【世界中から注目される新世代の才能、待望の初来日迫る】ヴァネッサ・モレーノ & サロマォン・ソアレス【from ブラジル】

 その実力と表現力について、世界が認めたブラジル新世代のデュオ、ヴァネッサ・モレーノ & サロマォン・ソアレス(Vanessa Moreno & Salomão Soares)が、11月下旬に遂に初来日を果たす。会場はビルボードライブ横浜だ。

▶︎ ヴァネッサ・モレーノ & サロマォン・ソアレス × マルセロ木村 ~Brasil meets Brasil in Japan!~

【ビルボードライブ横浜】(1日2回公演)

2025/11/27(木)
1stステージ 開場16:30 開演17:30 / 2ndステージ 開場19:30 開演20:30

メンバー :
Vanessa Moreno (Vo,Gt)
Salomão Soares (Pf)
Marcelo Kimura (Vo,Gt)
海堀 弘太 (Pf)
宮沢 和史 (Organizer)

 まず、彼らの音楽を称賛する世界各国の言葉を紹介したい。

「2人の芸術的結びつきが輝き、ジャズの高度な和声感とブラジル音楽のリズム/旋律の豊穣さを融合させる。」barcelona-metropolitan (スペインのメディア)

「ヴァネッサの“金色の声”とスキャットは、サロマォンの繊細なピアノの旋律と見事に溶け合う。」
LE DUC DES LOMBARDS (パリで最も有名なジャズ・クラブ)

「磨かれた音楽的親和性――創造の自由を根幹とする。」Glam Magazine (ポルトガル発のオンライン文化メディア)

「ブラジル、現代で屈指の才能ある音楽プロジェクト。〜“現在最も表現力豊かなブラジル・ジャズのデュオ”としての評価を強固にした。」── CULTURAMANÍA(スペイン領カナリア諸島(テネリフェ)発のデジタル文化メディア)

「洗練を極めた才能を持つブラジル人デュオ。最も有能な音楽プロジェクトのひとつ。」planetcaravan.es(スペイン・カナリア諸島(テネリフェ)発の音楽系オンラインメディア)

「2人の最初の共作は“真の音楽的宝石”として批評に迎えられた。」CON POCHOCLOS(アルゼンチン発のオンライン文化メディア)

「“年月を経て育まれたデュオの力と感受性”を改めて証明。」jornal.usp.br(サンパウロ大学(USP)の公式ニュースサイト)

「2つの軌跡が絡み合うとき、音の奇跡が起きる。〜 音楽という行為を、言葉にできない領域の言語へと昇華する。」moskow.art.br(ブラジルの写真家 Moskow が運営する写真・ビジュアルアーツのクリエイティブサイト)

 お互いに、相手との共演について、どう思っているのか。

ヴァネッサ・モレーノが言う、
「サロマォン・ソアレスと歌う」とは……

「1つだけを指するのは難しい。いくつもの要素があって、彼と歌う特別さが生まれているから。サロマォンと歌うと私はとても心地いい。彼はリズムの芯がとても強く、同時に私を自由に創造させてくれるし、たぶん私の心のどこかにあった別の道を見つけられるように、刺激してくれる。私をコンフォート・ゾーンの外へ連れ出してくれるピアニストで、それがとても特別なんです。」

サロマォン・ソアレスが言う、
「ヴァネッサ・モレーノと演奏する」とは……

「一緒に演奏している相手には、昔から敢えて挑発するのが好きなんだ。相手に“刺激される余地”がたくさんあると分かると、あらゆる面で働きかける。ヴァネッサとは、2011年にサンパウロへ来たとき、フォホーのイベントで彼女が歌っていた。彼女はテクニック面で音程もリズムも解釈も100%、みんなが口をそろえて褒めていた。内側に音楽がたっぷりある人を刺激するのが好きでね、その方が面白い化学反応が起きる。で、実際にそうなっただろ?」

 それぞれにキャリアを重ねてきた2人が、偶然同じ日にスタジオに入り、一緒にちょっと“音を出してみよう”と音を出したのを、スタジオのオーナーが聴いて、彼らにデュオでのアルバムの録音をプレゼントした。そうやって録音されたのが、デュオの1stアルバム『Chão de Flutar』だ。

「2人の最初の共作は“真の音楽的宝石”として批評に迎えられた。」
CON POCHOCLOS(アルゼンチン発のオンライン文化メディア)

 最初の作品にして、永遠の輝きのあるアルバムだ。
 アルバムのタイトルは、Track7、ギンガ(Guinga)とエドゥ・クネイピ(Edu Kneip)の楽曲「Via Crucis」の歌詞から引用された。

