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アメリカ

  • 2023-10-07
  • 2023-10-07

最も予測不可能で刺激的な音楽。“クセが強すぎる”Knower新譜『Knower Forever』

ジャズやネオソウル、さらにはブラジル・ミナス音楽などを独自の感性でミックスし表現する他に類を見ない米国LAの唯一無二のユニット、ノウワー(Knower)の2023年新譜『Knower Forever』。複雑な楽曲を超絶技巧で演奏しつつ、力の抜け具合もどこか絶妙で、聴けば聴くほどルイス・コール(Louis Cole)とジェネヴィーヴ・アルタディ(Genevieve Artadi)の二人の天才の術中にハマっていく。

  • 2023-09-25
  • 2023-10-07

緻密な構成の作編曲でジャズとクラシックを繋ぐ。伊出身ヴァイオン奏者ルドヴィカ・ブルトーネ

ジョン・バティースやドリーム・シアター、アリジット・シンやカミラ・メサなど豊富な共演歴を誇るイタリア出身のヴァイオリニスト、ルドヴィカ・ブルトーネ(Ludovica Burtone)のデビュー作『Sparks』。弦楽四重奏での優雅なジャズヴァイオリンが聴けたかと思えば、突如フリージャズやブラジル音楽も顔を覗かせるなど多彩な音楽性が楽しい注目の作品だ。

  • 2023-09-24
  • 2023-12-13

成熟したエンターテイナー、多彩な表情で魅せる芸歴20年の“新世代歌姫”ヴェロニカ・スウィフト新譜

1994年生まれの米国のジャズ・シンガー、ヴェロニカ・スウィフト(Veronica Swift)が歌手デビュー20周年での初のセルフ・タイトル作『Veronica Swift』をリリースした。単なるジャズ・シンガーの範疇に止まらない多彩な表現力を誇る彼女の集大成的な作品となっており、ビバップ、マヌーシュ・スウィング、ブルース、クラシック、ボサノヴァ、さらにはロックといった様々な種類の音楽が高次元で混ざり合い、次々と飛び出すアイディアに驚きが止まらないハイクオリティな作品に仕上がっている。

  • 2023-09-08
  • 2023-09-02

常識を捨て去った現代のラテンジャズ! キューバの名手アロルド・ロペス=ヌッサの新境地

キューバ出身のピアニスト/作曲家アロルド・ロペス=ヌッサ(Harold López-Nussa)の新譜『Timba a la Americana』は、1980年代後半にキューバで誕生した大衆音楽“ティンバ”をテーマに、独自のエッセンスを織り込んだ色彩豊かで楽しいラテンジャズ作品だ。アロルド・ロペス=ヌッサにとってブルーノート・レコードからの初作であり、プロデューサーはスナーキー・パピー(Snarky Puppy)のマイケル・リーグ(Michael League)が務めている。

  • 2023-09-04
  • 2023-09-03

カナダを代表するジャズ歌手エミリー=クレア・バーロウ、鳥をテーマにした軽やかな絶品アルバム

カナダのジャズ・シンガー、エミリー=クレア・バーロウ(Emilie-Claire Barlow)の5年ぶり13枚目のアルバム『Spark Bird』は、空や鳥をテーマにした軽やかなジャズが楽しめる作品だ。収録曲はすべてカヴァー。(1)「Over the Rainbow」や(2)「Fais comme l'oiseau」、ジャズ・スタンダードの(3)「Skylark」といったように定番も交えつつ意外なところを突いた選曲も魅力的。

  • 2023-08-27
  • 2023-08-27

新世代ジャズ最注目のマルチ奏者コーシャス・クレイ、名門ブルーノートから『KARPEH』リリース

米国オハイオ州出身、近年注目のマルチ奏者/シンガーソングライター、コーシャス・クレイ(Cautious Clay)が名門ブルーノート・レコードからの最初のアルバム『KARPEH』をリリースした。アルバムタイトルは彼の本名に因んでおり、多彩な15曲は自伝的な要素も含む。ゲストにジュリアン・ラージ、アンブローズ・アキンムシーレ、イマニュエル・ウィルキンス、ジョエル・ロス、アルージ・アフタブといった現代ジャズ最高峰の面子を揃え、溢れ出る個性と才能をニューヨークの最先端のサウンドで表現する傑作に仕上がっている。

