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2020

  • 2021-09-14
  • 2021-11-08

デンマーク発・北欧アンビエント・フォークジャズ、Hvalfugl

デンマークのピアノ、ギター、ベースのトリオHvalfuglの2020年作『Øjeblikke Vi Husker』は、北欧ジャズの真髄が味わえる優れた作品だ。テクニックの誇示よりもアンサンブルでの空気感や世界観を重視したトリオで、北欧の伝統音楽に根ざしたシンプルで美しいメロディーを豊かに響きあうサウンドで届けてくれる。

  • 2021-08-25
  • 2023-01-31

若く魅力的な女性ギタリスト、ステファニー・ジョーンズによる南米音楽集『Open Sky』

オーストラリア出身、現在はドイツを拠点に活躍する女性クラシック・ギタリストのステファニー・ジョーンズ(Stephanie Jones)の『Open Sky』(2020年)。アルバムタイトルはアルゼンチンの作曲家/ギタリストのキケ・シネシによる名曲(1)「Cielo Abierto(澄みきった空)」の英訳だ。

  • 2021-08-18
  • 2021-08-18

ブラジルとポルトガルを繋ぐピアノと声+αの美しく文化的な大傑作

ブラジルのピアニスト/作曲家ルイス・フェリピ・ガマ(Luis Felipe Gama)と歌手アナ・ルイーザ(Ana Luiza)のデュオと、ポルトガルの詩人ティアゴ・トーレス・ダ・シルヴァ(Tiago Torres da Silva)の共同名義の『Contrabando』は、両国の豊かな文化が混合した、この上なく美しい15の室内楽的ヴォーカル・ジャズを堪能できる傑作だ。

  • 2021-08-17
  • 2021-10-01

エドゥアルド・ネヴィス、多彩なゲストを迎えた奇想のブラジリアン・ジャズ

ブラジルのサックス&フルート奏者エドゥアルド・ネヴィス(Eduardo Neves)の2020年作『Olayá』。近年は息子のアントニオ・ネヴィス(Antônio Neves)が現代ジャズ界隈で大きく注目されているが、1968年生まれのこの父もまだまだ負けず、ブラジル音楽の伝統を誇りに持ちつつ、やはり相当に斬新でクールな音楽を聴かせてくれた。

  • 2021-07-30
  • 2021-07-29

驚くべきエネルギーを秘めた女性11人組ジプシーブラスバンド、Balkan Paradise Orchestra

2015年にバルセロナで結成された全員女性の11人組、バルカン・パラダイス・オーケストラ(Balkan Paradise Orchestra, 通称:BPO)は、大所帯によるジプシーブラス直系の迫力あるサウンドと、女性バンドならではの華やかなステージでの立ち振る舞いがとても魅力的なバンドだ。

  • 2021-07-22
  • 2021-07-23

露出身サックス奏者レニー・センデルスキー、弦楽五重奏との幽玄なミズラヒ室内楽

ロシア・サンクトペテルブルク出身、2011年にイスラエルに移住したサックス奏者/作曲家レニー・センデルスキー(Lenny Sendersky)が弦楽五重奏団ムーン・ストリングス(Moon Strings)と共演したユニークなアルバム 『Blues Mizrahi』は、ミズラヒ音楽文化に影響された自身のルーツを見つめる優美な室内楽ジャズだ。

  • 2021-07-21
  • 2023-11-23

「父の存在をすぐそこに感じた」フィリップ・バーデン・パウエルが語る『Baden Inédito』

ブラジルのカルテット、ルーデレ(Ludere)が2020年にリリースした『Baden Inédito』は、2000年に他界したブラジルの伝説的ギタリスト、バーデン・パウエルが書き残した未発表曲を集めたアルバムだ。今作への想いを、Ludereのメンバーであるフィリップが、偉大な音楽家の遺作を甦らせる冒険的な試みに至った背景や制作秘話、父バーデンへの思いなどをたっぷりと語ってくれた。

  • 2021-07-17
  • 2022-01-15

ジャズベースのニューヒロイン、セレーネ・サン=エメ 注目のデビュー作

ギリシャ神話の月の女神セレーネに因んで名付けられたベーシスト/ヴォーカリスト/作曲家セレーネ・サン=エメ(Sélène Saint-Aimé)は、伝統的なジャズとフリージャズ、さらに現代的な音楽の感性も持ち合わせたラテン語で「波の海」(月の海のひとつ)を意味するデビュー作『Mare Undarum』を2020年にリリースした。

  • 2021-07-10
  • 2021-07-10

ジョヴァンニ・イアシとルイーザ・ラセルダ、声とギターの詩情豊かな極上デュオ

シンガーソングライターで卓越したギタリストでもあるジョヴァンニ・イアシ(Giovanni Iasi) と、同様にギターと歌をこなすルイーザ・ラセルダ(Luisa Lacerda)の素晴らしいデュオ作品『Nó』。この2人と、曲によってはゲストを加えた最大3人で綴られる音楽は数多のブラジル音楽の名盤の例に漏れずシンプルだがとてつもなく奥深い。

  • 2021-07-06
  • 2021-07-06

仏ピアニスト、ジョー・カイアットが気鋭イスラエル奏者と作り上げたユダヤ・ジャズ

フランス出身のピアニスト/作曲家ジョー・カイアット(Jo Kaiat)が、アヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)らイスラエルの優れたアーティストたちと共に作り上げた『Come to My World』(2020年)は、ヨーロッパのクラシック音楽、ニューヨークのジャズ、さらにはイスラエルのユダヤ音楽、西アフリカの音楽など世界の音楽を巡り歩いてきた60歳の音楽家の集大成的な作品だ。

  • 2021-06-20
  • 2021-06-19

マーク・コープランド、盟友ジョンアバ追悼の美しすぎるソロピアノ作

米国のピアニスト、マーク・コープランド(Marc Copland)が2017年に逝去したギタリストの盟友“ジョンアバ”ことジョン・アバークロンビー(John Abercrombie)をトリビュートしたアルバム『John』は、マーク・コープランドらしい個性的な感性で綴られる豊かなハーモニーがこの上なく美しいソロ・ピアノ作品だ。

  • 2021-06-01
  • 2021-05-31

フランス発の“イスラエル・ジャズ”!Foehn Trio『Highlines』

フランス・リヨンを拠点に活動するピアノトリオ、フェーン・トリオ(Foehn Trio)。イスラエルジャズからの影響が色濃く反映されていたデビュー作『Magnésie』に続いてリリースされた2枚目のアルバム『Highlines』は、前作の雰囲気を継承しつつもより個性や現代的な音楽を模索。シンセやエフェクターの利用も増え、多彩な音を楽しめる作品に仕上がっている。

  • 2021-05-30
  • 2021-05-30

正統派Vo.リリ・アラウージョ、名手集う極上ジャズ&ボッサ新譜

ブラジルのシンガー/作曲家、リリ・アラウージョ(Lili Araujo)。彼女がウィーンに住んでいた2005年に出会ったギタリスト/SSWアレグリ・コヘア(Alegre Correa)との長年のパートナーシップから生まれた新譜『Dájazz』は、MPB、ボサノヴァ、サンバ・ジャズといったジャンルをミックスしたブラジルらしさ全開の爽快なアルバムだ。