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ピアノ

  • 2020-12-21
  • 2020-12-20

ピアノ、ウード、トランペットによる静かで典雅な地中海音楽

ギリシャのピアニスト/作曲家、タニア・ジャンノウリがトランペット奏者アンドレアス・ポリツォゴプロスとウード奏者キリアコス・タパキスという変則ピアノトリオで制作した2020年作『In Fading Light』は、ジャズとクラシックの境界線に静かに香る地中海の空気のような感覚をもった作品だ。

  • 2020-12-12
  • 2020-12-19

イスラエルジャズ新星ニツァン・トリオ、中東エッセンス満載のデビュー作『Seeking the Color』

充実するイスラエルジャズ・シーンから、新星ピアノトリオ、ニツァン・トリオ(Nizan Trio)のデビュー作『Seeking the Color』が登場した。西洋音楽とイスラエルの伝統音楽の要素が五分ずつ含まれ、さらに叙情から激情の間を感性の赴くままに行き来する展開が素晴らしく、デビュー作ながら既に“イスラエルジャズ”における近年の最重要作の一枚となりそうなアルバムだ。

  • 2020-12-10
  • 2020-12-08

ミナスの若きピアニスト、ディアンジェロ・シルヴァ、“ミナス新世代”最強カルテットの傑作『Hangout』

ブラジル・ミナス出身のピアニスト/作曲家、ディアンジェロ・シルヴァ(Deangelo Silva)の注目の新譜『Hangout』。カルテットのメンバーはピアノ/キーボードのディアンジェロ・シルヴァほか、ギターにフェリピ・ヴィラス・ボアス、ベースにフレデリコ・エリオドロ、ドラムスにアントニオ・ロウレイロという、おそらく考え得る“ミナス新世代”界隈の最強布陣で、否応なく期待値が高まる。

  • 2020-12-08
  • 2023-09-30

パレスチナのジャズピアニスト/SSW、現代社会に鋭く切り込んだ歌モノ新譜

“パレスチナ初のジャズピアニスト”といわれるファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)の新譜がリリースされた。タイトルは『Better Than Berlin』。“ベルリンよりはマシ”という何とも意味深な標題の今作は、全曲にイスラエル・ハイファ生まれのパレスチナ人作家/詩人/政治学者マジュド・カヤル(Majd Kayyal, 1990年生まれ)の詞をファラジ・スレイマン自身が歌う内容となっている。

  • 2020-12-07
  • 2020-12-06

神童ジョーイ・アレクサンダー、オリジナル曲を中心にした新譜『Warna』

わずか11歳でデビュー、ハービー・ハンコックやウィントン・マルサリスらに絶賛され“神童”と呼ばれたインドネシアのジャズピアニスト、ジョーイ・アレクサンダー(Joey Alexander)。インドネシア語で「色を意味する」彼の最新作『Warna』(2020年)は全12曲中10曲がオリジナルで、演奏旅行先での様々な体験にインスパイアされて書き下ろされた楽曲が収録されている。

  • 2020-11-30
  • 2020-11-30

サンパウロ発、現代ブラジリアン・ジャズの最前線。ルーイッジ・ウーレイ

ブラジル・サンパウロ出身のピアニスト/作曲家、ルーイッジ・ウーレイ(Louise Woolley)の3rdアルバムとなる新譜『Rascunhos』。ジャンルはジャズに分類されるが、クラシック音楽やブラジルの先人音楽家たちが築いてきた豊かな音楽文化を継承する作品で、非常にクオリティが高い。

  • 2020-11-29
  • 2020-11-29

叙情派ピアノトリオ、アルボラン・トリオ 地中海の情感豊かな新譜『Islands』

イタリアの人気ピアノトリオ、アルボラン・トリオ(Alboran Trio)の2020年新譜のタイトルは『Islands』。もともとスペイン・アンダルシア地方と北アフリカ・モロッコの中間地点に位置する地中海の無人島、アルボラン島に由来する名前を持つトリオの原点回帰のような印象を受けるタイトルだ。

  • 2020-11-19
  • 2021-02-20

クリストヴァン・バストス&ホジェリオ・カエターノ、巨匠デュオによるショーロ作品

『Cristovão Bastos e Rogério Caetano』は、クリストヴァン・バストス(Cristovão Bastos)とホジェリオ・カエターノ(Rogério Caetano)による極上のショーロ・デュオ作。ピアノと7弦ギターでジャズ的なアドリブも交えながらしっとりと演奏されるショーロにうっとりと浸れる作品だ。

  • 2020-11-11
  • 2020-11-10

大病を克服した“ピアノの詩人”フレッド・ハーシュ、コロナ禍で綴った内省的ソロピアノ

その叙情性で“ピアノの詩人”の異名で讃えられる米国のジャズピアニスト、フレッド・ハーシュ(Fred Hersch)の2020年新譜『Songs From Home』。そのタイトルが示すように、新型コロナ禍によってコンサートも思うようにできなくなってしまった偉大なピアニストが、自宅のピアノで録音したソロ演奏が10曲、収録されている。

  • 2020-11-06
  • 2020-11-04

ノルウェーの叙情派ピアノトリオ、新型コロナ禍で録音した新譜『End of Summer』

ノルウェーのピアニスト/作曲家エスペン・エリクセン(Espen Eriksen)率いるピアノトリオの通算5枚目『End of Summer』。“less is more(少ない方がいい)”をモットーとする彼らだが、聴いてみると意外と音数はあるぞ、という印象。それでも北欧らしくクラシックや民謡に強く影響されたと思われる素朴で親しみやすく、丁寧に紡がれる音楽は、しっかりと疲れ切った心を癒してくれる。