  • 2023-08-22
  • 2023-08-22

ジャズ/プログレのエイタン、クラシックのナタリー。コロナ禍でNYのピアニスト男女が急接近

パンデミックが最高潮に達した頃、ともにニューヨーク・マンハッタンに住む二人のピアニスト、エイタン・ケネル(Eitan Kenner)とナタリー・テネンバウム(Natalie Tenenbaum)はInstagramを通じてお互いの活動を知り、2020年8月に交際を開始した。ジャズ/プログレ畑のエイタンと、クラシック畑のナタリーだったが、二人はすぐにイスラエル・テルアビブの同じ高校の出身だということに気づき、それだけでなく音楽や黒人教会への同じ情熱を持っていることを知った。

  • 2023-08-18
  • 2023-08-17

ジョー・アルターマン、優しく美しいソロピアノ・アルバム『Solo Joe: Songs You Know』

ジョージア州アトランタ出身、ニューヨークで活動するピアニストのジョー・アルターマン(Joe Alterman)による初のソロピアノ作品『Solo Joe: Songs You Know』は、オーソドックスだが、だからこそ心地良い音が詰まった絶品のアルバムだ。全15曲はどれもが英語圏の有名な歌のカヴァーで、聴いたことがある曲も多いはず。

  • 2023-08-16
  • 2023-08-14

アンブローズ・アキンムシーレによる神懸り的トランペット独奏。新譜『Beauty is Enough』

米国のトランペット奏者アンブローズ・アキンムシーレ(Ambrose Akinmusire)が自身のレーベルからリリースした新作『Beauty is Enough』は、現代ジャズ最高峰のトランペッターの“独り言”、つまり完全なソロ・トランペットのアルバムだ。特殊な奏法も駆使しつつ瞑想的に奏でられる全16曲は、トランペットという楽器が持つ無限の魅力に気付かせてくれる。

  • 2023-08-15
  • 2023-08-15

【特集】The Alchemistが認めた新星・Sideshowを形作るアンダーグラウンドHipHopの今

8月。新進気鋭のラッパー、Sideshow(サイドショー)の新作がリリースされた。現在のHipHopシーンを席巻するトラップとは一線を隠す彼の硬派なラップミュージックの背景に存在するアンダーグラウンドHipHopの重要人物の数々。本稿ではSideshowの新作『2MM DON'T JUST STAND THERE!』の紹介とともに、触れるべきアンダーグラウンドHipHopの今を体現する関連アーティストを紹介。

  • 2023-08-13
  • 2023-08-11

文化としてのジャズを継承する女性サックス奏者レイクシア・ベンジャミン、大事故からの復帰作

ニューヨークのサックス奏者、レイクシア・ベンジャミン(Lakecia Benjamin)の2023年1月リリースの新譜『Phoenix』。プロデューサーにテリ・リン・キャリントン(Terri Lyne Carrington)を迎え、さらにジョージア・アン・マルドロウ(Georgia Anne Muldrow)やダイアン・リーヴス(Dianne Reeves)といったゲストも参加した渾身の作品だ。

  • 2023-08-06
  • 2023-08-06

【特集】どこから聴けばいい?ブルーノート移籍のマルチアーティスト、ミシェル・ンデゲオチェロ作品のススメ

Funk、Jazz、HipHop、R&B、アフロビート…様々な音楽をジャンルレスに横断し、その独特のグルーヴで唯一無二の存在感を放つマルチアーティスト/ベーシスト、ミシェル・ンデゲオチェロ(Meshell Ndegeocello)が今年ブルーノートから新作を発表した。本稿では多様なンデゲオチェロの作品群を改めてフィーチャー。デビュー30周年を迎える彼女のキャリアを振り返るとともに、これから彼女の音楽に触れる人は是非自分だけのお気に入りの一枚を見つけて欲しい

  • 2023-07-29
  • 2023-08-19

ポール・サイモンの生き様が詰まった新作『七つの詩篇』

ポール・サイモン(Paul Frederic Simon)は1941年10月13日、アメリカ合衆国ニュージャージー州ニューアークのユダヤ人の中流家庭に生まれた。いつも聖書を読み、神が私たち全員に目を留めておられると信じて育った少年は、その後の長い人生を通じて、彼が“家族”と呼ぶ同じくユダヤ系のアート・ガーファンクル(Arthur Ira Garfunkel, 1941 - )とのデュオ時代を含め、史上最多の13度のグラミー賞を受賞し、ミュージシャンとしては唯一「世界で最も影響力のある100人」に選出されるほどの成功を収めた。