- 2021-08-18
- 2021-08-18
ブラジルとポルトガルを繋ぐピアノと声+αの美しく文化的な大傑作
ブラジルのピアニスト/作曲家ルイス・フェリピ・ガマ(Luis Felipe Gama)と歌手アナ・ルイーザ(Ana Luiza)のデュオと、ポルトガルの詩人ティアゴ・トーレス・ダ・シルヴァ(Tiago Torres da Silva)の共同名義の『Contrabando』は、両国の豊かな文化が混合した、この上なく美しい15の室内楽的ヴォーカル・ジャズを堪能できる傑作だ。
ブラジルのピアニスト/作曲家ルイス・フェリピ・ガマ(Luis Felipe Gama)と歌手アナ・ルイーザ(Ana Luiza)のデュオと、ポルトガルの詩人ティアゴ・トーレス・ダ・シルヴァ(Tiago Torres da Silva)の共同名義の『Contrabando』は、両国の豊かな文化が混合した、この上なく美しい15の室内楽的ヴォーカル・ジャズを堪能できる傑作だ。
アルゼンチンの伝統ある都市コルドバ出身のシンガーソングライター/ピアニストのクララ・プレスタ(Clara Presta)が新譜 『Pájara』をリリースした。コルドバを代表するSSWのロドリゴ・カラソ(Rodrigo Carazo)が全面的に参加し、清らかで心地よい未来志向のアルゼンチン・ポップ・フォークに仕上がっている。
スイス出身のクラリネット奏者マルコ・サンティリ(Marco Santilli) と、イタリアのピアノ/オルガン奏者イヴァン・ティボラ(Ivan Tibolla)のデュオアルバム 『CheRoba in due』が素晴らしい。全体的にクラシックの室内楽を現代的なジャズで拡張したような音楽で、ピアノ/オルガンに乗せて自由な即興を聴かせるクラリネットの音色がこの上なく美しく響く。
フルート、バスクラリネット、ギター、ピアノという編成で奏でられる美しく創造的なエグベルト・ジスモンチ曲集『Rhizomes』。演奏しているのはAntoinette Trioと、かつてフランスを代表するビッグバンドでディレクターを務めたピアニスト/作編曲家のDenis Badaultの4人。ジスモンチの名曲にフランスらしい創造的なエスプリを濃厚に詰め込んだアレンジと演奏が素晴らしい。
パスコアールのバンドで活躍するピアニスト、アンドレ・マルケス(André Marques)のソロピアノ作『Forró de Piano』は、その名の通り本来アコーディオン(サンフォーナ)やトライアングル、ザブンバなどで演奏されるブラジルの伝統音楽フォホー(Forró)をピアノ一台のみという珍しいフォーマットで表現したアルバムだ。
モロッコのゲンブリ奏者/シンガーのメディ・ナスリ(Mehdi Nassouli)と、イスラエルのピアニストオムリ・モール(Omri Mor)、そしてアルジェリア出身ドラマーのカリム・ジアド(Karim Ziad)のトリオによる『Assala』は、近年世界中の音楽家や愛好家から注目を浴びるグナワ音楽と、現代ジャズの最高峰のハイブリッドな驚くべき作品だ。
1989年フランス生まれのピアニスト/作曲家カミーユ・トーヴノ(Camille Thouvenot "Mettà")のソロデビュー作『Crésistance』は、ジャズや音楽への深い愛、それを演奏を通じて表現する技術と才能が最大限に発揮された良盤だ。
ブラジルのカルテット、ルーデレ(Ludere)が2020年にリリースした『Baden Inédito』は、2000年に他界したブラジルの伝説的ギタリスト、バーデン・パウエルが書き残した未発表曲を集めたアルバムだ。今作への想いを、Ludereのメンバーであるフィリップが、偉大な音楽家の遺作を甦らせる冒険的な試みに至った背景や制作秘話、父バーデンへの思いなどをたっぷりと語ってくれた。
ロシア出身のピアニスト、スヴェトラーナ・マリンチェンコ(Svetlana Marinchenko)がスロバキア出身のベーシスト、ピーター・クーデク(Peter Cudek)とイスラエル出身のドラマー、オフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya)とのトリオを軸に作り上げた、自らの少女時代へ宛てたアルバム『Letters to My Little Girl』
ピアニスト/作曲家のドミトリー・イルグディン(Dmitry Ilugdin)をリーダーとするロシアのピアノトリオ、イルグディン・トリオ(Ilugdin Trio)による3枚目のアルバム『My Story』は、オーソドックスなピアノトリオ編成で紡ぎ出す極上のメロディーとハーモニーが素晴らしい作品だ。
フランス出身のピアニスト、フロリアン・ペリシエ(Florian Pellissier)が率いるクインテットの新譜のジャケットはシンプルだが、ここには人類のロマンが詰まっている。タイトルの『Rio』はスペイン語やポルトガル語で「河」。河の両側にはアフリカ大陸と南米大陸が描かれている。
フランス出身のピアニスト/作曲家ジョー・カイアット(Jo Kaiat)が、アヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)らイスラエルの優れたアーティストたちと共に作り上げた『Come to My World』(2020年)は、ヨーロッパのクラシック音楽、ニューヨークのジャズ、さらにはイスラエルのユダヤ音楽、西アフリカの音楽など世界の音楽を巡り歩いてきた60歳の音楽家の集大成的な作品だ。
ジャズ、クラシック音楽、そしてブラジルの伝統音楽にインスパイアされ続けてきたブラジル・セアラー州都フォルタレザで生まれ育ったピアニスト/マルチ奏者/作曲家チアゴ・アルメイダ(Thiago Almeida)が、2018年のトリオ作『Uneração Vital』以来となる2枚目のソロ作『Permanências』をリリースした。
西洋クラシック音楽からの強い影響と同時に、アフリカの音楽的遺産を継承するヨハネスブルグのピアニスト/作曲家、キーナン・メイヤー(Keenan Meyer)のデビュー作『The Alchemy of Living』は、南アフリカの歴史的な歩みや自身の旅の経験、人生観などを深く表現した素晴らしい作品。