。
スウェーデンのギタリスト/作曲家、スザンナ・リスベリ(Susanna Risberg)の4枚目のアルバム『Boiler Room』。温かみのある音色で、音作りの面ではシンプルで奇を衒わないが、自信に満ちたプレイはアーティスティックで純粋なジャズの即興演奏への喜びに溢れている。
トリオ作などが人気のノルウェーのピアニスト/作曲家、シェーティル・ムレリド(Kjetil Mulelid)の初のソロピアノ作、その名もずばり『Piano』。ベーゼンドルファーの92鍵のグランドピアノを使用した、リリカルかつテクニカルな北欧らしい魅力的なジャズだ。
これはびっくりするくらい良い作品が届いた。スペインのピアニスト/作曲家ダニエル・ガルシア(Daniel García)のトリオ新譜『Via de la Plata』。アルバムタイトル“銀の道”はスペイン南西部の都市セビリアからひたすら北上しアストルガまで約705km続くローマ時代の交易路・巡礼路のこと。
ジプシー・ブラス(チョチェク)の世界的ブームを牽引してきたルーマニアのバンド、ファンファーレ・チョカルリア(Fanfare Ciocărlia)は結成25周年を迎えたようだ。新譜『It Wasn't Hard to Love You』でも高速ブラスの快感は健在。血湧き肉躍る飾らない音楽の原初的興奮に満ちている。
デビューシングル「Loca」を聴いて気になっていたスペインの二人組バンド、ムンド・ディヴィーノ(Mundo Divino)が、待望のデビューアルバム『En el mismo reloj』をリリースした。ギターやフレットレスベース、カリンバなどを担当するエルカリンベロ(elcalimbero)と、ヴォーカルのマリア・デル・タンゴ(Maria del Tango)の二人組。
デンマークのピアノ、ギター、ベースのトリオHvalfuglの2020年作『Øjeblikke Vi Husker』は、北欧ジャズの真髄が味わえる優れた作品だ。テクニックの誇示よりもアンサンブルでの空気感や世界観を重視したトリオで、北欧の伝統音楽に根ざしたシンプルで美しいメロディーを豊かに響きあうサウンドで届けてくれる。