- 2022-08-23
- 2022-08-22
現代ミナス音楽の兄貴分ハファエル・マルチニが描く壮大な“現代ジャズ”
所謂“ミナス新世代”の最重要人物として日本でも高い人気を誇る鍵盤奏者/作曲家ハファエル・マルチニ(Rafael Martini)が、新譜『Martelo』をリリースした。セクステットの編成はハファエルの鍵盤のほか、クラリネットのジョアナ・ケイロス、ドラムスのアントニオ・ロウレイロ、エレクトロニクスにペドロ・ドゥランエスら、ミナスのお馴染みの精鋭たちを集めている。
所謂“ミナス新世代”の最重要人物として日本でも高い人気を誇る鍵盤奏者/作曲家ハファエル・マルチニ(Rafael Martini)が、新譜『Martelo』をリリースした。セクステットの編成はハファエルの鍵盤のほか、クラリネットのジョアナ・ケイロス、ドラムスのアントニオ・ロウレイロ、エレクトロニクスにペドロ・ドゥランエスら、ミナスのお馴染みの精鋭たちを集めている。
ブラジルに生まれ、イタリアとイギリスで育ったラウ(Lau)を中心とするイギリス・ブライトンのサイケロックバンド、ワックス・マシン(Wax Machine) のセルフプロデュースによる新譜『Hermit's Grove』。サイケなロック・グルーヴとスピリチュアル・ジャズのエッセンスが心地良い、土埃や人々の体温、海から吹く風、そして燦々とした太陽の匂いのする作品だ。
コロンビアのシンガーソングライター、ラウラ・オテロ(Laura Otero)が4年間の渡米経験を経てリリースした2nd『From Noche to Night』(2015年)は、バックの演奏陣をテキサス州オースティンのジャズ・ミュージシャンで固めたオーガニックで素晴らしく豊かなヴォーカル作品だ。
音楽はカルチャーであり、エンターテインメントである。そうである以上、流行や時代性が反映されるのは必然であるともいえる。一方、音楽は芸術でもある。ベートーベンやバッハ、シューベルトといったクラシック音楽はそれこそ何百年という単位で人々に愛され続けており、素晴らしい芸術はタイムレスに生き続ける。今なお数多くの作品を残し続ける中山うりの作品の中でもデビュー作を今回取り上げた理由。それこそまさに時代に流されず、色褪せることのない普遍的な「音」が記録された盤。それが今回紹介する中山うりのデビュー作『DoReMiFa』なのである。
ブラジルのピアニスト/マルチ奏者/作編曲家ヒカルド・バセラール(Ricardo Bacelar)の新作『Congênito』は、MPBを代表する名曲群をヒカルド・バセラール自身による編曲、楽器演奏、歌、プロデュースで仕上げた作品だ。
サンフランシスコ生まれのヴィブラフォン奏者/作曲家サーシャ・ベルニナー(Sasha Berliner) 『Onyx』は、ジェイムズ・フランシーズ(James Francies, p, key)、マーカス・ギルモア(Marcus Gilmore, ds)、バーニス・トラヴィス2世(Burniss Travis II, b)らNYの俊英たちを迎えた意欲的な作品だ。
イスラエルのジャズ/プログレ界隈で特異な存在感を放つピアニスト/作曲家エレズ・アヴィラム(Erez Aviram)が2020年にリリースしたピアノソロの2枚のEP『Piano Solo, Vol. 1』『Piano Solo, Vol. 2』。クラシックやメタル、プログレ、イスラエルやアラブ音楽の影響を受けつつ、全体としてはヨーロッパのジャズのような叙情性を湛えた素晴らしい作品だ。
優れた才能を輩出し続けるテルアビブの音楽シーンから、また若く素晴らしいシンガーソングライターが現れた。シェリー・アーチャー(Shelly Archer)のデビューEP『Lovebird』は、ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)からフィービー・ブリジャーズ(Phoebe Bridgers)に連なる系譜を継ぐ新たな才能の出現を高らかに宣言する。
10冊を超える著書を持つ文学者であり、投資銀行の重役も務め、音楽家としてはベーシスト/プロデューサーとしてグラミー賞5回、ラテングラミー賞3回の受賞歴を持つインド系アメリカ人カビール・セガール(Kabir Sehgal)が、北インドの楽器サロード奏者のアマーン・アリ・バンガシュ(Amaan Ali Bangash)とアヤーン・アリ・バンガシュ(Ayaan Ali Bangash)の兄弟とともに制作した2022年新譜『Sand and Foam』。
ブラジル・バイーア生まれのシンガーソングライター、シェニア・フランサ(Xenia França)が2ndアルバム『Em Nome da Estrela』をリリースした。前作『Xenia』(2017年)はここ日本でもアフロ・ブラジル系ネオソウルの傑作として高く評価されたが、今作も伝統的なブラジルの多彩なリズムに現代的なサウンド、ソフトな歌声が相まって極上のヴォーカル・アルバムに仕上がっている。
ブラジルを代表するSSW、ジョイス・モレーノ(Joyce Moreno)が2022年新作『Brasileiras Canções』をリリースした。1948年生まれ、74歳。その年齢を微塵も感じさせない若々しい音楽は、彼女こそが今でも“ボッサ・ノーヴァ = 新しい潮流”そのものだと断言できる素晴らしい内容。聴き心地はどこまでも軽やかで爽やかだが、やっていることはとんでもなく複雑だ。
イスラエルの若手最注目ギタートリオ、ケンズ(KENS)のデビューアルバム『Contact 123』がリリースされた。随所に工夫が凝らされた複雑ながらキャッチーなオリジナルの楽曲群について、多彩なゲストとの関わり、そしてイスラエルから次々に新しい音楽の才能が現れてくる理由など、岐阜出身のギタリスト/作曲家リバーモア海にインタビューを伺いながら紹介。
シルビア・ペレス・クルスが在籍していたことでも知られるスペイン・バルセロナの女性4人組バンド、ラス・ミガス(Las Migas)の2022年新譜『Libres』。フラメンコを軸に豊かな曲種、かつポップスとして楽しめる親しみやすさのある全10曲は「海、陸、空気、火の匂い、自由な愛、希望、女性の強さ」をテーマとしている。
フランスを代表する技巧派ベーシスト、エルヴィン・ビロニアン(Elvin Bironien)の2022年新譜『Lueurs』は、マルティニーク出身の鍵盤奏者グレゴリー・プリヴァ、ドラマーのティロ・ベルトロ、そしてキューバからはサックスのリカルド・イスキエルドを迎え、適度なリラックスの中でほのかにカリブ海の風が香る即興の妙技を聞かせてくれる爽快な作品だ。