新進気鋭の作曲家ガイア・ヴィルメル、ブラジリアン・セクステットで奏でる知的なジャズ

Gaia Wilmer - Nosso Carnaval

ガイア・ヴィルメル、セクステット編成で初のアルバム

ブラジルとアメリカで活動する作曲家/指揮者/木管奏者ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer)の2作目となる新作『Nosso Carnaval』は、自身もアルトサックスで参加するセクステット編成に、数曲でブラジル屈指の歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)を迎えたオリジナル曲中心の作品だ。

セクステットのメンバーには女性フルート奏者のマイアラ・モラエス(Maiara Moraes)、フルート/サックス奏者のジョズエ・ドス・サントス(Josué Dos Santos)、ギタリストのファビオ・レアル(Fabio Leal)、ベース奏者フィ・マロスティカ(Fi Maróstica)、そしてドラマーのクレベール・アルメイダ(Cléber Almeida)というミナスやサンパウロ界隈の近年のシーンの中心で活躍する精鋭音楽家が集結。ブラジルの音楽文化の共通の価値観をもった仲間たちとともに、彼女らの“親密で小さなカーニヴァル”を、伝統的なリズムとコンテンポラリー・ジャズを高度に交えた有機的なアンサンブルで表現する。

フルートとコーラスのユニゾンで始まる(1)「Nosso Pequeno Carnaval」から早速、ブラジル特有のアゴゴやスネア・ドラムの表現を取り入れつつ現代的な7拍子のリズムの上で繰り広げられる即興など、ポジティヴでハイセンスなパフォーマンスを披露する。

(1)「Nosso Pequeno Carnaval」

カヴァー曲は2曲。カルロス・リラとヴィニシウス・ヂ・モライスの(3)「Quarta-Feira de Cinzas」とエルメート・パスコアールによる(9)「Garrote」はともにガイア・ヴィルメルによって複雑なアレンジが施されている。

新進気鋭の作曲家、Gaia Wilmer

ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer, 「ガイア・ウィルマー」との表記も)はブラジルのサンタカタリーナ州都フロリアノーポリス出身。2010年にサックスと作曲を学ぶためにリオデジャネイロに移り、その後渡米しバークリー音楽院とニュー イングランド音楽院を卒業。主にビッグバンドやラージ・アンサンブルの作編曲の分野で活躍し、2017年に「7 Anéis」のビッグ・バンド・アレンジでダウンビート賞を受賞している。

2018年にヴィトール・ゴンサウヴェス(Vitor Gonçalves)らをバンドに迎えた『Migrations』でアルバムデビュー。
これまでにチェロ奏者のジャキス・モレレンバウム(Jaques Morelenbaum)、NYの伝説的ドラマーのボブ・モーゼス(Ra-Kalam Bob Moses)、ブラジルを代表する7弦ギター奏者ヤマンドゥ・コスタ(Yamandu Costa)、ハーモニカ奏者ガブリエル・グロッシ(Gabriel Grossi)、ミナスのSSWセルジオ・サントス(Sergio Santos)、ブラジルの巨匠エグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)らと共演を重ねてきた。
現在はブラジルと米国ボストンの二拠点で活動を行なっている。

Maiara Moraes – flute
Josué dos Santos – flute, soprano saxophone, tenor saxophone
Gaia Wilmer – alto saxophone
Fabio Leal – electric guitar
Fi Maróstica – electroc bass, double bass
Cleber Almeida – drums

Guest :
Tatiana Parra – vocal

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