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ピアノ

  • 2022-07-28
  • 2022-07-26

二人の若き才女が率いるスウェーデンの5人組ジャズバンド、Dearest Sister デビューEP

二人の若き才女が率いるスウェーデンの5人組ジャズバンド、ディアレスト・シスター(Dearest Sister)のデビューEP『Leave Me Be』がリリースされた。4曲というEPのボリュームは彼女らの音楽に魅入られた者としては物足りないかもしれないが、この秋には本格的なフルレンス・アルバムのリリースも予定されているという新鋭たちの紹介としては丁度良い作品なのではないだろうか。

  • 2022-07-26
  • 2022-07-25

ブラジルのコントラバス奏者ジョアン・タウブキンによる美しき室内楽ジャズ

ブラジルのベース奏者/作曲家ジョアン・タウブキン(João Taubkin)の新作『Coreografia do Encontro』は、ヴァイオリンのヒカルド・ヘルス(Ricardo Herz)、クラリネットのアレシャンドリ・ヒベイロ(Alexandre Ribeiro)、ピアノのゼー・ゴドイ(Zé Godoy)という名手を迎え、ドラムレスのカルテットで演奏される美しい室内楽的ジャズ作品だ。

  • 2022-07-18
  • 2022-07-18

アルゼンチンの伝統と新しさを追求する気鋭ピアニスト、ノエリア・シンクナス新譜『Salve』

新しいタンゴを追求するアルゼンチンのピアニスト/作曲家、ノエリア・シンクナス(Noelia Sinkunas)のソロ新譜『Salve』は、典型的なタンゴのリズムとメロディーを持ち懐かしさを感じさせつつも、どこか新しい感覚を含んだカタルシス体験として作用する不思議な音楽作品だ。

  • 2022-07-09
  • 2022-07-09

女性ピアニスト/SSWタンディ・ントゥリ、新しい南ア・ジャズの時代の到来を感じさせる大傑作

南アフリカのピアニスト/作曲家/シンガーのタンディ・ントゥリ(Thandi Ntuli)の最新作『Blk Elijah & The Children of Meroë』は、独自性に富み総じてクオリティの高い近年の南アフリカのジャズの中でも飛び抜けて素晴らしい作品だ。ローカルな伝統の継承、過去のさまざまな遺産を受け継いだ最先端の音楽、そしてある意味での商業的な話題性、そのどれをとっても殆ど完璧な作品となっている。

  • 2022-07-08
  • 2022-07-18

鍵盤楽器とハベッカで紡ぐブラジルの素朴な音風景。アンドレ・メマーリ&カタリーナ・ロッシ

ピアニスト/作曲家のアンドレ・メマーリ(André Mehmari)と、ハベッカ(ヴァイオリン)奏者のカタリーナ・ロッシ(Catarina Rossi)の共演作『Arco de Rio』。洗練されていながら素朴さも感じさせる、クラシックやブラジル北東部の伝統音楽にインスパイアされた歌心溢れる美しい音が散りばめられた素敵なアルバムだ。

  • 2022-07-06
  • 2022-07-06

イスラエル発、新人クラリネット奏者&ピアニストのデビュー!超絶品デュオ『Allusions』

イスラエル出身のクラリネット奏者ヒライ・ゴヴリーン(Hillai Govreen) と、ピアニストのニットサン・コルコ(Nitsan Kolko)のデュオ作『Allusions』。若い二人にとってのデビュー・アルバムだが、古代の寓話にインスパイアされた詩的なオリジナルの楽曲群、緻密なアレンジ、高度なテクニックに裏付けられた抒情的な演奏などはとても新人とは思えない質の高さを誇っており、聴けば聴くほど虜になる素晴らしい作品だ。

  • 2022-07-05
  • 2022-07-02

ドイツの才女オリヴィア・トルンマー、カート・ローゼンウィンケルらを迎えた傑作新譜

ドイツ出身のピアニスト/ヴォーカリスト、オリヴィア・トルンマー(Olivia Trummer)の2022年新譜『For You』。冒頭、ウーリッツァーピアノがレトロお洒落な風情の(1)「Thirsty in the Bathtub」から傑作を確信する素晴らしい一枚だ。ギタリストのカート・ローゼンウィンケル、トランペッターのファブリツィオ・ボッソも参加。

