- 2022-11-18
- 2022-11-16
バルセロナ 移民たちのバンド Che Sudaka、20周年の記念碑的新譜『20 Años』
近年のバルセロナで最も成功したバンドのひとつ、チェ・スダカ(Che Sudaka)の物語は南米アルゼンチンやコロンビアからの不法滞在者たちが生活のためにストリートで演奏していたところから始まった。いまやカルト的な人気を誇る彼らの10枚目のアルバム『20 Años』は、その名の通り2002年の結成から20周年を記念した集大成的な内容になっている。
近年のバルセロナで最も成功したバンドのひとつ、チェ・スダカ(Che Sudaka)の物語は南米アルゼンチンやコロンビアからの不法滞在者たちが生活のためにストリートで演奏していたところから始まった。いまやカルト的な人気を誇る彼らの10枚目のアルバム『20 Años』は、その名の通り2002年の結成から20周年を記念した集大成的な内容になっている。
音楽はカルチャーであり、エンターテインメントである。そうである以上、流行や時代性が反映されるのは必然であるともいえる。一方、音楽は芸術でもある。ベートーベンやバッハ、シューベルトといったクラシック音楽はそれこそ何百年という単位で人々に愛され続けており、素晴らしい芸術はタイムレスに生き続ける。今なお数多くの作品を残し続ける中山うりの作品の中でもデビュー作を今回取り上げた理由。それこそまさに時代に流されず、色褪せることのない普遍的な「音」が記録された盤。それが今回紹介する中山うりのデビュー作『DoReMiFa』なのである。
マケドニアにルーツを持ち、独学でベースやヴィオラ、マンドリン、パーカッション、ヒューマンビートボックスなどをマスターしたフランスの音楽家ストラショ・テメルコフスキー(Stracho Temelkovski)のデビュー作『The Sound Braka』。40歳を越えてのデビューアルバムは、今まで広く明らかにされていなかったその卓越した才能を世界に知らしめる驚異的なアルバムだ。
ロシア・サンクトペテルブルク出身者を中心に1998年にフランスで結成されたバンド、ドブラノッチ(Dobranotch)が新譜『Zay Freylekh!』をリリースした。イディッシュ語のラビの言葉に始まり、その後はエミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラなどに通じるエネルギッシュなクレズマー〜バルカン音楽をノンストップで展開。
トルコのギタリスト/作曲家ビラル・カラマン(Bilal Karaman)の『Manouche a La Turca』は、その名の通りマヌーシュ・スウィングにトルコ音楽の要素をほんのりと乗せたなんとも魅力的な一枚だ。
東欧ボスニアの5人組バンド、Divanhanaの6枚目のアルバム『Zavrzlama』がリリースされた。紅一点のヴォーカルを中心とするバルカン・サウンドは旧ユーゴスラビア地域の複雑な歴史や、幾千もの愛と憎しみ、葛藤や赦しといった人間の営みを象徴するように絡み合い、酔狂する。
これまで数々の独創的な作品をリリースしてきたアメリカ・シカゴを拠点に活動するマルビン(Marbin)の新作『Fernweh』は、12枚目のアルバムにして初のスタンダード曲集だ。そしてジャンルも従来の彼らのアルバムとはまったく異なるものになっている。
ジプシー・ブラス(チョチェク)の世界的ブームを牽引してきたルーマニアのバンド、ファンファーレ・チョカルリア(Fanfare Ciocărlia)は結成25周年を迎えたようだ。新譜『It Wasn't Hard to Love You』でも高速ブラスの快感は健在。血湧き肉躍る飾らない音楽の原初的興奮に満ちている。
2015年にバルセロナで結成された全員女性の11人組、バルカン・パラダイス・オーケストラ(Balkan Paradise Orchestra, 通称:BPO)は、大所帯によるジプシーブラス直系の迫力あるサウンドと、女性バンドならではの華やかなステージでの立ち振る舞いがとても魅力的なバンドだ。
アレクサンダル・カシュタノフ率いるブラスバンド、ブバマラ・ブラスバンド(Bubamara Brass Band)は2005年の結成以来、一貫して本物のバルカン音楽を追求してきた。バンド名の「ブバマラ(Bubamara = てんとう虫)」はもちろんエミール・クストリッツァ監督の映画『黒猫・白猫』のヒロインのニックネームから取られている。
カナダ・モントリオールのバンド、クレストリー(Kleztory)はクレズマー、マヌーシュ・スウィング、クラシック、ジャズ、フォークなどに幅広く影響された楽しい音を聴かせてくれるバンド。結成は2000年と活動歴は長く、これまでにワールド・ミュージック(最近は“グローバル・ミュージック”か)の分野で数々の賞を受賞しているインストバンドだ。
スペインを拠点に活動する多国籍バンド、バルセロナ・ジプシー・バルカン・オーケストラ(BGKO)の新譜『Nova Era』がリリースされた。地中海の北側〜東側の地域に古くから伝わるロマ音楽、バルカン音楽、クレズマー音楽を基調に、どこか郷愁を漂わせつつ、本能的に踊りたくなるような軽快な音楽をたっぷりと聴かせてくれる。
サラエヴォ出身の音楽家ゴラン・ブレゴヴィッチ(Goran Bregovic)の『Champagne for Gypsies』。ジプシー音楽を愛するゴラン・ブレゴヴィッチらしいブラス中心のサウンドが轟く。聴けば全身の血が沸き立ち、気持ちの昂りを抑えずにはいられなくなる音楽。粗野と洗練の好対照が同居する奇妙な時間が全体を支配する。
オーストリア・チロル州都インスブルックを拠点に活動するジプシージャズバンド、ホットクラブ・ドゥ・ナックス(Hot Club du Nax)のデビューアルバムがリリースされた。この5人組はロンドン出身のシンガーとプラハ出身のヴァイオリニストを中心に、王道的なジプシースウィングを奏でる。英語やスキャットで歌うヴォーカルの声もとても魅力的だ。