LA現行JAZZシーンを牽引するキャメロン・グレイヴス、轟音スラッシュ・ジャズ新譜

Cameron Graves - Seven

キャメロン・グレイヴス新譜はカマシも参加の“メタル・ジャズ”

米国ロサンゼルスの現代ジャズシーンで活躍するピアニスト/作曲家、キャメロン・グレイヴス(Cameron Graves)の2021年新譜『Seven』は彼らしさが全開する圧倒的轟音メタルジャズ。
ピアノ、ギター、ベース、ドラムスのカルテット編成を基本としているが、(1)「Sacred Spheres」や(4)「Seven」では盟友カマシ・ワシントン(Kamasi Washington)も参加しており、カマシの作品が好きな方は必聴だ──やたらと宇宙的・精神世界的なテーマを強調してくるところも含め、カマシの音楽作品との共通項もかなり多い。

収録曲は音楽的な技巧よりは手グセと特徴的なサウンドの勢いに委ねている部分が大部分を占めているが、彼が標榜する“メタル・ジャズ”や“スラッシュ・ジャズ”といったキーワードに惹かれるならば是非聴くべき、分かりやすい作品だと思う。

キャメロン・グレイヴス(Cameron Graves)はロサンゼルス育ち。4歳の頃からクラシックピアノを習い始めており、彼の現在の音楽を支えるのもクラシックの素地だ(それ故か、いかにもジャズといった複雑なアプローチのアドリブはほとんど見られない)。少年時代にはメタル、特にリヴィング・カラー(Living Colour)に傾倒したという。
カマシ・ワシントンやサンダーキャット(Thundercat)らとともにLAのジャズ・コレクティヴ、ウエスト・コースト・ゲット・ダウン(West Coast Get Down)のメンバーとしても知られている。

(4)「Seven」にはゲストにサックスの盟友カマシ・ワシントンが参加している。

Cameron Graves – piano
Kamasi Washington – tenor saxophone
Colin Cook – guitar
Max Gerl – bass
Mike Mitchell – drums

Cameron Graves - Seven
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