  • 2022-07-03
  • 2022-07-03

トリオ・コヘンチの鍵盤奏者ファビオ・トーレス、MPBやブラジリアン・ジャズに再訪問するソロ新譜

ブラジルのピアニスト、ファビオ・トーレス(Fábio Torres)がジョアン・ボスコやシコ・ブアルキ、A.C.ジョビンなどの名曲をソロピアノで演奏した2022年新譜『Sarau』は、素材の良さを活かした卓越した演奏が満喫できる、ピアノ好き&ブラジル音楽好きには堪らない作品だ。

  • 2022-07-02
  • 2022-07-02

どこまでも深い夜に寄り添う音楽。ベルリンの鬼才スタディニツキー新譜『Nocturnal』

ベルリンを拠点に活動するピアニスト/トランペッター/作曲家のStudnitzky | KY ことセバスチャン・スタディニツキー(Sebastian Studnitzky)の新譜 『Nocturnal』は、数曲でパーカッション奏者を迎えていることを除き、全てのパートを彼一人で作り上げた内省的なジャズ/現代音楽作品だ。

  • 2022-06-27
  • 2022-09-19

故郷キューバへの憧憬も滲む気鋭ピアニスト、マーティン・ベヘラーノ新譜『#CubanAmerican』

キューバ系アメリカ人のピアニスト/作曲家、マーティン・ベヘラーノ(Martin Bejerano)『#CubanAmerican』がリリースされた。自身のルーツを辿りながら、現代的なサウンドプロダクションもしっかりと取り入れた、多様化する現在のジャズシーンのラテンサイドからの好作だ。

  • 2022-06-21
  • 2024-05-25

ジャズという音楽の遊び場を最高のテクニックで体現するコロンビア出身鍵盤奏者、ヘスス・モリーナ

コロンビア出身の鍵盤奏者ヘスス・モリーナ(Jesús Molina)の2019年作『Agape』は、複雑ながら聴きやすくキャッチーなコンポジションを得意とし、ピアノからシンセまで鍵盤上を自由に舞う彼の陽気な音楽性の魅力が詰まった作品だ。サウンドはスムースジャズやラテン寄りの現代的なジャズ。

  • 2022-06-20
  • 2022-06-19

南米音楽を牽引してきた天才2人のピアノ&ギター極上デュオ…珠玉のアルバム『Desde el Alma』

アルゼンチンのピアニスト、リト・ビターレ(Lito Vitale)と、ギタリストのルイス・サリナス(Luis Salinas)による極上のデュオ作品『Desde el Alma』。そろそろ人生の後期を迎える二人の天才的ミュージシャンが円熟の技で魅せる、言葉を超越する音楽の贈り物のように聴こえる素晴らしい作品だ。

  • 2022-06-13
  • 2022-06-12

ショーロ特化型ピアニスト、エルクレス・ゴメス新譜は作曲家マルセロ・トゥピナンバ楽曲集

現代ブラジル屈指のショーロ・ピアニスト、エルクレス・ゴメス(Hércules Gomes)の新作EP『Sarau Tupynambá』は、ショーロ黎明期の作曲家マルセロ・トゥピナンバ(Marcello Tupynamba, 1889 - 1953)の作品集だ。全4曲とボリュームは物足りないものの、 ブラジルを代表するピアニストの一人となったエルクレス・ゴメスによる珠玉のショーロを楽しめる絶品となっている。

  • 2022-06-09
  • 2022-06-09

暗雲に輝く縁=“シルヴァー・ライニング”をこれ以上なく美しく描き出すピアノとヴァイブのデュオ

ピアノ奏者ジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)とヴィブラフォン奏者クリストス・ラファリデス(Christos Rafalides)のデュオ作品『Silver Lining』。アルバムタイトルのシルヴァーライニングとは空を覆う暗雲の縁の、裏側から太陽の光があたって銀色に輝く部分を差し、比喩的には“困難な状況下での希望の光”といった意味を持つが、ピアノとヴィブラフォンのみで演奏される彼らの音楽はまさしくそんな状況を的確に表している。