- 2020-11-04
- 2021-02-20
ブラジル伝統音楽×JAZZ、アントニオ・ゲーハ 極上のライヴ盤
ブラジル・リオデジャネイロの作曲家/ピアニスト、アントニオ・ゲーハ(Antonio Guerra)率いるセクステットのライヴ盤『Antonio Guerra Sexteto (ao Vivo)』(2020年)は、ブラジルの伝統的なリズムやジャズの影響を受けた高度な作編曲と、セクステットの一糸乱れる堅実なアンサンブルが楽しめる現代のブラジリアン・ジャズ好盤だ。
ブラジル・リオデジャネイロの作曲家/ピアニスト、アントニオ・ゲーハ(Antonio Guerra)率いるセクステットのライヴ盤『Antonio Guerra Sexteto (ao Vivo)』(2020年)は、ブラジルの伝統的なリズムやジャズの影響を受けた高度な作編曲と、セクステットの一糸乱れる堅実なアンサンブルが楽しめる現代のブラジリアン・ジャズ好盤だ。
主にヨーロッパのジャズを日本に紹介し続けてきた大阪のインディーズレーベル「澤野工房」。現時点で澤野工房の諸作品はSpotifyやApple Musicといった定額制ストリーミング・サービスでは配信されていない。が、澤野工房からライセンス契約でリリースされたアルバムはそのオリジナルをストリーミングで聴くことができる。そんな中から選りすぐりの作品を紹介したい。
イタリアのクラシックギタリストのステファノ・カルディ(Stefano Cardi)と、同じくイタリアのジャズピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)。互いに異なる音楽的バックグラウンドを持つ二人は、2017年に初共演して以来、それぞれに共通し、調和するルーツ的な音楽を探してきた。そして辿り着いた答えが、南北アメリカ大陸の古典的な音楽だった。
イスラエルの新世代ピアノトリオ、シャローシュ(Shalosh)が前作に続き名門ACTレーベルから新作をリリース!『Broken Balance』と名付けられた今作も独特の感性でストーリー性に富んだジャズを繰り広げている。
米国のサックス奏者/作曲家ベン・ウェンデル(Ben Wendel)による5枚目のアルバム『High Heart』がリリースされた。2019年から活動を共にするメンバー6人編成で、特徴的なのはシャイ・マエストロとジェラルド・クレイトンという2枚の鍵盤奏者、そしてスキャット歌手マイケル・メイヨーの存在。
ここ最近でリリースを最も楽しみにしていたジェンマ・ウメット(Gemma Humet)のアルバムがついにリリースされた。待望の新作のタイトルは『Màtria』。サウンドはこれまでのアコースティック/オーガニックな路線を継承しつつ、適度なエレクトロニカも取り入れ、彼女の音楽としては新鮮な音になっている。
イスラエルはエルサレムを拠点に活動するピアニスト/シンガーソングライター、スタヴ・ゴールドベルグ(Stav Goldberg, ヘブライ語:סתיו גולדברג)のデビュー作『Songs』には、新世代のSSWらしい豊かな叙情性と、ジャジーな作編曲/演奏で一聴して只者ではないという印象を植えつけられた。
エレズ・アヴィラム(Erez Aviram)はイスラエルのピアニスト/作曲家。最初にクラシックピアノを習い始め、のちにビル・エヴァンス、セロニアス・モンク、マッコイ・タイナーなどのレコードを通じてジャズを習得。そしてすぐにティグラン・ハマシアンやシャイ・マエストロ、スナーキー・パピーといった、より現代的なサウンドの影響を受けるようになっていった。
米国のピアニスト、キース・ジャレット(Keith Jarrett)が2018年に2度の脳卒中を起こし、現在も左半身の一部に麻痺が残りピアノを弾けない状態だということがニューヨーク・タイムズの記事で明らかになり、追随するように世界中のメディアがその衝撃的なニュースを報じた。日本でもYahoo!ニュースのトップに記事が掲載され、多くの人が知る事態となっている。
ドイツのチェリスト、アニヤ・レヒナー(Anja Lechner)とフランスのピアニスト、フランソワ・クチュリエ(François Couturier)による美しいデュオ作品『Lontano』。名門ECMからリリースの本作は、ジャズとクラシックの境界、そして情感の海を漂う。
アゼルバイジャン出身で、マリア・シュナイダーと並ぶ最も影響力の強い女性ジャズ・アーティストと評される作曲家/ピアニストのアミナ・フィガロヴァ(Amina Figarova)。2020年の最新作『Persistence』では、音楽シーンの流行の変化にも敏感な彼女のセンスが炸裂。今に生きる音を堪能できる快作となっている。
米国オハイオ州コロンバス出身の作曲家/ピアニスト、アーロン・ディール(Aaron Diehl)の2020年新譜『The Vagabond』は、限りなく叙情的、詩的な美しさを湛えた逸品だ。クラシック音楽からの影響が彼の作曲や演奏スタイルに大きく寄与しており、ヨーロッパのジャズかと思わせるほど。
ブラジルの作編曲家/鍵盤奏者のヒカルド・バセラール(Ricardo Bacelar)のライヴ・アルバム『Ao Vivo no Rio』(2020年)は、ブルースやジャズ、そしてブラジルのポピュラー音楽であるMPBなどがふんだんに盛り込まれた彼の地でしか為し得ないと思える作品で、ブラジリアン・ジャズの魅力を知るには良い一枚だ。
ポーランドを代表するジャズ・ヴァイオリン奏者、アダム・バウディヒ、フランスのチェロ奏者ヴァンサン・クルトワ、そしてオランダのピアニスト、ロヒール・テルダーマンのトリオによる『Clouds』。室内楽的なアンサンブルで、それぞれの楽器の演奏・音色がどこまでも繊細で素晴らしく、楽器の匂いまで伝わってくるような臨場感がある。