シリア出身の新星女性ウード奏者ジャワ・マンラ、アラビアの伝統文化に深く根差したデビュー作

Jawa Manla - Distant Roots

シリアの女性ウード奏者、ジャワ・マンラのデビュー作

シリア出身の新星ウード奏者/作曲家/シンガー、ジャワ・マンラ(Jawa Manla)がアラブの古典音楽をベースにジャズや西洋クラシックの要素を取り入れた美しいアルバム『Distant Roots』でデビューした。収録の5曲はいずれも10分前後と長尺で、ジャワ・マンラ作曲による器楽曲と、彼女がシリアで過ごした子供時代に聴いたアラビア語の曲にインスパイアされた歌曲が収められている。

アルバムはライヴ・コンサートの演奏の記録。ジャワ・マンラのウード/ヴォーカルのほか、トルコのケメンチェ奏者エリフ・カンフェザ・ギュンドゥズ(Elif Canfezâ Gündüz)や、フランス出身のチェリストアデル・ヴィレ(Adèle Viret)、同じくフランスの打楽器奏者ピエール・ハーティ(Pierre Hurty)といった同世代の気鋭ミュージシャンが参加。それぞれ背景の文化は違えど、ジャワ・マンラと精神的に深く結びついたような美しい音の語らいを見せてくれる。

アルバム『Distant Roots』となったライヴコンサートの映像。

数曲で、彼女のパートナーであるムンツァー・アル・カドゥール(Munzer Al Kaddour)がアラビア語の詩を朗読している。

Jawa Manla 略歴

ジャワ・マンラは1996年シリアの古都アレッポ生まれ、首都ダマスカス育ち。家で毎日ウードを弾いていたという父親の影響で彼女も11歳からウードを弾き始めた。地元の音楽学校で6年間音楽を学んだあと、2012年にエジプトに行きイラクのウード奏者ナシール・シャンマ(Naseer Shamma)に師事。2014年にはトルコのウード奏者ナカティ・チェリク(Necati Çelik)の個人レッスンを受けるためにイスタンブールに移り住んでいる。

2015年にオランダに拠点を移し、ロッテルダム音楽院に入学し学びを深めながら演奏活動を行なっている。

Jawa Manla – oud, vocal
Elif Canfezâ Gündüz – kemence
Lucie Lelaurain – duduk
Khorshid Dadbeh – tar
Adèle Viret – cello
Pierre Hurty – drums
Munzer Al Kaddour – poetry reading

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