アフリカ音楽×スムースジャズの傑作。クールで濃密なジミー・ドゥルドゥル新譜

Jimmy Dludlu - History In A Frame

モザンビーク出身ギタリスト Jimmy Dludlu 新譜『History In A Frame』

夏を彩る、最高にクールな音楽。

スムースジャズにアフリカ音楽の文化を流し込むスーパーギタリスト、モザンビーク共和国生まれ・南アフリカで活躍するジミー・ドゥルドゥル(Jimmy Dludlu)の新譜『History In A Frame』がリリースされた。

これまでの彼の作品と変わらない洗練されたスムースジャズのサウンドはもちろん、南部アフリカの言語特有のクリック音が特徴的なヴォーカル曲(5)「The Click Song」や、彼の音楽に影響を与えてきたヒュー・マセケラ((4)「Grazing In The Grass」)、ボブ・マーレー((10)「Get Up, Stand Up」)、さらにはアレサ・フランクリンやジェームズ・ブラウンといった偉大なアーティストたちへのオマージュも。

南アフリカのジャズの礎を築いた巨人、ヒュー・マセケラの代表曲(4)「Grazing In The Grass」

演奏には南アフリカ初のブルーノート契約アーティストとなったばかりの話題のピアニストンドゥドゥーゾ・マカティニ(Nduduzo Makhathini)や、残念ながら2018年に逝去してしまったブラジルのトップベーシストアルトゥール・マイア(Arthur Maia)、米国ダラス生まれのSSWサンドラ・セイント・ヴィクター(Sandra Saint-Victor)、モザンビークを代表するサックス奏者モレイラ・チョンギサ(Morreira Chonguiça)などがゲストとして名を連ねている(詳細クレジットは確認できなかったが、演奏陣がとにかく上手い…)。

充実する南アフリカのジャズシーンを象徴するような傑作だ。

(1)「Tara Tara」

モザンビーク生まれの驚異の才能

ジミー・ドゥルドゥルは東アフリカのモザンビーク共和国に生まれた。これまでにジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカなど様々な国を移り住んでいる。

音楽家としてはウェス・モンゴメリー、ジョージ・ベンソン、パット・メセニーといったグローバルなギタリストの影響下にあると同時に、ミリアム・マケバ(Miriam Makeba)、レッタ・ムブール(Letta Mbulu)、ヒュー・マセケラ(Hugh Masekela)といった南アフリカの伝説的ミュージシャンのバックバンドとしてツアーも行い、同時に音楽的にも大きな影響を受けてきた。

1997年に『Echoes from the Past』でデビュー。どこまでも洗練されたアフリカン・ジャズを特長としたプレイスタイルはすぐに評判となり、SAMA Music Awardsのベスト・コンテンプラリー・ジャズアルバムに輝いた『Essence of Rhythm』(1999年)など、以降コンスタントにアルバムを発表。現在では名実ともにアフリカを代表するギタリストとなっている。

Jimmy Dludlu - History In A Frame
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