- 2024-05-05
- 2024-05-05
パレスチナ出身クラリネット奏者モハメド・ナジェム、欧州とアラブを音楽で繋ぐ魅惑のジャズ
パレスチナのクラリネット/ネイ奏者/作曲家モハメド・ナジェム(Mohamed Najem)の新作『Jaffa Blossom』がリリースされた。一般的なジャズ・ピアノトリオ編成に彼のアラブ音楽からの強い影響が窺えるクラリネットが溶け込み、地中海から中東の街並みや歴史の物語を感じさせる魅力的な音楽が展開される作品だ。
パレスチナのクラリネット/ネイ奏者/作曲家モハメド・ナジェム(Mohamed Najem)の新作『Jaffa Blossom』がリリースされた。一般的なジャズ・ピアノトリオ編成に彼のアラブ音楽からの強い影響が窺えるクラリネットが溶け込み、地中海から中東の街並みや歴史の物語を感じさせる魅力的な音楽が展開される作品だ。
カナダ・ケベックシティを拠点とする鍵盤奏者/作曲家マチュー・フィゼ(Mathieu Fiset)の新譜『Des Marteaux & Des Cordes』。一言でいうと、ラテン・ジャズやフュージョン、プログレッシヴ・ロックといった要素が高度に融合した、鳥肌の立つようなかっこいい音楽だ。録音にはラーネル・ルイス(Larnell Lewis)、アントワン・デュホール(Antoine Dufour)、トミー・ゴティエ(Tommy Gauthier)といった凄腕たちが揃っており、各々の細かいプレイの隅々まで最高に楽しいセッションが繰り広げられる。
この奇跡的なデュオが、ここまで長く作品を発表し続けてくれるとは思っていなかった。ミシェル・カミロ(Michel Camilo)とトマティート(Tomatito)、ラテンやブラジル、ジャズの数多の名曲たちを超絶技巧のピアノとギターで聴かせてきた2人の最新作のタイトルは『Spain Forever Again』。もうずっと何とも微妙なタイトルとジャケット・アートのセンスは変わらないが、中身の音楽に関していうとやはりこの2人は特別だ。四半世紀の間、ずっと、特別なままだ。
音楽界において“異端児”というのは、最高の褒め言葉だ。このモロッコ系フランス人のトランペッター、ダウド(daoud)は間違いなくこの言葉が当てはまるミュージシャンだ。なんの間違いか『GOOD BOY』と題されてしまった彼のデビュー作は、ジャズのなかにヒップホップ、R&Bやサイケロック、エレクトロニックが渾然と混ざり合い、この人物が只者ではなさそうだということがすぐに感じ取れる。
ビセンテ・アミーゴ(Vicente Amigo)はずっとフラメンコギターのもっともリスペクトされる第一人者であり続けている。2017年の『Memoria de los Sentidos』以来、実に7年ぶりとなる新譜『Andenes del Tiempo』は巨匠の域に達したビセンテの音楽をたっぷりと堪能できる作品だ。伝統的なフラメンコも、ジャズの影響も、そしてより革新的なハーモニーを探求した楽曲もといったように多様性に富み、彼が第一線であり続ける揺るぎない理由がわかる。
オランダのギタリスト、レイニエル・バース(Reinier Baas)の新作『Relief Party』は、まさに奇妙な人々のためのダンス・ミュージックと呼ぶにふさわしい。音楽的サイコパスたちのエキセントリックなパーティーに、ようこそ…。類は友を呼び、アルバムには世界中から奇才たちが集う。
デビュー作『Mono Moon』の驚くべき音楽性の高さに度肝を抜かれた、イスラエルのギタリスト/作曲家YUZことウリア・ウィツタム(Uriah Witztum)の2ndアルバム『Emerald Pick』がリリースされた。前作同様に、中東や地中海周辺の伝統音楽やジャズ、プログレッシヴ・ロックなどが複雑に入り乱れた彼の音楽は今回も驚きの連続だ。
エストニア出身のピアニスト、クリスチャン・ランダル(Kristjan Randalu)の新作『Dichterliebe』は、ロベルト・シューマン(1810 - 1856)の連作歌曲『詩人の恋』の新たな解釈であると同時に、この古典的名作をより情感豊かにスケールアップした傑作だ。
ベルギーのエチオジャズバンド、コロネル・ジャファール(Kolonel Djafaar)の2ndアルバム『Getaway』がリリースされた。エチオピアに特徴的な音階(いわゆる“ヨナ抜き”、日本の演歌で用いられる音階と同一のもの)がアフロビート/ファンク/サイケロックがシームレスに融合するサウンドに乗り、どこか郷愁を感じさせる魅惑のグルーヴを生み出す。
唯一無二の音楽的パートナーシップを築いてきたデュオ、米国サンフランシスコ生まれのトロンボーン奏者ナタリー・クレスマン(Natalie Cressman)と、ブラジル・ブラジリア生まれのギタリスト/作曲家イアン・ファキーニ(Ian Faquini)の新作『Guinga』は、2人がこれまでに最も影響を受けた音楽家であるブラジルのレジェンド、ギンガ(Guinga)曲集だ。本作は単に2人がギンガの楽曲を演奏するだけのものではなく、なんとギンガ本人が15曲中5曲で参加しており、トリビュート・アルバムの範疇を超越した内容となっている。
パリ生まれロンドン在住。家系はガンビア、セネガル、マリにルーツを持つというベーシスト/シンガーソングライター、アーミ・ガジャガ(Amy Gadiaga)のデビューEP『All Black Everything』が、UKジャズシーンに新星の到来を告げる。
シャバカ・ハッチングス(Shabaka Hutchings)の新しいアルバムだと思って聴き始めたから、正直に言うとかなり驚いた。テナーサックスの音を待ち構えていたところに聴こえてきたのは、クラリネットの美しく温もりのある、悲しい音だった。人気バンドを率い、わくわくするような新世代のジャズを聴かせてきてくれた彼は、今作から名義をシャバカ(Shabaka)と変え、代名詞だった力強いテナーサックスを静かにケースに仕舞い、代わりの楽器としていくつかの笛を手に取ったようだ。
初めてその歌声を聴いたときから、歌手としての並外れた才能を感じた。八王子市出身のシンガー、後藤杏奈(Goto Anna)。ブルガリアへの留学や船での世界一周など豊富な国際経験をもつ彼女のデビューアルバム『Departure』は、“歌唱力”の一言では括ることのできない魅力が凝縮された作品となった。
ザ・カインドネス(The Kindness)はアメリカ合衆国アイダホ州を拠点とするピアノトリオで、リーダーであるベース奏者アーロン・ミラー(Aaron Miller)はブリガム・ヤング大学(BYU-Idaho)の教員でもあるそうだ。彼らのデビューアルバム『The Kindness』は、そうした知識が全くない状態で聴き始めたが、暗闇に徐々に煙が立ち込めるような印象的なイントロで始まる(1)「How Did the Rose」でのエスビョルン・スヴェンソン・トリオ(e.s.t.)を彷彿させる演奏に、すぐに惹き込まれた。