「“Chão de Flutuar(浮遊する大地)”というアルバムのタイトルは、この曲の歌詞から見つけました。しっかりした地面を持ちながら、その上で浮かぶ――まるで曲の上を漂っているような感覚です。素晴らしいバラードですよ。」(サロマォン・ソアレス)

「私には挑戦的な曲でした。歌詞の“Chão de Flutuar”のフレーズは最も低い音域にあって、そこでまたコンフォート・ゾーンを出ることになりました。だからこの曲は、アルバムの“狙い(=ゾーンを出る)”を体現する、特別な位置を占めるんです。」(ヴァネッサ・モレーノ)

 ブラジルでまだまだ過小評価されているタニア・マリア(Tania Maria)の楽曲をタイトルに据えたデュオとしての2ndアルバム『YATRA-TÁ』は2021年に発表された。

「私たちは、タニア・マリアをとても尊敬しています。私は、21才くらいの時に、タニアの音楽に出会って、魅了されました。彼女は優れた作曲家であり、歌手であり、ピアニストでもあるので、私たち2人とも、大きな影響を受けました。私たちは、彼女の作品や作風がとても好きで、この曲は、私たちが一緒に演奏しているときのリズムの遊び方と共通するところがあるんです。
 『Chão de Flutuar』でも『YATRA-TÁ』でも、サロマォンと私は、一緒にレパートリーを選びました。『YATRA-TÁ』に収録した多くの曲は、『Chão de Flutuar』から『YATRA-TÁ』に向かう途中で出会った曲です。出会った曲のいくつかを試しに演奏してみると、アレンジが現れてきます。そして、演奏するのも楽しくなり、歌詞も自分たちの言いたいことを一致していると分かったとき、レコーディングすることに大きな意味があると気づくのです。収録した楽曲はどれも特別な存在です。でも、確かに、「YATRA-TÁ」は、欠かすことのできない1曲の1つです。」(ヴァネッサ・モレーノ)

 デュオ3作目は、『Outros Ventos』は、配信では今年の6月にリリースされ、国内盤CDは来日を前に、10月16日に大洋レコードからリリースされた。これまでに比べ選曲の面で、ブラジル音楽史に残る名曲を彼らが再解釈するという内容になっている。

「『Outros Ventos』では、ブラジルの偉大な古典曲を、私たち自身の視点とアレンジで再解釈することにしました。伝統と対話しながらも、同時に新しいものを提案したいという私たちの思いから、この選択はごく自然な流れでした。」(サロマォン・ソアレス)

 世界各国の音楽フェス・ジャズフェスを飛び回っているヴァネッサ・モレーノ & サロマォン・ソアレス。YouTubeに長尺のライヴも上がっているので、初来日前に予習ができる。その世界最高峰の表現力を堪能してほしい。

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▶︎GANGA ZUMBA e Salomão Soares & Vanessa Moreno in Osaka ガンガ ズンバ と サロマォン・ソアレス&ヴァネッサ・モレーノ イン 大阪コンサート

 11月29日(土)には、大阪府箕面市で公演を行う。

日時:2025年11月29日(土) 17:00開演(16:30開場)
会場:東京建物 Brillia HALL 箕面 大ホール
入場料:S席 ¥9,500 A席 ¥8,500(全席指定・消費税込み)

https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?lotRlsCd=32535

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Vanessa Moreno 動き続ける声
 ヴァネッサ・モレーノは歌手・作曲家。音楽業界賞「Prêmio Profissionais da Música」では2017年と2018年に〈歌手〉部門を受賞し、2021年には〈歌手〉と〈作者〉の2冠を果たした。サン・ベルナルド・ド・カンポ(サンパウロ州)出身。15歳で音楽の勉強を始めて以来、歌手兼作曲家としての道を歩み続け、現在はブラジル音楽の大きな新星の一人として評価されている。パンデミック期には、他のアーティストとの動画制作やオンライン公演にも取り組み、日用品から音を取り出す試みなどで注目を集め、SNS上での存在感を高めた。

Salomão Soares ジャズと即興
 サロマォン・ソアレスは、2017年のMIMOインストゥルメンタル賞の受賞者であり、同年スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルのピアノ・コンペティションのファイナリスト、さらに2018年のサヴァッシ・フェスティバル「ノーヴォス・タレンチス(新鋭)」賞の受賞者でもある。ブラジル新世代のピアニストの中で大きな新星の1人として頭角を現している。パライーバ州内陸のクルース・ド・エスピリト・サントで生まれ育ち、現在はサンパウロ在住。編曲家・作曲家としても活動する。

https://e-magazine.latina.co.jp/menu/385019

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