70年代ブラジル音楽を愛するベラルーシのバンド、SOYUZ。レトロで新鮮な3rd『Force of the Wind』

SOYUZ - Force of the Wind

ベラルーシのСОЮЗ、70年代ブラジル音楽を敬愛した新作

ベラルーシの首都ミンスクを拠点に活動するユニット、ソユーズSOYUZ, ベラルーシ語:СОЮЗ)が3rdアルバム『Force of the Wind』をリリースした。ソユーズは作編曲家/シンガーのアレックス・チュマク(Alex Chumak)が率いており、サウンドの影響源は1970年代頃のブラジル音楽──例えばミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)やロー・ボルジェス(Lô Borges)、ブルニエール&カルチエール(Burnier & Cartier)、アルトゥール・ヴェロカイ(Arthur Verocai)ら──であることを明言している。今も根強い人気を誇り、世界中にフォロワーを生み続けるこれらのブラジル音楽に初めて聴いた瞬間から深く魅了されたという彼は、今作でも街角クラブ(Clube da Esquina)の瑞々しさとアルトゥール・ヴェロカイの絢爛なアレンジを兼ね備えたといえる傑作を自身の手で創り上げた。

アコースティック・ギターやピアノ、ローズピアノによる基本的なハーモニーにフルート、ストリングスが主体となる繊細な上モノのアレンジ。ベースとドラムスは控えめながら音色やフレージングでぴったりとハマり、アレックス・チュマクのヴォーカルも気だるく、文化が弾圧された軍事独裁政権下のブラジル音楽とその時代の空気を現代に再現してみせているように思える。

(2)「Offscreen」

(3)「I Knew It」にはロシア・モスクワの気鋭アーティストケイト・エヌヴィー(Kate NV)がゲスト参加。さらに(5)「Como é que vai você」にはブラジルのSSWセッサ(Sessa)が参加する。

録音にはソユーズのメンバーであるマルチ奏者ミキタ・アーロウ(Mikita Arlou)、ドラマーのアントン・ネマハイ(Anton Nemahai)のほか、トルコ出身の打楽器奏者ジェン・ミジリオグル(Cem Mısırlıoğlu)、ストリングスアレンジと指揮にサイモン・ヘインズ(Simon Hanes)、オランダを拠点とするブラジル出身フルート奏者ガブリエル・ミリエ(Gabriel Milliet)が参加。レトロなようでいて現代的で新鮮な感覚も垣間見える音楽は“非ブラジル系のブラジル音楽”として注目に値する。

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